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巡禮セレクション 42

2013年11月10日(日)

天斑馬事件 


天照大御神が岩戸隠れした直接的原因が、
スサノオが、神聖な機殿に馬の皮をはいで投げ入れたことによるものです。

当時、その機殿には天照大神が神衣を織るために居られたと伝えますが、別伝がありいくつかの織姫が名を残しています。

天照大御神以外には、
稚日女尊
日神尊
古事記には、
天の服織女がその時に死ぬか怪我を追っています。


折口信夫が「水の女」にこう書かれています。

『ゆかはの前の姿は、多くは海浜または海に通じる川の淵などにあった。村が山野に深く入ってからは、大河の枝川や、池・湖の入り込んだところなどを択んだようである。

そこにゆかはだな(湯河板挙)を作って、神の嫁となる処女を、村の神女の中から選り出された兄処女(エヲトメ)が、このたな作りの建て物に住んで、神のおとずれを待っている。』
http://www.aozora.gr.jp/cards/000933/files/16031_14239.html

機織の姫は川や湖の水際に棚を築き織機を構え神御服を織って神の到来を待っていたということです。

そして神婚が行われるということでしょうが、
織姫は、女性でないといけません。
そして水の女或は、水の女神でないと成立しなくなります。

そうすると記紀の伝承は矛盾を生じます。
機織をする女神は日神ではなく水神の仕事です。

考えられる答えは、

織姫が神衣を織って日神を待っていたところ、
スサノオに邪魔をされた。
この場合、天照大神は男神となります。

他に、天照大神は実際は水の女神であり、
そこにスサノオが神婚のために訪れた。
スサノオは、特に日神である必要はないかもしれません。

その結果、
スサノオは拒否をした。
又は、スサノオと織姫は結ばれたが、物語は正しく伝えなかった。
この場合は、斑馬とは別の象徴をさしていると言えます。○○○さんの言うようにクナト大神の象徴が皮をはいで織姫のホトを突いたのかもしれません。

というケースが考えられると思います。


どちらにせよ、天斑馬事件は正しく伝えられなかったという結論になると思います。
そして、斑馬は何かの象徴でなく、鹿でもなく本当に馬だったのなら、この物語は日本の神代の事件ではなくなります。

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