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鳳虹庵日記 42

2012年03月04日

バール・丑寅・ミトラの艮神

前回の日記にも関わっているのですが、
バール神というのが、どうも気にかかっております。

僕はアトランティス以後の今の時代の日本人の起源は、
メソポタミア地域じゃないかと思っています。
いくつかの時代を経て、北から列島に入ってきた人達や、
朝鮮半島から入ってきた人達、
または、南から海を渡り、太平洋側から上陸人達がいたのだと思っています。

その元の人達がかつて崇拝していたバール神というのがいました。

嵐と慈雨の神。その名はセム語で「主」を意味する。

もともとはハッドゥ(hd [haddu])またはハダド(hdd [hadad])という名で、アッカドの雷神アダドの前身でもある。この名は恐らく雷鳴の擬音と考えられる。しかしハッドゥが主神、すなわちバアルと呼ばれ崇められているうちに、その呼称が固有名詞化し、後にはもっぱらバアルと呼ばれるようになった。 (ウィキより抜粋)

アッカドでは、アダトと呼ばれたようです。

アダト Adad
 雷神。暴風、洪水、戦と農耕に欠かせない雨を司どる神でもあります。
 また都市ハラブ(アレッポ)、カルカルの守護神です。
 アダ、アッダ、アッディ、アッドゥ、アンダ、ダダ、ハッドゥ等とも呼ばれ、カナンの神バダドやラムマンと同一視されますが、元々は西セム族の神であったようです。
 かの英雄ギルガメシュに雄々しさを授けた神とされています。 

バール神とは、雷神、風神、雨神、農耕神で都市の守護神であるようです。
また、バール神というのは、牛神としても知られています。

この神が、ゾロアスター教のミトラ神の原型だそうです。

ギリシャ・ローマでは、太陽神ミトラスです。

これが、マイトレーヤであり、ミロクなわけです。

その変遷を辿り、ミロク=バールならば、

救世主ミロクの降臨とは、バールの復活になってしまいます。


なぜ復活なのかというと、

バール神というのは、今やあまり良い神として知られていないからです。

むしろ悪魔と言っても良いほどです。


ここで思い出されるのは、世の建て直しを目指した大本教で説く、

艮の金神(ウシトラノコンジン)の出現です。

詳しくは知りませんが、世直しに働く神が、この艮の金神で、

それは丑寅(東北)の方角に封じられた恐るべき祟り神だそうです。


その正体は、国常立大神だとも、スサノオ命だとも聞いています。

スサノオは、牛頭天王の異名も持っているので、バール牛神とも一致します。

牛頭天王も恐ろしい疫病神であり、スサノオ自体も荒ぶる神様として知られています。

正しく、丑寅の荒神(ウシトラノコウジン=牛・ミトラの荒ぶる神)なわけです。


昨日、京都北山へ高野川流域に巡礼へ参りました。

ここで、たまたま「牛の宮」と呼ばれる白雲稲荷神社へお参りしました。

ここは、稲荷なのに狐ではなく牛への信仰が残っているようです。

稲荷神は、農耕神です。

そして牛神バールも農耕神です。


ここで一番気になったのは、この二つの砂山です。

バール神1

直に上賀茂神社の立砂を思い浮かべました。

バール神2


これは、ご神体の神山を模しているという話ですが、

最近読んだある本には、

神山を二つも表すのは意味が不明で、

牛などの角を表しているというのを読みました。


モーゼにも角があったという話ですが、

牛が尊いのではなく、角があることが尊いと考えられていたようです。

鬼にも角がありますが、

要するに特別な力を持つ者は角があるのかもしれません・・・

白雲稲荷神社で、角と牛が合致したわけです。

そして、この高野川流域の地区は、賀茂別雷神が御生する御蔭神社が祀られています。

伝説の玉依姫を射止めた矢が流れてきた賀茂川と反対の方角です。

その方角とは、都から見て丑寅(東北)の方角であり、

その延長線には、都の鬼門を守る比叡山があります。

比叡山の守護神・日吉大社には、賀茂別雷神の誕生を物語る山王祭が執り行われています。

賀茂別雷神とは、バール神と同じく雷神であり、京都の守護神です。


伊勢外宮の元社、丹後籠神社のHPには、その主神が賀茂別雷神と異名同神と書かれているのは興味深いです。

しかし、もうあまり神様の詮索をするのは止めておきます。

それは信仰にはあまり意味を持たないと思うからです。

そこに可笑しな好奇心が支配するようなら、それはまた別の道に迷い込んでしまいます。


大事なことは、神であれ、既存の概念が真実であるかどうかを自分で理解することだと思います。

勿論、全てを理解することは不可能です。

ただ、自分が生きる上で目の前に起きる事柄にどんな目を持って対処するかを問われているような気がします。


それは、今起こっている原発の問題や様々な国際問題、政治や経済の問題がそうです。

人類は、神でさえ、自分達の都合の良いようにその姿を歪めてきました。

支配者によっては、神をも悪魔として扱ってきたのです。


この時代に、様々な嘘が暴かれてきています。

それは、影を作らない光の力かもしれません。

真のアマテラス神、光明神の力かもしれません。

闇を持つ人々にとっては、恐ろしい祟神です。


僕自身も沢山の闇を抱えていますが、
光に焼かれないように気を付けたいと思っています。

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