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2022年7月06日の近況報告 昔は良かった、の正体

「昔は良かった」
 年を取るとこんなことを言うがそれは大きな間違いだ。今が一番良い時代に決まってる。


実際、1943年にマルコム・ジェイムスンという人が書いた「魔王との契約」という本が出ているのだが、
 そこでは1940年代に生きる懐古主義の老人が悪魔との取引で理想だと思っていた1900年代に飛ばされる話だ。
 結局はその老人が理想郷だと思っていたその世界は不便の塊で、現代が一番いい時代だった。というオチだ。

他にもマックス・アデラーという19世紀の作家が1881年に「オールド・フォギー」という本を出した。
「昔は素晴らしかった」と孫に語る19世紀末に生きた老人がある日、その「素晴らしかった昔」具体的には19世紀前半の時代で目を覚ますのだが、
 やはり不便だった昔に散々な目に遭い、現代が一番いい時代だった。というオチだ。


なぜ人は「昔は良かった」と思うのだろうか?
 おそらくは「昔は子供だった」から「昔は良い時代だった」と思うのだろう。

子供だった頃は悪さしても親が代わりに謝って許してくれたし、家に帰れば食事と布団が用意されてて、周りが守ってくれた。
 そんな「真綿でくるむような暖かさ」が忘れられないから「昔は良かった」なんて言うんだろう。

俺は「昔はよかった」とは到底思えない人間、もっと言えば「今が一番いい時代」と思ってる人間なんで過去に戻れるとしても絶対に戻りたくない。
 インターネットが無いから本を買うにも書店をはしごして見なければならないなんてゴメンだし、
 人との待ち合わせにスマホが使えなくて「今どこにいる?」と聞けない不便さなんていらない。


それでも「昔の方が良い」というのなら、誰が言ったかは忘れてしまったが「北京原人だった頃の男と女と食い物は最高だったかもしれない」という言葉を送ろう。


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