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🇫🇷⑩サント=ボーム⑶卵の洞窟の中へ

嬉しい!卵の洞窟に来れた!

向かいの岩に卵の洞窟って書いてある


この時点で今までの疲れは全て吹っ飛んだ。
もう、早く中に入りたくて仕方ない。


ヘッドライトを頭にはめ、とみーに持ってきてもらったロープを入口にくくりつける。ロープは20m必要とあったが、かろうじて噛み合わせて10mの平たいロープ(車に荷物をくくりつける用?)を用意してくれていた。何もないよりマシ。

入口左の祭壇状のところに、誰かが置いていったと思われる石や花びらや松ぼっくりが

命綱を手におっかなびっくり、でもワクワクしながら中へ

中は思ったほど暗くない。なぜならロウソクが灯っていたから。
それに思ったほど濡れていなくてなんとか滑らずに歩けそう。

入口で奥へ進んでいく私を見守っていたとみー曰く、この時私の体から白い煙が立ち上っているのを見ていたらしい。
黒をバックによく見えた、と。

「え?なに?それって真冬の体育の時間、みんなから湯気がたちのぼってたやつみたいな?」
「えっw。でもあそこ、全然寒くなかったじゃん。おかしくない?」
と、とみー。
とすると浄化が起こっていたのかも?
ただ、動画で撮ると流入してくる外気が白く煙っていたり、オーブがたくさん飛んでいたりしたので、何だったのかはよくわからず。

オーブが飛んでいる


白く煙る外気

さらに目の前に灯っているロウソクまで行こうとすると、おーっとここまで、命綱があと数メートルというところで終わってしまった。

正面のロウソク


そしてその右側にはさらに下へ深い洞窟がある。この洞窟まで行くのならロープは絶対20m必要だろう。

この2か所のロウソクが置いてある場所は平らで、まるで小部屋のようで「ここなら確かに出産もできたかもね」ととみーが言う。
まぁ、ここまで来れればね…

さて、教えてもらった通り、ここから真下に道をくだって戻ろうと言うことになり「もうこんな大変なとこに来ることはないね。バイバイ卵の洞窟!」とその場に別れを告げてくだり始めた。

しかーし!しばらく歩くと道がなくなった。どう考えてももうこれ以上降りることができない。どう考えてもだ。
「仕方ない。卵の洞窟まで戻って、来た道を帰ろう…」
ひたすら降りてきた道を登る。
うんざりとはこのこと。
ちんたら歩き始めた私を置いていく勢いのとみー。
「卵の洞窟に着いたら一旦休憩して持って来たようかん食べよう!」
そう言われても全く奮い立たない。

そしてなんとか、もう2度と来ることはないと思っていた卵の洞窟に戻って来た。
ハローアゲイン…
もう中を覗くこともせず、そこに座り込んで休憩。

すると1人のおしゃれなヒッピーみたいなファッションの男性がやって来て、また去って行った。去る時目が合って「ハーイ」と挨拶を交わす。
その後卵の洞窟からもくもくと煙が出ているのに気付いた。

「なんか燃えてる」
覗いてみると、さっきのおしゃれヒッピーが入り口にお線香を立てて行ったのだ。

「へー」
そういえばロウソクはどんな人が灯して行ったのだろう。
結構頻繁に人が来るのだろうか。

卵の洞窟からマグダラのマリアの洞窟まで歩き始めると、さっきのおしゃれヒッピーニキが、数名のおしゃれヒッピーネキを先導して戻って来た。何か儀式でも始めるのだろうか。
そのあとヨガっぽい人たちや、スピリチュアルっぽい人、黒魔術っぽい人、そしてなぜかチロリアンファッションの人とすれ違う。

「さっきのお姉さん、裸足で歩いてたよ」
とみーがつぶやく。
すると視線を落とし、何やら呪文を唱えながら、同じく裸足で歩いている女性とすれ違う。
大神神社の三輪山や出羽三山の湯殿山を裸足で歩くのとは訳が違う。誰も整備していないこの山道。足の裏どうなってるんだろう?
それにしてもあの人たち、何でこんな時間に卵の洞窟に行くの?

さらに歩くと、卵の洞窟への道を教えてくれたカップルと再会。とみーが下への道を行ってみたけど、木がたくさん倒れてて戻って来たと言ったら、それはごめんなさいと恐縮され、とんでもない!卵の洞窟へは行けましたから、と言ってるみたい。

「ねぇ、あの人たち、どこに向かってるの?まさか、この山の中を縦横無尽に歩き回ってるの?」
「…確かに」
釈然としない私たち。

その後マグダラのマリアの洞窟からは広くてなだらかな坂が続く王の道を通って麓まで戻って行った。

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