兵庫県市長会有志22名による稲村和美さん支持表明 会見文字起こし その①

※この記者会見の前半では7名が経緯などを話しています。それぞれご紹介します。この記事では神戸新聞社の映像を元にしています。

①酒井隆明(丹波篠山市長、市長会長)
兵庫県の市長会、29名おりますけれども、そのうち22名が揃いました。市長会有志として表明をさせていただきます。

いまこれ以上の県政の混乱に終止符を打っていただいて、新たな県政を始めていただくために、私たちは稲村和美さんを支持する、という表明をさせていただきます。

ご承知の通り県政は混乱をしました。また、いまの知事選挙に入りましても誹謗中傷が行われるなど、大変憂慮すべき状況になっているというふうに思います。

私たちの、市長の責任というのは基礎自治体と言われる住民・県民に一番身近なところで街づくりなどの責任を負って仕事をしているのですけれども、これは多くが広域的な俯瞰的な仕事を果たしていただく兵庫県との強い連携のなかでこそやっていけることであります。特に少子化・高齢化の時代のなか、その自治体との子育て・教育や若い人の定着や、公共交通とか、医療とか。で、農業農村の振興と。そういった課題に取り組んでいるんでいるんですけど、県政と一緒に取り組まなければならない課題ばかりだと思います。
特に地方部・農村部においては人口がどんどん流出し労働者も辞めていくというなか、本当に危機的ともいえる状況を迎えていますので、これ以上混乱が続くということは決して許されない。

市民・県民としても大変不幸なことになってしまうと思いますので、ここで混乱を収束し新たな県政をぜひ前に進めていただきたいということで稲村和美さんが適任であるということを表明し、心ひとつに新たな県政を進めていただきたいというその願いで表明をさせていただきたいと思います。

②蓬莱務(小野市長)
先ほどですね。丹波篠山市市長からですね、今回のこの記者会見に至る基本的な考え方についてはですね、述べていただいたんですけども、加えて皆さん方にもですね、この趣旨の書類をですね、お渡しさせていただいていると思います。

そういうことで七期と一番長くやってる私という立場もありましてですね。ぜひ代表ということでありましたので、こういう形になりました。で私はまあ先ほどらい、あのお話をさせていただいておりますようにですね。本当に今の選挙は民主主義の観点からですね、これほどデマそして誹謗中傷が。こういうことを許していいのかと。むしろ中身うんぬん以前の問題。選挙のあり方そのことについて私は非常に疑問に思いました。

そういうことからですね、今回の選挙には、ある意味、2つの観点から発信したいと思いました。一つは、やはり今回の選挙というのは知事の資質を問う、そういう選挙であるということになります。そして二つはですね、やはり先ほどからお話しているように、我々29市の市長が座してこのままでよいのか、という思いから、健全な県庁のガバナンスの確立する必要がある。このようにですね、資質の問題、ガバナンスの確立の問題。この観点において29市の市長さんに色々お話をしました。沢山の方がいま東京等出張している状況です。本来ならば全ての人が集まる予定でございました。集まれなかったんですけど。

先ほど申し上げた観点から、私たちは当たり前のことを当たり前にする、そのような選挙であるし、そして本来あるべき、誤解を招くような(県民がですね)あってはならない。その思いで私も発信をさせていただきました。以上でございます。それぞれ今日は市長さんお見えになっておりますので、思いをですね、一つずつ述べていただきたいと思っております。

③越田謙治郎(川西市長)
お世話になっております。川西市長の越田謙治郎です。わたくしの発言や行動というのは、すでに多くの私の画像がですね、100万回以上回っている映像もあると聞いておりますので、今日は選挙の話というよりも一人の政治家として今回の選挙にどのような思いを持っているのか、そして市長の立場をもつ一人の政治家として、この選挙についての思いを述べさせて頂きたいと思います。

今回の選挙、私の大きな危機感はですね、先ほど来あります通りですね、デマの部分というのが非常に多く出回っているというところであります。それぞれの陣営、それぞれの言い分があると思いますので、片方だけにデマが沢山あって片方が全くデマがないとか、そういったことを言うつもりもありませんし、マスコミの皆さんが言うことが全て真実で、ネットが全部間違っているということも言うつもりもありません。

ただ、少なくともですね、稲村さんの陣営につきましては「彼女が外国人参政権を進めようとしている」というようなデマが一時期かなり拡散をされて、今も拡散が続いている状況にもあります。その他「県庁を1000億円かけて建て替えると言っている」とか、「既得権に支えられている」とかですね、そういった様々な根拠のないお話があるというのが、ひとつ大きな私たちとしての問題意識として持っています。恐らく斎藤さんの陣営や清水さんの陣営、そのほかの陣営、それぞれ言い分があろうかと思いますので、一例としてこういったことがあるということを、改めて私たちは非常に危機だと思っている、ということです。

もう一つがですね、事実がすこし都合よく解釈をされ、それが既成事実のようにずっと展開をされているということに対する危機感をもっています。今回の選挙の争点は、言うまでもなく文書問題、そしてその対応だと思っております。具体的な内容、パワハラがどうであったとか、おねだりがどうだとか、キックバックがどうだ、その一つ一つは我々が判定するものではないということは、私たちは過去から首尾一貫して申し上げているところではございますが。少なくとも百条委員会のなかで知事が自ら認めたこと、例えば20m歩いて叱責をしたとかですね。キックバックということではなく補助金が増えているというような状況、寄付があるという状況。これは事実として犯罪的な行為であったかどうかというところの認定はされていないということですので、それがマルかバツかということは評論のなかでするべきかと思うのですが。知事も含めて認めた事実ベースでさえ否定がされる情報が流れているのではないかと。私はこのことについては、非常に危機感を持っています。

3つ目が、私はやはり選挙で本来背負うべきお話の部分と、元西播磨県民局長のプライバシーにかかる状況というものが、ある種、選挙の争点化をしてしまっているということです。私はその状況というものを全く知る立場にございませんので、そのことについて私が述べるということはございませんが、今回問われるべきものはそういったことではなくて、「本来の県政運営がどうであったか」と、ここが問われるべきだと私は思っております。

全然関係ない場外乱闘の部分で「これが真実だったんだから、こっちの県政運営もマルだったんだ」かのような少し強引なロジックを持ち込んでいる、そこに私は非常に危機感を持っています。

私自身が今日この場にきたのはですね、多くの方から「テレビを見ててもネットを見てても何が真実か分からない、私たちは不安だ」と、「何を基に判断したらいいのか分からない」というようなお声を沢山頂戴します。22の市長がこうやって、私たちが稲村さんを支持する、それを表明する、ということが、何が真実である可能性が高いのかと、私はその答えだというふうに思っています。

そういった意味で、私たちの行動が、市民の皆さんが、何が真実かというものを判断をしていただく。そういったことの一つのきっかけにしていただきたいと。そういった思いで今日は私はこの場にやってまいりました。どうかよろしくお願いいたします。

④谷口芳紀(相生市長)
相生市長の谷口です。2~3日前、小野市長から集まれというご案内をいただきまして。性急だったもんですから、亡くなった渡瀬県民局長と同級生の姫路市長さんは海外出張をされております。ほかの市長さんも東京はじめいろんな出張が入っておりまして。それでも亡くなられた西播磨県民局長の地元から誰も行かないというのはナンだろうということで、私はすべての予定をキャンセルしまして、今日西播磨を代表してお邪魔させていただいたということでございます。渡瀬・西播磨県民局長。私も姫路の方でございますし、非常によく存じ上げておりますし、そのかたが亡くなられたということで、同級生の姫路市長さん、相当のショックを受けておられまして。

私はやはり、上司として部下が亡くなられて、百条委員会で色々でございましたけど、道義的な責任を感じられないというのはですね、私は少なくとも県知事として資格はないんじゃないか。

⑤仲田一彦(三木市長)
三木市長の仲田一彦です。よろしくお願いします。先ほどらいお話が出ておりますように、このたびの選挙というのは、わたくし、混乱した県政を立て直すということが、本来のあるべき姿の選挙だと思っております。その中で、稲村さんにつきましては、市長もされて県会議員もされて、私も一緒に県会議員も市長もさせていただきましたけども、この方ならこの選挙、兵庫県政を立て直すには最適任者だと思って今日も来させて頂きました。

先ほどらいお話があるように、私も同じ思いでございます。知事の資質はどうあるべきなのか?県政の信頼を取り戻すにはどの候補者が良いのか?私は県民の皆さま方にもじっくりと考えていただきたいという思いでございます。よろしくお願いします。

⑥松本眞(尼崎市長)
尼崎市の松本でございます。今回のこの有志の会ですけれども、私自身は稲村さんの後継として出たという立場もあって、もう従来よりですね。相談を受けて支えてきた立場でありますけれども。各市町がですね、やはりこの勝手連というか、有志で立ち上がった。そういうような会でございまして、そういう意味では私も今回はですね、いち市長として、蓬莱市長からお声がけいただいて、こういう場で参加をさせていただいて。

今、るる話がありました。我々も各市のですね。基礎自治体のリーダーとして仕事をさせていただいております。職員とのですね、いろんな意見の相違というのは、市長と職員との間でもあります。そして、職員の幹部と。職員職員の意見の相違というのもあります。まあ、いろんな組織のなかで、そういう考え方、やり方を巡った確執っていうのはどこにでもあると思っておりまして、我々はその基礎自治体のリーダーとして、そういうことも含めてですね。調整をしながら、一つの案をまとめていかなければならないと。でありまして、まあ普段そういうことをやっております。職員内だけではなくて、議会との考え、議会もそれぞれの会派あります、考え違うんだけれども、最後は一つにまとまって多数決で物事を決めていくと、これが民主主義のルールなわけであります。

今回のこの県政の混乱。何が真実か、何があの本当なのか?これは我々も市長としてわかっているわけではありませんが、いずれにしましても何かしらの確執やその考えの違いがあって、そして職員間の中で不信や不満がたまって、こういう告発に至って、そしてその結果、ひとりのこの幹部級の職員がこの文書問題を契機として亡くなった。そして議会においても、全員が納得できなくて全会一致で不信任決議に至ったと。私はこういう結論に至るまでにですね、しっかりと県政をまとめたり、そして調整をしたり、コミュニケーションをとることができなかったことは最終的にはやはり、リーダーとしての、そして知事としての責任だというふうに思っています。

大きな問題が各市町も起きます。ですけれども、それはたとえば幹部職員と話し合ってどうやったら調整できるか、こういうことをしっかりと話し合って一つ一つの物事を決めていくわけです。ひとりで決めているわけではありません。チームとなって皆さん調整をしているわけですけれども、そういうところの調整機能も働かなかった。これはリーダーとしての資質、そしてコミュニケーション不足に私は起因するものと思っております。今、選挙の中でですね、非常に政策をやりたいと言う、こういう思いは前知事にも伝わってきますけれども、政策をやるためには、そうやって組織をまとめ上げていく、この力というのが不可欠であります。が、仮にもう一回戻って来たとしてもですね。議会の関係、職員との関係、そして我々各市長との関係で信頼を取り戻してやっていくというのはほとんど難しいことじゃないかというふうに思っております。そういう意味ではこのまま混乱、不信・不満が積もったまま、これから県政が進んでいくのであれば、これは基礎自治体のわれわれの市政の運営にも大きな影響があるというふうに思っております。

稲村市長の評価というのは、尼崎市内でも当然それぞれの考え方によってそれぞれの評価があるわけでありますけれども。稲村さん、私は近くで見て感じるのは、様々な意見について、その理想を持ちながらですね。現実的に対応して行く。そしてそういう中でさまざまな不安についても、できるだけ反映をする努力をして行く。こういう調整能力については極めて優れたところがあるというふうに思っております。だからこそ、大変な尼崎市政を三期12年続けていけたのではないかというふうに思っております。そういう意味では次の兵庫県政は混乱の終止符をしっかりと打って、そして市長と、そして連携をしながらですね、県政を進めていただくかたにぜひお願いをしたいと、こういうふうに思っております。以上です。

⑦岩根正(加東市長)
加東市長の岩根でございます。私がですね、参加を致しましたのは、次の県政4年間を託すのにどなたが一番適当か、一番いいと思うかということを考えて、やはり稲村さんかなという判断に至ったということでございます。

県と市というのはですね、共同事業などもございますし、県の大枠の政策のなかで概ね同じ方向を向いて政策を打つ必要がございます。そういった意味で加東市もですね、できるだけ県と同じ歩調を合わせて政策を進めてきたというところでございます。

しかしながらですね。この3年間を振り返ってみて、県がこういうことでやるよってことを決められて、それを数字として聞くということが多々ございました。その意味でですね、意見を申し上げるようなケースもなかったということがございまして、そういった意味でのコミュニケーションの丁寧さが少し無かったかなというふうなことを判断を致しました。やはり一緒に進めていくには、なぜそういう政策になったのかということをきちっとお互いが理解をしている必要がありますが、なかなかその点がこれまでは少し不足をしていて、その丁寧さが欠けてたなと思ってございます。

そして、これからです、問題は。じゃあこれから大丈夫か?ということでございます。県の来年度の政策は、だいたい夏頃から検討し始めて、そして秋、いまの時期ぐらいが勝負です。そして、あとは予算を割り当てていくことになります。
ところがですね。今回は選挙、知事不在ということで、極めて短期間でその勝負をしないといけないということになります。そうした意味で行きますと、やっぱり兵庫県のことをある程度ご存知で、また職員とかですね、あるいは島中を含めたいろんなところの意見もある程度聞いて、短期間でまとめないといけない。そういう実力が必要になってまいります。そういう方を眺めていた時に、今回の立候補者の中では、稲村さんが一番優れているんではないかなと言うふうに考えてございます。

また、この予算を組み立てたときにですね。議会の不信任が、全議員が賛同してしまった、そういう議会になります。そうすると、県の政策がこれで行こうというのができたときに、それに議会としても「わかった、賛同しよう」ということで本当に認めてもらえるのかと言うことが懸念された。そこで、その政策ができないということになりますと、私ども市のほうの政策についてもですね、かなり影響を受けてしまう、そういったこともございます。

従って、議会との関係、あるいはそれぞれの各関係団体を含めての様々との関係を含めた時に、今の状態でそのままなんとか間に合わせられる。しかもそれだけの力のある方。そういう意味で見た時に稲村さんしかないなというふうに判断したと言うことでございまして、その理由によりまして、わたしはこのメンバーに参加をさせていただいているということでございます。以上でございます。


いいなと思ったら応援しよう!