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遊戯王 マスターデュエル:テーマ「メガリス」について(前編)

2023年12月06日:カードプールの増加やリミットレギュレーションの変更等を考慮して、全面的に加筆訂正・再編集致しました。
2024年07月25日:カードプールの増加やリミットレギュレーションの変更等を考慮して、全面的に加筆訂正・再編集致しました。

当ノートでは「遊戯王 マスターデュエル(MD)」に実装されているテーマ「メガリス」について解説します。

テーマ「センチュリオン」が実装されたり、テーマ「ユベル」が大幅に強化された2024年07月11日のアップデート直後環境を想定しています。

文量の都合から、ノートを「前編」と「後編」の2つに分けています。解説のほとんどは前編で行っており、後編には具体的な展開例をまとめています。

当ノートは前編です。


概要

「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ(OCG)」において。「メガリス」は2019年10月12日に発売された基本パック「遊戯王OCGデュエルモンスターズ IGNITION ASSAULT」で初登場・カテゴリ化したテーマです。

初登場時には儀式モンスター6種類、フィールド魔法1種類、永続罠2種類の計9種類のカードが実装されました。その後、儀式モンスター1種類と速攻魔法1種類が追加されました。

2023年12月06日時点では以下のとおり11種類のカードが実装されています。OCG・MDとも、いずれも無制限ですので3枚ずつ投入することが可能です。

  • 儀式モンスター

    • 《メガリス・フール》

    • 《メガリス・オフィエル》

    • 《メガリス・ハギト》

    • 《メガリス・オク》

    • 《メガリス・ファレグ》

    • 《メガリス・ベトール》

    • 《メガリス・アラトロン》

  • フィールド魔法

    • 《メガリス・ポータル》

  • 速攻魔法

    • 《メガリス・アンフォームド》

  • 永続罠

    • 《メガリス・プロモーション》

    • 《メガリス・エマージョン》

特徴

「メガリス」の特徴、および基本的な動かし方は以下のとおりです。

儀式魔法カードを使わない儀式テーマ

「メガリス」最大の特徴は、儀式テーマでありながら儀式魔法カードを使わずに儀式召喚できるようにデザインされていることです。

当初は「メガリス」儀式モンスターの効果で儀式召喚を行うデザインだったのですが、速攻魔法《メガリス・アンフォームド》が追加されたことでモンスターカード以外でも儀式召喚ができるようになりました。

この「メガリス」ギミックを利用した儀式召喚方法はテーマの肝ですので、後ほど別項にて詳しく解説します。

守りに長ける地属性・岩石族の儀式モンスター達

「メガリス」モンスターは地属性・岩石族の儀式モンスターで統一されています。メインモンスターやEXモンスターは実装されていません。

全体的に防御力が高い反面、攻撃力は低く設定されています。《メガリス・ベトール》等で相手モンスターを除去して盤面を空けて直接攻撃を狙うか、あるいは《メガリス・ファレグ》等で攻撃力を強化するなどしないと相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えるのは難しいでしょう。

各「メガリス」モンスターには、それぞれ固有の効果が1つと、レベル2・レベル4・レベル8ごとに共通した儀式召喚効果が1つの、計2つの効果が与えられています。

儀式召喚関連にほぼ特化した魔法・罠

「メガリス」魔法・罠は儀式召喚周りの動きを支援するのにほぼ特化した効果で統一されています。

相手の効果の発動を妨害したり、相手のモンスターを破壊したりといった効果はないので、そういった動きはレベル8「メガリス」モンスターや汎用カード・他テーマカードに頼る必要があります。

4種類の儀式召喚方法:はじめに

「メガリス」カードによる儀式召喚方法は大きく4種類に分けることができます。

《メガリス・アンフォームド》を利用した儀式召喚方法以外は、各カードの儀式召喚効果には名称ターン1使用制約がありますので儀式召喚効果にチェーンして無効効果を当てられると、かなりのダメージとなります。

4種類の儀式召喚方法:レベル8「メガリス」モンスターによる儀式召喚

1つ目はレベル8「メガリス」儀式モンスターの共通効果を利用した儀式召喚です。《メガリス・ファレグ》《メガリス・ベトール》《メガリス・アラトロン》の3枚が該当します。

手札から自身を捨てることで発動し、自分の手札・フィールドからモンスターをリリースすることで、手札から「メガリス」儀式モンスターを儀式召喚することができます。

手札から捨てて発動するか、手札から魔法&罠ゾーンに発動するかの違いはあれど、基本的には一般的な儀式魔法カードとほぼ同じ効果・使い勝手です。

ただ、それゆえに、自分の手札・フィールドから「儀式召喚したい儀式モンスター」「儀式召喚効果カード」「儀式素材」の最低3枚が消費されてしまうのでコスパが非常に悪いです。正直、この儀式召喚方法はオススメできません。

加えて、繰り返しなりますが、この効果で儀式召喚できるのは「メガリス」儀式モンスターに限られるという縛りがあることは忘れないようにしてください。

《メガリス・アラトロン》だけは自分・相手メインフェイズ中に、フリーチェーンで儀式召喚を行うことができます。奇襲的に発動できるため、そこそこ活躍する場面があります。

4種類の儀式召喚方法:レベル4「メガリス」モンスターによる儀式召喚

2つ目はレベル4「メガリス」儀式モンスターの共通効果を利用した儀式召喚です。《メガリス・オフィエル》《メガリス・ハギト》《メガリス・オク》の3枚が該当します。

フィールド上で発動することができ、必ず自身を儀式素材に含めながら、自分の手札・フィールドのモンスターをリリースすることで手札から儀式モンスターを出すことができます。

必ず自身を儀式素材に含めないといけないので、自身を場に残して戦闘に利用したり、リンク素材にしたりといったことができない点はマイナスです。また、相手が《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》といった対象にとる無効効果を飛ばしてきたときにサクリファイスエスケープすると「自身を儀式素材に必ず含める」という前提が満たされず、儀式召喚が失敗するのもバッドです。

そのかわり、その他「メガリス」カードを使った儀式召喚方法とは違って「メガリス」以外の儀式モンスターも儀式召喚できるのが利点です。まぁ、前述のデメリットとまったく釣り合ってないのですが……。

《メガリス・オク》だけは《メガリス・アラトロン》と同様に自分・相手メインフェイズ中に、フリーチェーンで儀式召喚を行うことができます。ただ、儀式召喚効果ではないほうの効果――各「メガリス」モンスター固有効果がかなり微妙なので採用しにくいカードではあります。

4種類の儀式召喚方法:《メガリス・フール》による儀式召喚

3つ目はレベル2「メガリス」儀式モンスター《メガリス・フール》による儀式召喚です。

自分・相手メインフェイズ中にフリーチェーンで、フィールド上で発動することができます。自身の手札・フィールドからモンスターをリリースし、手札・デッキから「メガリス」儀式モンスターを出すことができます。

儀式召喚できるのが「メガリス」モンスターに限られますが、デッキから儀式召喚できるのはすごい利点です。儀式召喚したい「メガリス」儀式モンスターを引ききってしまっていても手札から出せるので小回りも利きます。

レベル4「メガリス」モンスターによる儀式召喚とは異なり、儀式素材に自身を含めなくてもよいので、サクリファイスエスケープしても儀式召喚が失敗しません。ただし、デッキからも儀式召喚できるため《灰流うらら》で止められてしまいます。

非常に優秀な展開要員ですので、盤面に出すことができたら維持することに努めてください。

4種類の儀式召喚方法:《メガリス・アンフォームド》による儀式召喚

4つ目は速攻魔法《メガリス・アンフォームド》による儀式召喚です。《メガリス・アンフォームド》は相手モンスターの攻撃力を下げる効果もあるのですが、そちらはほとんど使いません。事実上、儀式召喚するためのカードです。

儀式召喚したい「メガリス」儀式モンスターのレベルの倍ちょうどになるように、自分の手札・フィールドからモンスターをリリースして、デッキから守備表示で儀式召喚します。

儀式召喚効果の内容自体は《メガリス・フール》の下位互換です。出したい「メガリス」儀式モンスターがデッキにないと使えませんし、儀式素材は「対象のレベルの倍ちょうど」でないといけないため、現在実装されている「メガリス」儀式モンスターだと、レベルの合計が4・8・16になるようにリリースしないといけません。よって、手札で腐る可能性がある適当な高レベルモンスター(例えばレベル11の《原始生命態ニビル》など)を使って出すのも難しいです。

ただ、悪いところばかりでもありません。《メガリス・フール》の儀式召喚方法に勝る点が2つあります。

1つは手札から発動できる点です。《メガリス・フール》の儀式召喚方法は優秀ですがフィールドにいないと発動できません。そして、そのためには他の儀式召喚方法を使って場に出す必要があります。《メガリス・フール》を場に出すまでがそこそこ大変なのに対して、《メガリス・アンフォームド》は手札から発動するだけで済みます。

2つ目は名称ターン1が付いていない点です。《メガリス・フール》に限らず「メガリス」モンスターの儀式召喚方法には名称ターン1制約が付いています。この制約によって展開が微妙に足りなくなる場面というのはそこそこあるのですが、そういった場面で《メガリス・アンフォームド》を使えば無理やり展開していくことができて便利です。

横展開に適さない

多数の儀式召喚方法があるということで、儀式召喚を繰り返して大型リンクモンスター等に繋げる展開系のテーマなのかと思われるかもしれませんが「メガリス」は横展開に向きません。他の展開系テーマ・アーキタイプと比して、展開にあたって必要になるコストが非常に大きいためです。

「メガリス」儀式モンスターを素材にEXモンスターを展開しようとするのではなく、「メガリス」儀式モンスターと汎用札を使って戦っていくのが基本戦術となります。

そのため、EXモンスターは《強欲で金満な壺》などの発動コストと見なし、本当に役立つときだけ出すという運用が肝要です。

墓地に儀式モンスターを肥やしつつ展開

「メガリス」は、ただ強い儀式モンスターを出せばよいというテーマではありません。墓地に儀式モンスターを貯めることを意識しながら動かなければいけません。

そのため展開方法が若干特殊というか、展開ルートのなかに「その動きいるか?」と訝しんでしまう動きがいくつかあります。逆に言えば、そういった変な動きをして墓地肥やしをしないといけないのが「メガリス」ですので、デッキ構築や動かし方は、最初はちょっととっつきにくいかと思います。

また、手札・デッキのリソース管理にも意識を向けておく必要があり、初心者の向きのテーマとは言いがたいです。

手札消費が激しい

儀式テーマ全般の欠点なので諦めてください。

初動が安定しない

汎用儀式サポートカードを大量に投入するなどして、ある程度カバーできますが限界はあります。また、そういったサポートカードを投入するほどにデッキが圧迫され、手札誘発も引きにくくなりますので一長一短です。

墓地にレベル8儀式モンスターを落としつつ《メガリス・フール》を立てるのが基本

「メガリス」の基本的な展開としては、墓地にレベル8儀式モンスターが存在する状態で《メガリス・フール》を出すことです。墓地のレベル8儀式モンスターを対象に《メガリス・フール》の効果①を発動することで自身をレベル8に変更しつつ、対象にとったモンスターを手札に回収できます。

レベル8になった《メガリス・フール》は儀式素材・ランク8エクシーズ素材として優秀ですが、優れた展開要員のため素材にするのは極力避けて手札・フィールドの他カードを素材にして展開していきます。

テーマ内カード

ここまでの情報を踏まえたうえで「メガリス」カードをそれぞれ解説します。文章量の都合からカード効果を読み上げるのはできるだけ避け、私の解釈を中心にお伝えします。

《メガリス・フール》

効果①・効果②ともに非常に強力な効果ですが、初動・中継点として出すカードではなく、最終盤面に配置する系のカードです。

その理由は、効果②を使って相手メインフェイズ中にデッキから《メガリス・ベトール》を出す動きが非常に強いためです。言うなれば、儀式召喚版の《アクセル・シンクロン》や《I:Pマスカレーナ》のようなモンスターだと思ってください。

優秀な展開効果・リソース回復効果をもっているので3積みするのもアリですが、手札から発動する効果はなく、レベルの低さから儀式召喚の素材にするのにも向きません。

よって、総合的に考えると2積みでも十分だと考えます。もちろん、個々人の好み次第で3積みするのも普通にアリです。

《メガリス・オフィエル》

「メガリス」はテーマ内モンスターが強い(正確には、テーマ内魔法・罠が弱い)ので「メガリス」モンスターをサーチできる《メガリス・オフィエル》の価値は高いです。

2積みか3積みをオススメします。

《メガリス・ハギト》

「メガリス」魔法・罠は《メガリス・アンフォームド》以外は微妙なので、相対的に当カードの価値も下げざるを得ません。

1積みか2積みで良いと思います。

《メガリス・オク》

手札交換兼墓地肥やし、および相手メインフェイズ中の儀式召喚ができるマルチタレントです。効果だけ見るとなかなか強そうですが、実際に使ってみるとかなり微妙なカードであることに気づきます。

まず効果①ですが「カードを2枚ドローして、手札を1枚捨てる」か「カードを1枚ドローする」だったら採用も視野に入ったと思いますが現在の手札交換効果では、わざわざ当カードを採用するメリットは薄いと言わざるをえません。「メガリス」は手札交換要員を気軽に採用できるほど、デッキ枠に余裕があるテーマではないからです。

効果②は相手メインフェイズ中に「メガリス」以外の儀式モンスターを出せるのが強いです。ただ、であれば《メガリス・フール》や《メガリス・アンフォームド》、いっそ《メガリス・アラトロン》で良いでしょう。左記カードとは違い、「メガリス」儀式モンスター以外も出せるのは強みですが、であれば「『メガリス』儀式モンスター以外で、相手メインフェイズ中に儀式召喚することに価値のあるカード」を採用した専用の構築が必要になります。

デッキの内容が【純メガリス】に近づくほどに当カードの投入価値は低下し、他の儀式テーマと混ぜるほどに価値が強まるカードだと評価できます。

ポテンシャルはあると思うのですがイマイチ使いどころが難しいです。そして、使いどころが難しいカードを気軽に採用できるほど「メガリス」にはデッキパワーがありません。

普通に組むばあいは非採用か、多くても1枚採用で十分です。

《メガリス・ファレグ》

守り色の強い「メガリス」にあって唯一の攻め担当です。

自分の墓地の儀式モンスターの数だけ、自分フィールド上のモンスターの攻撃力・守備力を強化します。一瞬勘違いしそうになりますが、カウントの対象となる儀式モンスターは「メガリス」儀式モンスターでなくてもOKで、かつ攻撃力・守備力上昇の対象には自身も含まれます。また、この効果は重複するため《メガリス・ファレグ》を複数体並べることができればパンプアップの上昇量がすごいことになります。

後攻ワンキルも視野に入る強い効果ですが、「メガリス」には相手の盤面を簡単に捲ることができるほどのパワーはないので、無理に後攻ワンキルを狙うような構築にするよりも、先攻をとっての返す3ターン目に出して攻めるほうが丸いです。

こちらが先攻をとった場合、自分ターン中に3枚、相手ターン中に1枚か2枚、墓地に儀式モンスターを送ることができます。さらに当カードを場に出すために儀式モンスターを素材にすれば3ターン目のバトルフェイズ時には7枚・8枚くらいは墓地に貯まるので少なくとも2,000点くらいの強化が望めます。

攻撃力だけでなく守備力も上昇することから守り要員として――場に出したモンスターの戦闘破壊阻止に使えなくもないですが、フィールドのカードを守るならば《メガリス・アラトロン》のほうがどちらかというと強いですし、《メガリス・ベトール》で場を荒らして、そもそも攻撃されないようにするほうが安全だと思います。よって、やはり当カードは攻め要員として使うべきです。

レベル8なので儀式素材としても優秀であるほか、手札から捨てることで儀式召喚効果を発動できるので何かと便利です。

ただ、ろくな妨害効果を持たないので、このカードにデッキスロットを割くことに抵抗があるのも事実です。よって「メガリス」ギミックだけで展開していくアーキタイプの場合は3積みか2積み、「メガリス」以外の展開手段や補助手段を入れている場合は1積みか2積みにするのが良いと考えます。

《メガリス・ベトール》

「メガリス」の切り札といえる存在です。

自分の墓地の儀式モンスターの「種類の数」だけ相手フィールド上のカードを対象にとって破壊します。単純に、墓地に儀式モンスターを送るだけでは効果を高めることができないため、どのようにして送るかの展開ルートはしっかり考えておく必要があります。

破壊効果はかなり強烈で、カードをセットしてターンを返さざるを得ない罠デッキ相手には滅法強いです。また、無効効果を飛ばされるよりも盤面のモンスターを破壊されるほうがキツい、リンクテーマ全般に対しても有利に動くことができます。

欠点は墓地に儀式モンスターを貯めておかないと効果が弱まること(最悪、効果が使えない)と、この破壊効果が名称ターン1であることです。使いどころを誤ると簡単にリカバリーされてしまいます。

基本的には3積みして、相手メインフェイズ中に《メガリス・フール》の効果②でデッキから出して、相手のフィールドをグチャグチャに荒らすのが「メガリス」の黄金ムーブです。

《メガリス・アラトロン》

奇襲的展開要員、および守り要員です。

対象をとる効果に対するターン1の妨害効果を持つほか、相手メインフェイズ中に儀式召喚する効果も有している便利なモンスターです。

《メガリス・フール》を使って相手メインフェイズ中に《メガリス・ベトール》を出すのが「メガリス」の強い動きなのですが、《灰流うらら》などによって妨害されるほか《無限泡影》でも妨害されます。前者は《墓穴の指名者》で防ぐとして、後者を防ぐ要員として《メガリス・アラトロン》は便利です。

ただ、あまり過信できないのも事実。相手ターン中の儀式召喚効果もコスパが良いとは言いがたいのであまり使いたくありません。

便利なカードであるほか、レベルが高くて儀式素材にもなるので2積みか3積みを推奨します。

《メガリス・ポータル》

効果①は地味ですが悪くありません。

効果②は便利といえば便利なのですが墓地に儀式モンスターを貯めないといけない「メガリス」とは若干ミスマッチな効果です。悪くはないのですが、良くもないというのが私の評価です。

「メガリス」魔法・罠のなかではマシな部類ですが、個人的には採用しないか、1積みで良いと思います。

《メガリス・アンフォームド》

3積み必須の超優秀な展開札です。

上のほうで詳しく説明しましたが、このカードは「メガリス」の生命線と言えるカードです。儀式召喚にかかるコストは決して軽くはありませんが、その効果に十分見合ったものです。

《メガリス・プロモーション》

普通に微妙なカードです。永続罠ではなく永続魔法だったら、1枚入れてもよいかなと思える程度です。

基本的に不採用です。

《メガリス・エマージョン》

永続的な蘇生カードなのは良いと思うのですが、蘇生したモンスターがフィールドから離れたときにデッキに戻るのが微妙です。もちろん、リソース回復という側面はあるものの、どちらかというと墓地に戻ってほしいです。

罠カードなので現代遊戯王のスピードに付いていけない感もあります。《メガリス・プロモーション》と同様に永続魔法であれば1枚入れる価値はあったと思います。

基本的には不採用です。

関連するテーマ・カード

「メガリス」と組み合わせると相性が良い。あるいは一見すると相性が良さそうだけれども意外と微妙なところがある。そんなテーマやカードを紹介します。

テーマ「儀式魔人」

純粋にテーマパワーが弱く、わざわざ入れる価値があるかは怪しいです。

強いていえばレベル4「儀式魔人」モンスターはぎりぎり使えるかと思います。

テーマ「魔神儀」

儀式テーマ全般のサポートに目的とするテーマだけあって、「メガリス」とも一定のシナジーがあります。

ただ、「メガリス」は墓地に儀式モンスターを貯めつつ展開しないといけないので、単純に儀式素材を供給するだけの「魔神儀」は思ったほど活躍できません。むしろ「魔神儀」ギミックを組み込んだせいで手札・デッキスロットが圧迫されて「メガリス」本来の動きを阻害することすらあります。

「魔神儀」を使うならば《魔神儀-ペンシルベル》と《魔神儀-タリスマンドラ》を1枚ずつ投入するような最小構築か、あるいはガッツリ組み合わせて【魔神儀メガリス】だとハッキリ言えるような混ぜ物にするかのどちらかにするのがベターです。中途半端に混ぜるのが一番良くない印象です。

テーマ「勇者」

「メガリス」に不足している効果妨害要員として《流離のグリフォンライダー》を簡単に立てられるのが嬉しいです。

「勇者」ギミックの欠点である、通常召喚したモンスターの効果が発動できなくなる点も儀式召喚しかしない「メガリス」であれば問題ありません。

「メガリス」と相性の良いカードとして《干ばつの結界像》があるのですが、こちらは召喚しても効果を発動するわけではないので「勇者」と組み合わせて【結界像勇者メガリス】というアーキタイプに持っていきやすいです。

ただし、「勇者」ギミックはそこそこデッキスロットを圧迫します。加えて、初手次第では「メガリス」ギミックと「勇者」ギミックがコンフリクトして、どちらのギミックもまともに動かせずに相手にターンを返さざるをえないという事故が発生しやすくなります。

安定感を上げるよりも上振れを狙って組み合わせるテーマと言えます。

テーマ「ホルス」

「ホルス」は以下の点で「メガリス」と相性がよいです。

  • レベル8モンスターで統一されているので儀式素材として最適。

  • 自分フィールド上に「王の棺」として扱うカードがあればコスト無しで蘇生できる。蘇生後は儀式素材にして良し、戦闘に参加させて良し、ランク8エクシーズモンスターの素材にして良しと便利極まりない。

  • 守備力はあまり高くないが攻撃力が高め、という「メガリス」と正反対のステータスなので相互に攻守を補い合える。

  • 自分フィールド上のカードが除去されるとさまざまな効果を発動して除去ぶんをリカバリーできる。ひいては除去に対する抑止力になる。

まさに「メガリス」のためのテーマと言っても過言ではないでしょう……と、思っていたのですが意外とそこまででもありませんでした。

いや、実際「メガリス」と「ホルス」を組み合わせた【ホルスメガリス】は「メガリス」系アーキタイプとして決して弱くない――むしろ、現状のカードプールでは最強の部類なのですが、回す前に想像していたほどには強くはなかったです。

その理由は「『ホルス』側から『メガリス』を利用することに利点はあっても、『メガリス』側から『ホルス』を利用するにはあまり利点がない」ためです。

展開ルートなどを書き出してみたのですが「メガリス」に「ホルス」を組み込んだことが明確な利点になるケースは、以下条件を全て満たすばあいだけでした。

  • 初手に「王の棺」として扱うカードがないこと。

  • 初手に《ホルスの栄光-イムセティ》があること。

  • レベル8儀式モンスター、あるいは《ホルスの栄光-イムセティ》以外の墓地から蘇生可能な「ホルス」モンスターがあること。

上記のとおり、結構シビアな条件だと思います。これを満たせないと「メガリス」の儀式展開ギミックに支障をきたします。1つ満たせないくらいならばトントン、2つ満たせないと「ホルス」を入れたことがマイナスに働く感じです。

また、言うまでもありませんが、手札に「ホルス」カードを抱えているぶん手札誘発がないわけで、相手の妨害に弱くなります。

では「メガリス」と「ホルス」は相性が悪いのかというとそんなことはありません。前述のとおり「ホルス」側から「メガリス」ギミックを使うのは面白いと感じました。

「ホルス」は能動的に相手の盤面のカードを除去できるカードが少ないのですが、そこを《メガリス・ベトール》の効果で補えると思いました。具体的には以下のような感じでしょうか。

  1. 自分フィールド上に「王の棺」として扱うカードが存在し、手札にレベル8「ホルス」モンスターと《メガリス・アンフォームド》があること。

  2. 手札から《メガリス・アンフォームド》を発動。効果①により、手札のレベル8「ホルス」モンスターをリリースし、デッキから《メガリス・オフィエル》を儀式召喚。

  3. 《メガリス・オフィエル》の効果①を発動。デッキから《メガリス・フール》を手札に加える。

  4. 《メガリス・オフィエル》の効果②を発動。自身をリリースし、手札から《メガリス・フール》を儀式召喚。

  5. 墓地の《メガリス・オフィエル》を対象に、儀式召喚した《メガリス・フール》の効果①を発動。自身のレベルを4に変更し、対象にとった《メガリス・オフィエル》を手札に加える。

  6. 《メガリス・フール》の効果②を発動。自身と手札の《メガリス・オフィエル》をリリースし、デッキから《メガリス・ベトール》を儀式召喚。

  7. 相手フィールド上のカードを2枚まで対象にとって、儀式召喚した《メガリス・ベトール》の効果②を発動。対象にとったカードを破壊。

  8. 《メガリス・アンフォームド》の効果①でリリースしたレベル8「メガリス」モンスターを墓地から特殊召喚。

  9. レベル8「メガリス」モンスターと《メガリス・ベトール》を素材に、EXデッキから《No.97 龍影神ドラッグラビオン》をエクシーズ召喚して、効果で《No.100 ヌメロン・ドラゴン》を出してワンキル。

しかし、こうなると、それは「ホルス」に「メガリス」ギミックを出張させた【メガリスホルス】に他ならず「メガリス」系アーキタイプとは言いがたいです。

《センジュ・ゴッド》と《マンジュ・ゴッド》

召喚時にデッキから「メガリス」儀式モンスターをなんでもサーチし、その後は儀式素材として利用できます。「メガリス」に限らず、儀式テーマ全般と相性が良い汎用サポートカードですね。

「メガリス」においては「メガリス」ギミックの初動安定性を上げたり、次ターン動くためのリソースを確保に役立ちます。

反面「メガリス」ギミックの底上げというか、最終盤面を豪華にする目的ではあまり役立ちません。なぜならば「メガリス」ギミック自体はそこまで最終盤面を強くできるギミックではないからです。

レベル8「壊獣」モンスター、および《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》

「メガリス」は後手を苦手とします。後攻での捲り札兼儀式素材として、レベル8「壊獣」モンスターと《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》がオススメです。

《強欲で金満な壺》と《金満で謙虚な壺》

EXデッキへの依存度が小さい「メガリス」と相性が良いです。

効果発動後、ターン終了時までドローできなくなる点は《メガリス・オク》と相性悪いですが元より採用価値の小さいカードなので影響はほとんどないでしょう。

《ゲール・ドグラ》

「メガリス」系アーキタイプに採用できるカードのなかでは数少ない(一応)1枚初動になりうるカードです。

ライフポイント計6000をコストとして効果を2回発動し、EXデッキから《虹光の宣告者》を2枚墓地へ送れば《メガリス・フール》とレベル8「メガリス」儀式モンスターをデッキから手札に加えることができるので、そこから展開することができます。

ただし、この展開では大した盤面になりません。まともな盤面にするにはレベル4以上のモンスターが1枚初手にある必要があります。

加えて、《ゲール・ドグラ》はレベル2なので「メガリス」としては使いにくいカードとなっています。デュエル中に複数枚引いてしまうとディスアドバンテージになります。

さらに「メガリス」ではEXモンスターをコストとする《強欲で金満な壺》を採用したいのですが、それを発動すると《虹光の宣告者》が2枚以上飛んでしまう可能性があり、その点とも相性が悪いです。

以上より、本カードの立ち位置としては「召喚権を必須とせず、かつEXデッキの枠2つを《虹光の宣告者》に使っても特に苦しくないアーキタイプに、『メガリス』ギミックを出張させたいときに便利なカード」となります。

《宣告者の神巫》

儀式テーマといえば《宣告者の神巫》で《虹光の宣告者》を墓地に落として儀式モンスター・儀式魔法をサーチする動きを初動とすることが多いので「メガリス」とも相性が良いかと思ったのですが微妙でした。なにがどうというほどでもなく、普通にシナジーがない印象です。

第1に、単に「メガリス」儀式モンスターをサーチしたいのであれば《センジュ・ゴッド》か《マンジュ・ゴッド》を採用したほうが良いです。両者とも召喚権を消費して「メガリス」儀式モンスターをサーチするわけですが、《宣告者の神巫》から入ったばあいは召喚権に加えてEXデッキの枠を1つ以上消費する必要があるので、それだけ負担となります。

「メガリス」はEXデッキをあまり使わない(正確には「使えない」)テーマではあるものの、ここぞという場面ではランク8エクシーズモンスターなどが活躍するため、決してEXデッキを軽視することはできません。《虹光の宣告者》を採用したぶんだけ他のEXモンスター枠が圧迫されることで、《強欲で金満な壺》などを発動したときに重要なEXモンスターが飛ぶ可能性があります。

かといって《虹光の宣告者》をピン挿しすると、今度は《虹光の宣告者》が飛ぶ可能性があります。《虹光の宣告者》が飛んだあとの《宣告者の神巫》はほぼまったく価値がありません。《メガリス・アンフォームド》の都合、レベル4かレベル8のモンスターが欲しいところ、当カードはレベル2なので素材にするのは厳しいです。また、普通に儀式召喚するにもレベルが小さくて使いにくいです。

第2に、当カードは《虹光の宣告者》を墓地へ落として自身のレベルを6に変更し、レベル4モンスターとともにレベル10シンクロモンスター《フルール・ド・バロネス》などに繋げることができるのが強みですが「メガリス」にはそのようなレベル4モンスターはいません。

真っ先に挙がる候補としてはレベル4「メガリス」儀式モンスターがありますが、あれは儀式召喚要員兼儀式素材であり、レベル4「メガリス」儀式モンスターの儀式召喚効果では自身を必ず儀式素材に含めないといけないので盤面に自身を残せずシンクロ素材に使えません。

「では、儀式召喚効果を使わずにレベル10シンクロモンスターの素材にしてはどうか?」という意見もあるでしょうが、無理してレベル10シンクロモンスターを立てるよりも「メガリス」儀式召喚ギミックの構築に使うほうが「メガリス」というテーマの個性を活かせるので、そちらのほうが強いと考えます。

「宣告者」をガッツリ投入した【宣告者メガリス】にすることで《宣告者の神巫》をより活かす方向にもっていくのはどうだ……とも考えましたが「メガリス」と「宣告者」にはまったくシナジーがないのでダメです。

《干ばつの結界像》

召喚権を使わない「メガリス」のほか、「勇者」とも相性が良いので【結界像勇者メガリス】みたいなアーキタイプにすると輝きます。

地属性以外の特殊召喚を封じるので「メガリス」は自由に動けますが、相手には制約をかけることができます。

欠点としてはステータスが低いうえに耐性がないことです。そこは《メガリス・ファレグ》で強化したり、攻撃してくる敵モンスターを《メガリス・ベトール》で吹き飛ばすなどして守る必要はあります。

レベル4なので《メガリス・アンフォームド》で《メガリス・フール》を出すのに使えるのも利点です。

《幻水龍》

儀式素材、およびランク8エクシーズ召喚素材として一定の価値があります。ただ、積極的に投入するほどの価値はありません。

《死霊王 ドーハスーラ》

最近まで見落としていたのですが《死霊王 ドーハスーラ》、およびその関連カードである《アンデットワールド》や《屍界のバンシー》とは相性が良いです。

第1に「メガリス」に不足している妨害要員として優秀です。《死霊王 ドーハスーラ》自体強いですが、《アンデットワールド》も刺さるデッキにはモロ刺さります。

第2に《死霊王 ドーハスーラ》の蘇生効果が儀式素材と噛み合っています。相手ターン効果に妨害効果を使い切ったら《メガリス・フール》の儀式素材として使うことができ、また次のターンには復活するので良いサイクルが生まれます。

第3に墓地に送る、あるいは墓地にいて効果を発動する系のカードが多いので儀式素材として墓地へ送っても無駄がありません。というか、むしろ墓地へ送ることが強い動きになります。レベル4・レベル8が多いので《メガリス・アンフォームド》ともシナジーがあります。

第4に「メガリス」は特に種族に関係する効果がないので、《アンデットワールド》で種族を変更しても特に悪影響がありません。

「勇者」と近いポジションですが、構築次第ではあちらよりもデッキスロットを圧迫しないうえに事故りにくいので、その点も良い感じです。

ただ、強いてデメリットを挙げるとすれば「メガリス」と相性の良い《干ばつの結界像》を採用しにくくなります。

《サイバー・エンジェル-弁天-》

【宣告者ドライトロン】を始めとする儀式主軸のアーキタイプでよく見かけるカードですが、レベル6のため「メガリス」とはあまり相性がよくありません。

《No.97 龍影神ドラッグラビオン》

原則として「メガリス」を使うならばEXモンスターに頼らないようにするのが大事なのですが《No.97 龍影神ドラッグラビオン》は非常に頼りになります。

効果対象耐性を持つ攻守3000のモンスターなので攻めにも守りにも役立ちます。また、効果②により状況に合わせた強力な「No.」ドラゴン族エクシーズモンスターをほぼ無償で降臨させることができる柔軟さもあります。

運用例は以下のとおりです。

  1. 1ターン目。レベル8になるように《メガリス・フール》を展開。左記《メガリス・フール》を除く自分の手札・フィールドのモンスターのレベルの合計が8以上になるように調整しながらターンエンド。

  2. 相手メインフェイズ中に《メガリス・フール》の効果で自身以外を素材に《メガリス・ベトール》を儀式召喚して場を荒らす。相手はターンエンド。

  3. 返ってきた3ターン目に《メガリス・フール》の効果で《メガリス・ベトール》などを素材に《メガリス・ベトール》を出してセットされたカードなどを除去して直接攻撃できるように盤面を空ける。このとき盤面にレベル8モンスターを2体以上残しておくこと。

  4. レベル8モンスター2体で《No.97 龍影神ドラッグラビオン》をエクシーズ召喚。《No.97 龍影神ドラッグラビオン》の効果で《No.100 ヌメロン・ドラゴン》を特殊召喚。

  5. 《No.100 ヌメロン・ドラゴン》の効果で自身の攻撃力を9000にして、相手に直接攻撃してターンエンド。

《クロシープ》

リンク先に儀式モンスターを特殊召喚すると1枚ドローするか、あるいは2枚ドローして1枚捨てるならば採用したかもしれません。

効果が微妙なうえ、当カードを出すためにモンスター2体を素材にするだけの余裕は「メガリス」にはないので不採用です。

《虚光の宣告者》

積極的に出す価値はありません。

ただし、自分フィールド上にリンク素材となりえるモンスターが2体いて、儀式召喚を行えるだけのリソースが手札・フィールドにない緊急事態ではリソース回復目的で出すのも悪くはない選択肢だと思います。

《大儺主水》

後手捲り札としては悪くありません。

効果②で墓地から「メガリス」儀式モンスターを特殊召喚すれば、それぞれの固有効果が発動しそうに思えますが、あれらは儀式召喚成功時に発動する効果であるケースが多いため、特殊召喚しても効果は発動しないことに注意してください。

「メガリス」儀式モンスターのなかで蘇生する意味があるモンスターは以下のとおりです。

  • 《メガリス・フール》

    • 効果②で儀式召喚できます。

  • 《メガリス・オク》

    • 効果②で儀式召喚できます。

  • 《メガリス・ファレグ》

    • 効果②で攻守を強化できます。

  • 《メガリス・アラトロン》

    • 効果②で対象にとる効果を無効化できます。

《儀式の準備》

「メガリス」を使い始めた最初のうちは3積みしていましたが、展開ルートをちゃんと計算していったところ、意外と活躍できないカードであることが分かりました。

その理由は「メガリス」の初動にはレベル8「メガリス」モンスターか《メガリス・アンフォームド》が必要なのですが、当カードはそれらカードにアクセスできず、にも関わらずデッキスロットを圧迫してゲーム開始時5枚ドローでそれら初動札を引く確率を下げてしまうためです。

《強欲で貪欲な壺》

前提として。「メガリス」ではメインデッキ総枚数を40枚に抑えて《メガリス・アンフォームド》を引きやすくするのが丸いです。

《強欲で貪欲な壺》を積むとなれば裏側除外されて困るカードは最低2枚投入する必要があり、そのぶんデッキスロットが圧迫されて手札誘発が採用しづらくなります。

決して悪いカードではありませんが「メガリス」とは、あまり相性が良くない気がします。

《高等儀式術》

儀式素材を通常儀式モンスターにすることで手札消費を抑えつつ、墓地に儀式モンスターを貯めることができて強いように見えますが「メガリス」の基本展開とまったく噛み合わないので採用はオススメできません。

仮に、儀式召喚対象モンスターを手札からではなく、デッキから出せたのであれば採用する価値が……いや、その効果だとかなり強いですが、やはりそれでも「メガリス」とは噛み合わないですね。

構築例

いくつかの構築例を紹介します。

【結界像メガリス】

メインデッキを40枚に抑えつつ、レベル8「メガリス」モンスターと《メガリス・アンフォームド》を3積みすることで初動安定率を確保しつつ、残りの枠に大量の手札誘発を入れることで後手でも戦えるようにしました。

初動安定率や手数を強化する意味では《センジュ・ゴッド》などを入れたほうが良いのでしょうが、現在の環境では「メガリス」は明らかにパワー不足ですので《干ばつの結界像》という「メガリス」と非常に相性の良いロックカードを採用しています。

ロックカードならば永続魔法・永続罠にもっと強いカードがありますが、それらはモンスターではないので儀式素材にできません。儀式素材等にも使えることを考えて《干ばつの結界像》にしました。

【結界像勇者メガリス】

召喚権を必要としない「メガリス」に「勇者」を組み合わせることで「メガリス」にない妨害能力を持たせました。

《メガリス・アンフォームド》を引けるようにメインデッキ枚数を40枚に抑えつつ「勇者」カードを入れるために《エフェクト・ヴェーラー》を削るなどして調整しました。

《アラメシアの儀》を発動するターン、通常召喚されたモンスターの効果は発動できないため、効果を発動する必要がなく、かつ「メガリス」と相性の良い《干ばつの結界像》を採用しています。

【結界像メガリス】と比べると《流離のグリフォンライダー》により制圧力が強化されています。単純に相手の効果を妨害するのみならず、こちらの《メガリス・フール》の儀式召喚効果や《メガリス・ベトール》の破壊効果に妨害を飛ばされても防ぐことで確実に効果を通せるようになっています。

反面、事故りやすくなっているほか「メガリス」展開と「勇者」展開を同時に行うことで手札消費も激しくなっています。

あと、手札誘発が減ったぶん、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》を1枚だけ入れています。

【ドーハスーラメガリス】

《死霊王 ドーハスーラ》、および関連カードと混ぜてみました。「メガリス」と《死霊王 ドーハスーラ》の相性の良さはすでに説明していますので、そのあたりの解説は割愛します。

【結界像メガリス】と比べると手札誘発と「メガリス」カードが減ったため後手が弱くなっていますが、そのぶん《死霊王 ドーハスーラ》ギミックを成立させられれば相当な制圧力が期待できます。

【ホルスメガリス】

相性の良い「ホルス」を出張させた構築です。

「ホルス」モンスターは簡単に出せるので、それらを使って妨害能力を持ったランク8エクシーズモンスターを立てていけます。具体的には《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》や《No.90 銀河眼の光子卿》あたりが良いでしょう。

総評

2019年後半に登場したテーマというだけあって光るものは持っています。そこは間違いありません。

ただ、テーマ単体で使うにはカードパワーが心許ないうえ、初動が太いとは言えず、墓地を儀式モンスターで肥やさないと真価を発揮できず、手札やフィールドのモンスター消費が激しく、横展開に向かないので大型リンクモンスターなどを立てにくく、戦闘・除去・妨害に適したモンスターが実質2種類しかなく、その効果も大振りである……ということで正直言って強くはありません。

環境には決して入ることはできませんが、ファンデッキのなかでは強い――くらいの立ち位置にあるテーマだと考えています。

テーマ内カードのレアリティがN・Rでほぼ構成されているので安価に組みやすいです。ゲートも用意されているので、試しに触ってみるのも面白いかと思います。


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