遊戯王 マスターデュエル:テーマ「マジェスペクター」について(前編)
当ノートでは「遊戯王 マスターデュエル(MD)」に実装されているテーマ「マジェスペクター」について解説します。
テーマ「粛声」が実装されたり、テーマ「RR」や「氷結界」が強化された2024年08月08日のアップデート直後環境を想定した内容になっています。
文量の都合から、ノートを「前編」と「後編」の2つに分けています。解説のほとんどは前編で行っており、後編には具体的な展開例をまとめています。
当ノートは前編です。
概要
テーマ「マジェスペクター」は、「遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ(OCG)」においては2015年07月18日発売の基本パック「遊戯王アーク・ファイブ オフィシャルカードゲーム ディメンション・オブ・カオス」で実装されました。
OCG・MDともに以下カードが実装されています。
メインモンスター
《マジェスペクター・キャット》
《マジェスペクター・ラクーン》
《マジェスペクター・クロウ》
《マジェスペクター・フォックス》
《マジェスペクター・フロッグ》
《竜剣士マジェスティP》
《マジェスペクター・ポーキュパイン》
《マジェスペクター・ユニコーン》
エクシーズモンスター
《昇竜剣士マジェスターP》
《マジェスペクター・ドラコ》
リンクモンスター
《マジェスペクター・オルト》
通常魔法
《マジェスペクター・ストーム》
フィールド魔法
《マジェスティックP》
速攻魔法
《マジェスペクター・サイクロン》
《マジェスペクター・ソニック》
《マジェスペクター・ウィンド》
通常罠
《マジェスペクター・トルネード》
《マジェスペクター・ガスト》
カウンター罠
《マジェスペクター・テンペスト》
永続罠
《マジェスペクター・スーパーセル》
《昇竜剣士マジェスターP》はカテゴリ的には「マジェスペクター」ではありませんが、カードイラストや名称からテーマとしては「マジェスペクター」に属していると判断して含めています。
特徴
テーマ「マジェスペクター」の特徴、および基本的な動かし方を解説します。
風属性で統一
「マジェスペクター」モンスターの属性は風属性で統一されています。
そのため「SR(スピードロイド)」や「WW(ウィンド・ウィッチ)」といったテーマとシナジーがあるほか、《御前試合》と相性が良いです。
(実質的に)魔法使い族で統一
ドラゴン族モンスターである《昇竜剣士マジェスターP》以外は、いずれも魔法使い族で統一されています。
ただ、この《昇竜剣士マジェスターP》はあまり強いモンスターではなく、採用価値はしょうじき低いです。よって、実質的には魔法使い族で統一されたテーマであると捉えていただいて問題ありません。
事実上の魔法使い族テーマであるため《魔法族の里》を始めとする、魔法使い族と相性の良い汎用カードを使用することができます。また、《群雄割拠》とも相性が良いです。
ペンデュラムテーマ
「マジェスペクター」メインモンスターはいずれもペンデュラムモンスターとなっています。
ただ、興味深いことに《竜剣士マジェスティP》以外はペンデュラム効果を持ちません。
ペンデュラムスケールは「2」か「5」となっており、レベル6の《マジェスペクター・ユニコーン》以外のメインモンスターはいずれもペンデュラム召喚が可能です。
貧弱なステータス・強力な耐性・便利なサーチ効果
テーマ内モンスターのステータスは軒並み貧弱で、とてもではありませんが戦闘で優位に立つことは不可能です。
そのかわりに《竜剣士マジェスティP》以外の「マジェスペクター」メインモンスターには対象耐性と効果破壊耐性が与えられています。これにより壁としては一定の価値があります。
なお、これら耐性は相手カードに対してのみ有効です。そのため《激流葬》などと組み合わせることで、自分の「マジェスペクター」モンスターは破壊されずに相手モンスターだけを破壊できる……みたいな悪用はできませんのでご注意ください。
あと、「マジェスペクター」モンスターはなんらかのサーチ・リクルート効果を備えています。先の対象耐性により、それら効果を通しやすくなっているため展開に安定感があります。無効にされないわけではないので《灰流うらら》などは普通に刺さります。
コストが重いかわりに強力な魔法・罠
「マジェスペクター」魔法・罠の多くは「自分フィールドの魔法使い族・風属性モンスターをリリースする」ことをコストとして要求します。なかなか重いコストですが、そのぶん効果も強力です。
コストとしてリリースした「マジェスペクター」モンスターは、テーマ内永続罠《マジェスペクター・スーパーセル》で回収することができます。
基本的な動かし方
以上により。「マジェスペクター」というテーマのコンセプト・基本的な動き方は以下のようになります。
「マジェスペクター」モンスターを召喚・特殊召喚。
「マジェスペクター」モンスターの効果で「マジェスペクター」魔法・罠をサーチ。
召喚・特殊召喚した「マジェスペクター」モンスターをコストとしてリリーし、強力な「マジェスペクター」魔法・罠を発動。
コストとして発動しない・できないばあいは、フィールドのモンスターは壁として機能。
コストとしてリリースされたり、相手モンスターの攻撃によって破壊された「マジェスペクター」モンスターの多くはペンデュラムモンスターなのでEXデッキに表側表示で加わっている。次のターンにペンデュラム召喚することで再度の展開と「マジェスペクター」魔法・罠の補充ができる。
比較的複雑な動きをしていますが、これら効果はつまるところ「自身をリリースして発動できる。○○○する。この効果は相手ターンでも発動できる。」というモンスター効果に置換できます。
基本的に、こういった効果はよほど強くないとモンスターをリリースするコストに見合わないことが多いですが「マジェスペクター」魔法・罠の効果がコストに見合っているかというと……ちょっと微妙なところです。強いことには違いないのですが、コストパフォーマンス的には微妙なラインです。
また、上記のようなモンスター効果であればコンパクトに準備・利用することができますが、「マジェスペクター」ではモンスターと魔法・罠が1枚ずつ計2枚で効果1つとなるため取り回しが悪いです。
さらにいうと「マジェスペクター」はペンデュラムテーマであるため、当然ペンデュラムゾーンが埋まっているのが常であり、となると妨害用の魔法・罠は3枚までしか伏せることができません。そのため、あまり妨害を用意することもできません。
――と、いったぐあいに「マジェスペクター」というテーマは、その根幹となる動きやコンセプトからして、あまり強くありません。
《マジェスペクター・ポーキュパイン》と《マジェスペクター・オルト》が生命線
比較的最近実装された《マジェスペクター・ポーキュパイン》と《マジェスペクター・オルト》がキーカードとなります。
まず、何らかの手段で自分フィールドに「マジェスペクター」モンスターを立てます。すると《マジェスペクター・ポーキュパイン》の効果①が使えるので、手札から《マジェスペクター・ポーキュパイン》を特殊召喚。「マジェスペクター」モンスター2体で《マジェスペクター・オルト》をリンク召喚して効果①を発動……というのが初動になります。
《マジェスペクター・オルト》をリンク召喚できなかったり、《マジェスペクター・オルト》の効果①に《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》を当てられると展開が止まりますので注意が必要です。
テーマ内カード
テーマ内カードを解説します。
《マジェスペクター・キャット》
効果①により、自身を含めた「マジェスペクター」モンスター・魔法・罠をなんでもサーチできるのは強いですが、エンドフェイズ適用なのがネックです。
基本的に不採用です。
《マジェスペクター・ラクーン》
《マジェスペクター・ポーキュパイン》が登場したことで、当該モンスターをサーチできる当モンスターは最強の初動札になりました。
ペンデュラムスケールが「2」の《マジェスペクター・ポーキュパイン》に対して、こちらはペンデュラムスケールが「5」なのも好相性です。
当然3積みです。
《マジェスペクター・クロウ》
《マジェスペクター・ラクーン》を使った初動には劣りますが、こちらも初動札になります。
正確には「自分フィールドに『マジェスペクター』モンスターが1体以上存在していて、かつ手札にこのターン効果を発動していない《マジェスペクター・ウィンド》が存在する」という状況を作りやすいので初動札になります。
初動率を上げるために基本3積みですが「マジェスペクター」魔法で強いのは《マジェスペクター・ウィンド》くらいのものなので、当カードを複数枚素引きすると使い道がありません。そのため構築次第では2枚でも良いと思います。
《マジェスペクター・フォックス》
個々人によって採用枚数が大きく分かれるカードです。
まず、「マジェスペクター」罠は強いので、それらをサーチできる当カードも当然強いです。
ただ、罠というのはどうせセットするという都合、サーチではなくセットする《マジェスペクター・フロッグ》のほうが《灰流うらら》で妨害されたりしないぶんだけ優秀です。相手ターンに特殊召喚したばあいも《マジェスペクター・フロッグ》はセットしてくれるので返ってきた自分ターンで、前ターンにセットした「マジェスペクター」罠を使用できます。
では、《マジェスペクター・フォックス》は《マジェスペクター・フロッグ》の完全な下位互換なのかというとそうでもありません。
第1に、セットではなくサーチする特性上、サーチした「マジェスペクター」罠カードを手札コストとして使用できます。セットする《マジェスペクター・フロッグ》では、この動きはできません。
第2に、「マジェスペクター」はペンデュラムテーマなので、基本的に魔法・罠ゾーンは3つしか空いていません。《マジェスペクター・フロッグ》で罠カードをセットしてしまうとゾーンをすべて埋めてしまう恐れがあり、そのターン手札から使用したい魔法・罠カードがあっても使えなくなります。つまり、《マジェスペクター・フォックス》のほうが小回りが利くということです。
とはいえ、それら利点を考慮しても《マジェスペクター・フォックス》のサーチ効果は《マジェスペクター・フロッグ》のセット効果よりも総合的には劣っていると評価せざるをえません。
加えて、《マジェスペクター・ポーキュパイン》から《マジェスペクター・オルト》につなげる展開では《マジェスペクター・オルト》のリンク素材となった「マジェスペクター」モンスター2枚を手札に回収した後、ペンデュラムゾーンに魔法カードとして発動するのが基本的な動きになりますが《マジェスペクター・フォックス》と《マジェスペクター・ポーキュパイン》のペンデュラムスケールはともに「2」なのでセットで運用しにくいです。
以上より、当カードは不採用か、多くても2枚採用が妥当です。
《マジェスペクター・フロッグ》
役割としては《マジェスペクター・フォックス》のほぼ上位互換です。サーチではなくセットなのが強いですし、ペンデュラムスケールも《マジェスペクター・ポーキュパイン》と異なる「5」なのでセット運用しやすいです。
欠点は、サーチではなくセットになるので対象カードを手札コストとして使用できない点や、「マジェスペクター」は魔法・罠ゾーンが埋まりがちなので発動順しだいでは展開を阻害してしまうことです。
とはいえ、総合的には優秀なカードに違いありませんので1枚か2枚は採用しておきたいですね。
《竜剣士マジェスティP》
テーマとしてもカテゴリとしても「マジェスペクター」カードではあるのですが、どちらかというと「竜剣士」系アーキタイプでのほうが役立ちそうです。「竜剣士」はよくわからないのでアレですが……。
モンスター効果①とペンデュラム効果はどうでもいいですが、モンスター効果②はめちゃくちゃ強いです。これで「マジェスペクター」と最強に相性が良い《魔法族の里》をサーチすることができます。
「マジェスペクター」系アーキタイプで、モンスター効果②を発動するためにはペンデュラム召喚させるのが一般的かと思います。素引きしていればそのままペンデュラム召喚し、素引きしていないばあいは《マジェスペクター・オルト》の効果①でデッキからEXデッキに表側表示で加えることでペンデュラム召喚できるようにしましょう。
採用枚数は、いろいろ調べたかぎりでは1枚から3枚までと幅がありました。「竜剣士」要素が強くなるほどに採用枚数が増える傾向にあります。性能を考えると妥当でしょう。
《マジェスペクター・ポーキュパイン》
初動札ではありませんが展開を伸ばすのには絶対必要です。
採用枚数は初動安定率とトレードオフの関係にあります。「どうせサーチ・リクルートするから」と1積みにして他カードに枠を充てるも良し。「サーチ・リクルートを止められても展開できるように」と3積みでも良し。各自のお好みでどうぞ。
《マジェスペクター・ユニコーン》
「マジェスペクター」モンスターとしては唯一となる妨害能力持ちです。効果対象耐性と破壊耐性持ちのモンスターから繰り出されるフリーチェーンの手札バウンスは非常に強力です。
ただし、レベルが「6」なので「マジェスペクター」ペンデュラムモンスターのペンデュラムスケールではペンデュラム召喚できません。テーマ外ペンデュラムモンスターなどを使用するか、あるいは《マジェスペクター・ドラコ》の効果①でデッキから特殊召喚しましょう。
素引きしてしまっても、最悪《竜剣士マジェスティP》の効果②で手札から捨てるカードとしての役目があります。
個人的には1積みですが、他のデッキレシピでは3積みされていたりします。
《昇竜剣士マジェスターP》
カテゴリとしては「マジェスペクター」ではありませんが名称・イラストともに、明らかに「マジェスペクター」というテーマに属しています。
性能も「マジェスペクター」とある程度シナジーを持ちますが、どちらかというと「竜剣士」系アーキタイプで活躍するはずです。
「竜剣士」要素が強ければ1枚くらいは入れていてもよいと思いますが、原則として不採用です。
《マジェスペクター・ドラコ》
効果①は発動条件が厳しいですが、リリースを多用する「マジェスペクター」であれば問題ありません。ターン1名称制約がないのでエクシーズ素材があるだけ発動できます。
効果②でペンデュラムゾーンに置かれますが、このカードを出しているタイミングでは99.9%ペンデュラムゾーンが埋まっているのでEXデッキに表側表示で置かれることになるかと思います。
1積みで良いと思いますが、お好みで2積みしても問題ないと思います。
《マジェスペクター・オルト》
「マジェスペクター」が誇る最強の展開札です。
1積みで良いと思いますが、お好みで2積みしても問題ないと思います。
《マジェスペクター・ストーム》
効果は非常に強力ですが通常魔法のため取り回しに欠けます。基本的には捲り札となります。
1枚くらいは入れておいてよいかもしれませんが、これを入れるくらいならば別の捲り札を入れたほうが良いと考えます。
《マジェスティックP》
効果①は無視して良いです。
効果②は、効果自体は《マジェスペクター・ウィンド》の下位互換ですが、あちらとは異なりフィールドに存在するならば毎ターン使える点が利点です。とはいえ、「マジェスペクター」には《魔法族の里》という最強に相性の良いフィールド魔法があるため、このカードが場に残り続けるというケースは稀です。
以上より、当カードは不採用です。
《マジェスペクター・サイクロン》
《マジェスペクター・トルネード》と同じ役割を担います。速攻魔法なので自分ターンでも使えるのは利点ですが、除外する《マジェスペクター・トルネード》とは異なり破壊効果である点で劣ります。
環境によっては除外よりも破壊のほうが有効なこともあるでしょう。対戦相手のデッキや環境によって使い分けてください。
投入枚数は適宜調整ください。
《マジェスペクター・ソニック》
攻守を倍にできるのはすごいですが、もともと攻守の低い「マジェスペクター」モンスターを対象に使ってもさして意味はありません。
不採用です。
《マジェスペクター・ウィンド》
コスト無しで発動したばあいは手札・墓地から特殊召喚し、コストとしてリリースを行ったばあいはデッキから特殊召喚するので、状況に応じて効果を使い分けることができる柔軟性が強みの1つです。
レベル4以下の「マジェスペクター」メインモンスター1枚と《マジェスペクター・ウィンド》で《マジェスペクター・オルト》につながるので事実上の初動札とみなすこともできます。
コストは重いですが《マジェスペクター・ドラコ》の効果①発動のトリガーとなるので「マジェスペクター」であれば、あるていどカバーすることができます。
原則3積みです。
《マジェスペクター・トルネード》
《マジェスペクター・テンペスト》とともに「マジェスペクター」を代表する妨害札です。
最低1積みとし、お好みに応じて増やしてください。
《マジェスペクター・ガスト》
魔法カードならば1枚くらいは採用していたかもしれません。
不採用です。
《マジェスペクター・テンペスト》
《マジェスペクター・トルネード》とともに「マジェスペクター」を代表する妨害札です。
最低1積みとし、お好みに応じて増やしてください。
《マジェスペクター・スーパーセル》
効果自体は強いのですが魔法・罠ゾーンを1つ埋めてしまうのが気になります。
とはいえ便利なカードには違いないので1枚は入れておきたいです。2枚以上はさすがに不要です。
関連するテーマ・カード
「マジェスペクター」と相性が良い、あるいは相性が良いように見えて意外とそうでもないテーマやカードを解説します。
テーマ「SR」
風属性モンスターが場にいると特殊召喚できるモンスターが多いため、風属性で統一されている「マジェスペクター」とはシナジーがあります。問題は「マジェスペクター」モンスターと「SR」モンスターを並べて、そこからどうするのか……ということです。
「マジェスペクター」としては《マジェスペクター・オルト》に繋げて展開していきたいところですが《マジェスペクター・オルト》のリンク召喚条件は「『マジェスペクター』モンスターを含むペンデュラムモンスター2体以上」。このリンク召喚条件に該当しつつ、採用する価値のあるカードは《SRパッシングライダー》くらいです。ただし、《SRパッシングライダー》のレベルは「5」なので「マジェスペクター」ペンデュラムモンスターのペンデュラムスケールだけではペンデュラム召喚できません。それに《マジェスペクター・オルト》の効果①発動後はEXデッキからの特殊召喚に制約がかかり、そもそも出すことができません。
となれば「SR」モンスターを《マジェスペクター・オルト》に繋げるのではなく、「SR」モンスターで展開して、その後「マジェスペクター」としての展開に持っていくように組み合わせるべきでしょう。
「SR」カードには強力な効果と引き換えにターン終了時まで風属性モンスターしか効果を発動できなくする制約をもったカードがいくつかあります。そういったカードを中心に組み合わせれば強く展開しつつ、風属性で統一された「マジェスペクター」としてデメリットを踏み倒すことができます。
テーマ「WW」
風属性の魔法使いモンスターという点でシナジーがあります。
ただ、エースである《WW-アイス・ベル》の効果①を発動するばあい、エクシーズモンスターである《マジェスペクター・ドラコ》やリンクモンスターである《マジェスペクター・オルト》を出せなくなります。
そのばあい「マジェスペクター」側はメインモンスターを軸に戦うことになりますが、「マジェスペクター」は《マジェスペクター・オルト》あってのテーマなので妨害をあまり用意できません。
つまるところ、「WW」と組み合わせるならば「マジェスペクター」系アーキタイプに「WW」を出張させるのではなく、「WW」側に「マジェスペクター」を出張させるという考え方が大事になります。
《マジシャンズ・ソウルズ》
展開を伸ばすためのカードです。
「マジェスペクター」は複数の魔法・罠を盤面に並べるテーマですが、同時にペンデュラムテーマでもあるため、ペンデュラムゾーンにカードが置かれているぶんだけ魔法・罠を置けなくなります。そこで《マジシャンズ・ソウルズ》の効果②より、盤面を空けつつドローができます。
問題は効果②を使うために、いかにしてフィールドに出すかですが《マジェスペクター・ユニコーン》などをデッキから墓地へ送ることで、効果①により手札から特殊召喚することができます。
《剛竜剣士ダイナスターP》
「マジェスペクター」系アーキタイプであれば1枚は入っている《竜剣士マジェスティP》と「マジェスペクター」ペンデュラムモンスターをリリースして特殊召喚できます。
効果①により、戦闘破壊されやすい「マジェスペクター」モンスターを戦闘破壊から守ることができます。逆に、妨害能力や耐性を持たない当カードは「マジェスペクター」カードで守ってください。
《強欲で金満な壺》
「マジェスペクター」系アーキタイプでは、EXデッキは最悪《マジェスペクター・ドラコ》と《マジェスペクター・オルト》が1枚ずつあればなんとかなるので枠に余裕があります。そのため当カードを採用する余地は十分にあります。
具体的には、以下条件のばあい《マジェスペクター・ドラコ》と《マジェスペクター・オルト》がそれぞれ1枚以上ずつEXに残る確率は91.2%です。これだけ高い確率であれば、それらキーカードが飛ぶ可能性は無視して良いでしょう。
EXデッキの枚数が15枚
《マジェスペクター・ドラコ》と《マジェスペクター・オルト》がそれぞれ3枚ずつ入っている
コストとして6枚を裏側表示で除外して《強欲で金満な壺》を発動
《金満で謙虚な壺》
「マジェスペクター」系アーキタイプでは、EXデッキは最悪《マジェスペクター・ドラコ》と《マジェスペクター・オルト》が1枚ずつあればなんとかなるので枠に余裕があります。
また、「マジェスペクター」カードのなかにはドロー制約に引っ掛かるカードが《マジェスペクター・スーパーセル》くらいしかないので、その点も相性が良いです。
「マジェスペクター」モンスターの攻守はもともと低く、ワンキルを狙うようなテーマでもないのでダメージが半分になるデメリットも無視できます。
《魔法族の里》
原則不採用である《昇竜剣士マジェスターP》以外は魔法使い族で統一されている「マジェスペクター」において、当カードは極めて相性が良いです。
構築例
「マジェスペクター」系アーキタイプの構築例を紹介します。
【純マジェスペクター】
「マジェスペクター」の純構築を意識して組んでみました。
後手でも戦えるように手札誘発を多く積んでいるほか、先攻・後攻のどちらでも使える強力な汎用カード《超融合》も採用しています。EXデッキの枠に余裕があることを考慮しての採用です。
総評
面白い動きをするテーマには違いありません。また、MDにおいては必須となるURカード・SRカードが数枚しかないので安く組むことができます。
そういった点から気分転換に、とりあえず組んでみるぶんには楽しいテーマだと思います。
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