レアなのに。
また拾ってしまったよ。
YAMAHA【FPX-300】というエレアコ。
見た目はクラシックギターみたいだが、
なんと鉄弦仕様。
スロッテッドヘッドに騙されて買った人がいるとかいないとか???(笑)
実際に鉄弦仕様とガット弦仕様の2種類があったそうで、
混乱を招いたのもムリはない。
2001〜2004年にしか製造されなかった短命なモデル。
ウラでは某MorrisのSシリーズが出始めた時と完全にバッティングする。
そのふたつのライバルには、
「フィンガーピッキング」という共通のキーワードがあった。
YAMAHAもMorrisも方向性は似ていて、
フィンガーピッキングに特化したモデルという事で、
ナット幅が広めにセッティングされている。
そして、
指で弾いてもレスポンスが良いという事も共通している。
最大の違いはヘッドをYAMAHAはスロテッドヘッドでノンカッタウェイ。
Morrisは通常のヘッドでカッタウェイ仕様にした事。
そして、
エレアコ感を押し出していたYAMAHAに対して、
Morrisはオンボードプリアンプを持たない生音に特化したエレアコにした事。
そしてYAMAHAはトップ単板のみで、
シリーズ最高峰のモデルは存在させず、
オール単板にはしなかった。
この差がMorrisと水を大きく開けられてしまったのかもしれない。
YAMAHAのFPXが短命に終わり、
MorrisのSシリーズが現在まで生産され続けている事実がそこにある。
(まぁ、あくまで個人的見解ですので悪しからず)
ここまで散々書いてきてきたけれど、
別にYAMAHAのFPX-300が悪いのかと言えばそうとも言い難い。
スロテッドヘッドは個人の好みなのでどうこう言うつもりはないが、
音は15年も経っているせいか【Martin】の000みたいなボディーサイズからは想像出来ないほど鳴っているなぁという印象がある。
トップ材が米杉(シダー)単板。
サイド・バック材がローズウッド合板。
実はこの組み合わせは鉄弦ギターではレアなのだが、
これがあたしの好みからすれば意外と相性が良いと思う組み合わせなのだ。
【K.Yairi】でシダー+ローズウッドのギター(確かLOかRFだったかな?)を試奏させてもらった時、
めちゃくちゃ音が前に出ている印象があって。
実はFPXが発売当時にいっぺん試奏させてもらったのだが、
あんまり鳴ってなくてピンと来なかったのだ。
そこから経年変化で想像以上の成長を遂げていたのだなぁと。
そして今の価格ではありえないかもしれないが、
このモデルのピックアップはピエゾ+コンデンサーマイクの2way仕様。
あんまりピエゾピックアップの音は好みではないが、
マイクの音が入っているならば話は別。
やはり生音に近い音がラインアウト出来るのは、
ギタリストにとってはストレスがかかりにくいのだ。
生音とラインの音は明らかに別モノ。
だからライブではいかに「割り切る」事が出来るかどうか。
でも近年のギタリストが使うピックアップは、
2wayを積極的に仕様するケースをよく見かける。
本当なら1way一発が手間が掛からない。
が、
ピエゾ一発では理想とは程遠い事が多いのは言うまでもない。
ただこれを持って3フィンガーとかをやっちゃうと、
「あ!Tommy Emmanuelっぽい」というか、
そのものと云うかw
形はYAMAHA伝統のFSなんだけど、
明らかに某【Maton】みたいなラインサウンドと見た目なんだよねぇw
フィンガーピッキング向けだけど、
ストロークでもイケちゃうハイブリッドぶりなのもポイント高し。
但し、
チューンナップ上の問題なのか、
ダウン系変則チューニングとの相性があんまりよろしくない。
変則チューニング使いのあたしには死活問題なので、
上手く使えるかは今後次第かな?
ここ最近オープンマイクなどのライブでちょいちょい用いているが、
ゴム製のサウンドホールカバーをすれば使えるレベルでした。
あとはイコライジングやらプリアンプの相性かなと。
あたしのYouTubeでもコレを使う動画がありますので、
どうぞよろしゅうに。