「空を駆けるネコ」
TwitterでもYouTubeでもこのnoteでも使っている、
1匹のネコのアイコン。
2016年に他界した同居ネコのブ〜のおっさんである。
亡くなった母がネコ好きで、
事ある毎にネコを飼っていたのだ。
2011年の秋から母と同居するにあたって、
2匹のネコも同居する事になったのだ。
1匹は野良魂が抜けない、
狩りの名手・酢豚さん(メス)。
そして、
もう1匹がブ〜のおっさん(もちろんオスw)でした。
本名は「ブ〜」というんですが、
あたしが親しみを込めて「ブ〜のおっさん」と呼んでいたのであります。
元々は埼玉県鴻巣市辺りで捨てられていた仔ネコだったブ〜のおっさんが、
鳥に襲われていたところを近所の子供が助けて、
それをネコ好きの母に託したのがそもそもの出会いだったそうで。
アクティブな酢豚さんと対照的に、
外へは全く出ずに家で過ごすニートみたいなネコでしてねぇ。
その上コイツは、
絵に描いたような人たらしでしてねぇ。
いつでも誰でもベッタベタにすり寄るんですよ。
ヤツには人見知りという概念が抜け落ちていたようで、
近所を通り掛かったヤンキーの兄ちゃん達にすらでもすり寄って行くというチャレンジ精神を持ち合わせてまして。
と言うか。
チャレンジ精神など無くて、
それがヤツのナチュラルボーンだったのかもしれませんw
人見知り気味なあたしは、
そのブ〜のおっさんの人たらし力を分けてくれないかと常に思っておりましたよ。
自室の寝床の扉を開けて寝ていると、
よくブ〜のおっさんの襲撃を喰らう事もしばしばありましてねぇ。
こんなのはまだ序の口で、
更には・・・。
大体さぁ、
ネコなのに馬乗りになるってなんなん?w
・・・なんてベタベタな関係を重ねていた(?)んですが、
同居して5年目の2016年辺りから体調を崩すようになっておりました。
ネコと同居しといて申し訳ないが、
ネコの事はそんなに詳しくなかったので母に聞いてみたところ、
エサを食べる量があからさまに減って、
水分すらも摂らなくなっていたらしい。
そしてあれだけ外に出なかったブ〜のおっさんが、
頻繁に外へ出ようと試みるようになっていたのです。
ただ、
家にいた期間があまりにも長かった為に、
部屋の窓から民家の屋根伝いに下に降りるというテクニックが皆無だったので、
お隣さんの家の屋根から降りられずに立ち往生するなんて事もありましたよw
母が菓子折りを手にブ〜のおっさんを回収するなんてコトも。
今思えば、
ネコの習性で「死期を悟ると飼い主の前から姿を消してしまう」という事をしたがっていたのではなかったのかと回想します。
しかし家ネコ生活があまりにも長過ぎて、
そんなテクすらもなかったブ〜のおっさんは、
もう諦めたのか段ボール箱へ。
2016年6月25日。
満12才で天に昇って行きました。
亡くなる前日の夜に、
あたしゃ今生の別れでヤツにギターを聴かせたんです。
思い返せばベタベタしていた時だって、
あたしのギターの音も一緒に聴いていたのでありました。
泣くのをこらえて、
ただひたすらに爪弾いた曲。
それが後に「空を駆けるネコ」というタイトルとなり、
あたしことふくたろうのオリジナルネタのひとつとして今でも爪弾き続けております。
アイコンにしているのは、
「いつまでもヤツのコトを忘れないよ」という意思表示であります。
なのでこの先どんな事があっても、
ブ〜のおっさんのアイコンを変えるという事は絶対にしないでしょう。
ブ〜のおっさんが旅立って、
今年で6年が経とうとしております。
また何処かで会えるといいな。