ライブでの相棒。
またまた機材紹介でも。
持ってるアコースティックギターのほとんどが【YAMAHA】なのだが、
【YAMAHA】以外にも持ってましてねぇ。
その中で、
もう13年も使い続けているギターがありましてねぇ。
それがコレ。
【Blueridge】(ブルーリッジ)というブランドの【BR-160】というモデル。
あまり知名度は高くはない知る人ぞ知るギターブランドですが、
それもそのハズ。
元々アメリカのブランドで、
ブルーグラス畑のギタリストに愛用者が多いらしいですよ。
国内だと山本コータローさまがライブで使っているそうな。
アメリカのブランドでありながら、
このギターが生産されたのは中国であります。
中国製のギターと聞くと、
あまり作りがよろしくなさそうな先入観に駆られてしまいそうですがねぇ。
実はそうでもなかったりするんですわ。
【Blueridge】を初めて知ったのは、
2008年頃の錦糸町で行われた【ハンドクラフトギターフェス】のブースでしてねぇ。
割りかし低価格帯なのに、
えらいゴリッゴリに鳴るギターだなという第一印象でしてねぇ。
見た目は完全に【Martin】なのに、
音は【Gibson】に近い粗っぽさを感じましたよ。
そのインパクトが忘れられなかったものの、
手に入れたくてもタイミングが合わず。
しばらく経って、
2009年の夏頃。
風のウワサで神田小川町のとある楽器屋さんに【Blueridge】の中古品があるというのを聞きつけて試奏してもらったのが、
件の【BR-160】でしたのよ。
スプルーストップに、
ローズウッドサイド・バックのオール単板。
フィンガーボード・ブリッジはローズウッド。
材の構成からして【Martin】の【D-21】のコピーモデルにも感じますが、
タダのコピーモデルぢゃないんですな。
今でも忘れられないのが、
張られていた弦が少し死にかけていたのにも関わらず、
コシのある低音がよく出てましてねぇ。
【Gibson】みたいなガリッと粗野な音は出るけど、
そんな暴れはせずにバランス良くまとまる感じ。
表現は難しいのですが、
【Gibson】と【Guild】のイイトコ取りしたようなギターと言っても過言ではないかと。
鳴るアコースティックギターって、
弾いていると「お腹に響いてくる」なんて言いますが、
コイツはまさにソレを体現するようなギターでしたもの。
それにめっちゃネックが細くて弾きやすかったのもデカかったです。
あたしの手は結構小さめで、
イイ音がするギターはだいたいゴツいネックなので泣く泣く諦めざるを得なかったんですが、
コレはずば抜けて弾きやすいネックでした。
あたしゃ即購入を決意。
ただ、
良いトコもあれば悪いトコもありまして。
元々のオープンタイプのペグがめっちゃ硬過ぎてチューニングがしにくくて・・・。
そこで当時お世話になっていた楽器屋さんにお願いして、
【GOTOH】製のペグに交換してもらいました。
コレもまだ少しだけ硬いけれど、
元々の硬さを比較すれば天地の差ですもん。
あと手に入れた時からピックガードが別のモノに交換されてましてねぇ。
まぁコッチの方が高級感があってしっくり来ますなぁ。
それにそれに。
この縁取りのヘリンボーンが何ともシブい!
貝がビッチリ入ったギターもカッコいいんですが、
ヘリンボーンの縁取りのシブさはアコギマニアにはたまらないんすよw
手に入れた時は純粋な生ギターでしたが、
ライブで使用する事を見越してピックアップを後付けしましたよ。
分かりにくいですが、
モノラル2way仕様にしてましてねぇ。
真ん中のジャックは、
冒頭の画像にもあったアメリカの【SUNRISE】製のマグネティックピックアップ。
もう1個のジャックは、
ドイツの【Shadow】製のコンタクトピエゾピックアップ【SH-713】。
(注)使用しているモノは、
エンドピンジャックに加工してもらってます。
それぞれ単独で使うとクセが強過ぎる千鳥みたいな音がするんですが、
ふたつのピックアップをミックスする事でレンジの広い音が作れるのですよ。
かの故・マイケル・ヘッジス氏が実践されていたラインサウンドシステムに近付けようとした形であります。
ライブでそのパワーを遺憾なく発揮しますが、
オープンマイクなどの簡易的なライブでは、
セッティングに時間が掛かってしまうという弱点がありますねぇ。
ちなみにセロテープで止めている針金みたいなヤツは、
トップから弦を這わせてジャックに固定して弦アース対策(それでも気休め程度ね)をしてます。
手に入れてから13年経っても、
ネックが反るなんてトラブルはなかったし、
屋内外に持ち出してどんだけ叩いたりしたりして乱暴に扱っても、
壊れなかったのはホントにスゴいですよ。
アコースティックギターってのはホントに繊細な楽器で、
温度や湿度の管理をシクっただけでも、
ネックが反ったり板が割れたりとトラブルが絶えないんです。
でもここまで頑丈でなおかつプレイアビリティに狂いがないギターは、
そうそうお目にかかれるモンでもありません。
まさしく、
見て愛でるよりは使ってナンボのギターです。
とあるアーティストさまが、
「ギターは眺めるモノではない。
使い倒してナンボのモンだ」とおっしゃっておりましてねぇ。
あたしの持っているギターも実戦で使うモノばかり。
ただ欲しい音や使い方によって求めるギターが異なるので、
必然と本数が増えてしまうのだ。
(体のイイ言い訳だなぁw)
まだまだ使い倒していきますよ。