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暮らしを紡ぐ写真展 part3

変わりゆく暮らしの中で

イーマの発言からわかるように、実はここまで見てもらったような暮らしはもはやアフリカの中でも珍しいものになりつつある。
村が発展して人口が増えるとインフラも整えられるようになり、ものや情報が大量に入るようになる。
彼らにとっては電気が通ることや便利な道具が入ってくることはとてもうれしいこと。
だが、気づけばこれまでの暮らしの中で重要だとされていた暮らしの技術よりも“お金で買える ハイテクな機械を持っていることがステータスとなっていく。

判断基準が「知り合いから買う思い入れのあるもの」から「お金」に変わっていく。

村の中で昔ながらの手間のかかる暮らしをしている人がいれば
「あの人は貧しくてお金がないからあんな暮らしをしているのだ」という目で見るようになり、自分たちの持っていた伝統は“古くて貧しいもの”という意識が芽生え始める。
一方で無理やりな発展によって自然が失われていることにいち早く気づき動こうとするものもいる。

例えば、村の中の大事な聖なる大きい石が家をつくるために真っ二つに切られた。その石のことは村のお年寄りしか知らない状態になっており、紙ではなく音楽や口頭で歴史を紡ぐ彼らの若者にはその情報が伝わっておらず、調査をせずによく知らないまま石を切ったことで村の大切なアイデンティティが失われている。

全ての発展がいいわけではない。

調査をしてよく知った上で少しずつ発展させていく。
「早く行きたければ1人でいけ、遠くに行きたければみんなでいけ」
今こそこのアフリカのことわざから学ぶときなのかもしれない。

次から次へと入ってくる便利なものを求めてお金を稼ぐ人。
一方で、自分たちの暮らしに誇りをもって生きる人々の姿もあった。
そんな彼らがいるから私たちは彼らの誇りに敬意を払いこれらの村へのホームステイプログラムをつくってきた。
まずはよく知ることから始まる。


あの日、急いで走る僕に道端のおじいちゃんがこう言った。

「どうしてそんなに急ぐんだ。」


何事も「ポーレポーレ」 ゆっくりゆっくり がうまくいく秘訣だ。


“ない”からこそ生まれる想像力


数年前までは日常で使うものはすべて土に還る自然のものばかりだった。
だからゴミという概念すらなかった。
でもゴミに見えるペットボトルも彼らにとっては遊び道具の一つ。
器用にペットボトルと棒を組み合わせて遊んだり、
3歳の子でも自分でバオバブの実を入れてジュースをつくったりする。
ものが少ないからこそ、そこにあるものを使って想像力で遊ぶ。
人間の遊び方は無限大だ。
―タンザニア マンジランジ村―

誇り高き夢

インド洋を三角帆で風を受けて進む帆船ダウに乗る船乗りたち。
エンジンの力を借りず風の力だけで航海する。
古代2000 年以上前から続く帆船で航海を続けてきて、
現在も島間の運送業には欠かせない存在だ。
ダウ船は14m もの高さになる三角帆を掲げて風を受けて進む。
大海原に煌めく太陽、船に当たる波の音、静寂な海。
その様はまるで背泳ぎでプカプカと海のど真ん中に浮かんでいるよう。
帆を操りながら船長は言う。
「ダウに乗ることはこの村に生まれたものの使命であり憧れだ。
小さい頃からの大きな夢だけど最近は半農半漁で生きている村ではお金がなく船を買えない。
この船だって親戚からなんとか借りた。
それでも俺はこの船とともに海に出たい。なぜなら憧れだったから。」
そういいながら船長は帆のつながったロープを手繰り寄せた。
―タンザニア ペンバ島―

誇りある暮らし

「私はね、洗濯機よりも手洗いが好きなの。
だって私たちには目がついているじゃない。
どこが汚れているか私たちは目で見てわかる。
洗濯機よりも私たちの手の方が洗いたいところが洗える。
私のほうが洗濯がうまいのさ。」
―タンザニア マガディニ村―


あなたの身の回りで大切にしたい暮らしはありますか?

稲作
そばを打つ




世界の多くは変わっていくかもしれない。
でも、そんな中でも日々誇りをもっている人たちと出会っていきたい。





「あなたの印象に残った写真やメッセージはありますか?」

コメントやご連絡いただけたら嬉しいです✨

次はおかもと あかね 母性と祈りの写真展につづく。。。


写真展の開催・写真のご購入

●写真展を開催したい方
Instagram DM等でご連絡いただければタイミングを合わせてその場所でも開催させてください。
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※ものによっては角が少し傷ついているものもございます。あらかじめご承知ください。



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