アフリカンが語る!幸せの価値観とは?~前編~
2022年1月8、9日の2日間で行われた「African Weekends」
2日目のトークセッションでは、
ア福リカ × AFRICA DIASPORA NETWORK JAPAN (ADNJ) プレゼンツで、
日本語も堪能な在日アフリカンのお二人が考える幸せの価値観についてのお話を伺うことができました。
アフリカの人にとっての「幸せ」とは…?
そして、我々日本人からの素朴な疑問についてもたくさん答えてくださいました。
この記事はそのハイライトをお届けいたします!
これを見ればあなたの幸せの価値観が広がるかも!?
在日アフリカンお二人の自己紹介
Monder Rehamnia(モンデル)さん
Ba Abou(バアブ)さん
アフリカ的「福」アクションマップを見て…
― このマップは、以前ア福リカワークショップの参加者によって作られた、日本人が思うアフリカ的「福」を102項目でまとめたものです。
モンデルさんとアブさんには、このマップをもとに、実際のアフリカはどうなのか、シェアして頂きました!
①家族と一緒に暮らすことが一番大事
仕事や出世より、家族といる方が大事という考え方がアフリカにはあります。モンデルさん自身も、海外(日本)で活躍されていますが、アルジェリアにいる家族は一緒に過ごしたいと思っているそうです。
②時間を守らない!?
アブさん曰く、時間を守るという感覚は日本と全然違うらしいです。
アフリカでは、目標を達成することが大事であって、そこに時間は大して気にならないみたいです。
③物やお金ではなく「人」が大事
人を大事にすることが、みんなの幸せにつながっていると考えているので、どこにいってもフレンド、ブラザーと呼び、近くにいる人を大切にしようとする慣習があります。
④遠くの家族より近くの親戚
アフリカでは、一番の家族はご近所さん。何かあったら、すぐに助けに来てくれる人が家族という感覚!周りにいる人を「家族」と思うことで、実際の家族と同等に接するような感覚でコミュニケーションをとることができるのだそうです。
⑤なんでもシェア!
シェアする=コミュニケーション。それは、ものだけではなく、自分が今感じていることや、その感情もシェアすることがとても重要みたいです。
⑥日々の健康は気にしていない!?
アクションマップには「日々の健康」と書いてありますが、たぶんみんな気にしていないと思います(笑)アルジェリア、セネガルともに砂糖や塩を大量に使います!!糖尿病患者も多めです。
⑦友達から突然の電話!?
アフリカでは、計画なしに友達と遊ぶのが日常茶飯事で、急に電話で遊びの誘いがあっても迷惑ではないみたいです。
逆に、モンデルさんの友人は、日本での友だちとの接し方に困惑したそうで、「なんで毎回予定を確認しなきゃいけないの!?」とカルチャーショックを受けていました(笑)
プライベートでスケジュールを組むという概念はないみたいですね。
アフリカンは本当に「今」を生きているの?
アフリカの人々は「今を生きている」とよく言われますが、実際は明日とか来年のこととかも考えていて、その上で「今を大事に生きよう」と思っているのでは?お二人はどのように考えているか尋ねてみました。
この問いに対して、アブさんは、
「明日死ぬかもしれない。でも明日は来ると信じて、今日を楽しんで生きています。周りの人を大切にして、コミュニティを作るのは、今日だけのために生きているのではなく、明日も生きていく、という思いがあるからです。今日に焦点を当てて生きていますが、それはこれからの人生のためであると思っています。」
と回答。
一方で、モンデルさんは、
「将来のこともよく考えますよ。あとは、貯金もとても大事です。英語では、“Save your white coin for your black day”と言い、困ったときのために、お金は貯めておいた方が良いという意味のことわざもあります。」
とおっしゃっていました。日本で言うと、「転ばぬ先の杖」といったところでしょうか。とても興味深いお二人の回答を聞くことができました。
ちなみに…
貯金をする際に銀行を使いますか?というモンデルさんの質問に、バアブさんは、
「セネガルは牛です!!」と回答(笑)
牛が現地の方にとっての財産だそうです。貯金ならぬ貯牛。
これには皆さんも驚かれたのでは…?
アフリカンにとって「死」の感覚って…?
アフリカに渡航経験のある日本人が思う、アフリカのココ謎だな~と思う感覚の一つに、「死の価値観」があげられました。ガーナでは、死ぬことは良いことだとされ、みんなでパーティーをするという情報も。セネガルやアルジェリアではどうなのでしょうか?
アブさんの出身国セネガルでは、亡くなった人に対し、これで会うのが最後だと思うと、もちろん寂しいですが、みんな死ぬと分かっているので、それは良いことだと捉えているそうです。
また、セネガルでは、生まれた時と亡くなった時に、音楽で町中に知らせがきます。それは、亡くなった人を思い出すと同時に、自分も死ぬまでに良いことをたくさんする必要があるとリマインドしてくれる良い機会という考えのもとに生まれた習慣らしいです。
一方で、モンデルさんの出身国アルジェリアは、99%ムスリム(イスラム教徒)なので、死の考え方については宗教から来ていることが多いです。イスラーム教の価値観では、死ぬことは最後ではないので、良いことだという考えがあります。
ですが、彼らも当然人を失った悲しさや寂しさがあります。
そんな時は、頬を両手で叩く!!そしてお祈りをするそうです。
英語では、「Wail」や「Mourn」の状態を意味します。
日本語では
Wail→嘆き悲しむ、むせぶ
Mourn→哀悼する、弔う
といった意味になりますが、正確な感情はアルジェリアに行ってたしかめてみましょう。
チュニジアのコメディの映像ですが、こんなイメージだそうです。
人間的なところと宗教的なところで、悲しさが勝ってしまうのか、それとも神様の言葉を信じてお祈りし続けて我慢するのかは、信仰するレベルによっても変わるみたいです。
アーカイブチケット
African Weekends 2日目のトークセッションの前半までいかがでしたか?
ここまで読んでみてアーカイブ動画を見たくなった人はこちらから。
ワンコインで動画視聴できます!
2日目トークセッションでお申し込みください。
後編へ続く…!!
アフリカンはなぜそんなにポジティブなの?
アフリカンから見た日本はどう映るの?などなど
後編も盛りだくさん!
ぜひ、アフリカンハッピーな世界へようこそ。
ア福リカとは…
アフリカ×幸福から導き出す新たなアフリカとのかかわり方。
アフリカにただ"好き"で関わりたいと思う3人で活動しています。
アフリカにかかわるオンラインでのイベントや日本でアフリカの村を創るワークショップをしています。
こちらも2022年3月開催!現在参加者募集中!
少しでもアフリカの価値観に触れてみたくなったらご参加ください✨
Written by 広瀬 遥
Africa Questインターン生。
アフリカを身近に感じる雑誌 「Proche (プロッシュ)」を自主製作、販売中。
kindle版も販売中。
第1弾は、「意外と身近なアフリカ」販売中。
第2弾は「アフリカファッション特集」4月に販売予定。
African Weekendsでも登壇。1日目アフリカゼミ①でアーカイブ視聴可能!