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4月の日記-もうわたしは誰のヒーローにもなれないしならない

4.8
午後、ちょっと喉に違和感があって、家に帰ったらぽわぽわとしはじめた。これは、風邪がはじまるなあ、と思う。色々と原因を考えてみる。うっすらクーラーの当たる部屋でずっと仕事をしていたからかもしれない。ここ数週間色んなジャンルのことをやりすぎたのかもしれない。季節のせいかもしれない。
寝たら治るとおもって、布団を頭の上までかぶって横になる。
眠れなくてyoutubeで「僕らの別荘」を観る。

4.9
起きたらぽわぽわが強くなってた。とりあえず今日いく予定だった健康診断をキャンセルさせてもらう。仕事が最後の一踏ん張りなところで、他人に任せたくなくって(信頼されなくなるのがずっと怖い)行く。けど最低ラインだけやって早退する。街の太陽が強すぎる。明日休みますとチャットする。

4.10
会社を休む。「ミュウツーの逆襲」を観たりする。全然治らないので病院に行って薬をもらう(ほんとはずっと寝ていたかったけれど会社に行くために病院に行った。このセルフケアは偉業)。薬がありがたいことにけっこ〜効く。根本から治っていないのはわかるけれど、明日は仕事に行こうとおもって、早く寝る。

4.11
頑張って仕事に行く。耐え。ここ数週間、なんかいいペースで色々なことを並行してできるような気がしたのにさ、その感触がまるで嘘みたいじゃん、ってすごく嫌な気持ちになった。不貞腐れたままウイダーをちびちび飲む。アニメを観る。力尽きて早々に寝る。

4.12
夜明け前に起きてしまったので、スマホでいつか観ようと思っていた今敏さんの「パプリカ」をみはじめたら面白すぎて全部一気に観てしまった。面白いものって全部超えてくるなあ。些細なことがどうでも良くなる。絶景を観に旅に出る人もこんな感じなのかもしれない。目下悩んでいたことが、本当にどうでも良くなってただ体内を通る風みたいな気持ちよさ。ただ、自分の眼に宿っている価値判断を鋭くしていくだけだろう、と思う。たくさんのものに触れて、人に触れて、言葉を書いて、ものを作って。
風邪が一向に治らない。薬がもう切れちゃうよ。困った。

4.13
休日。風邪が治ってないので一日寝た。夜、買い出しにファミリーマートに出たら風が気持ち良くって寝巻きのままファミマの前のカレー屋さんに入ってしまう。ちょっと多かったけれど全部食べた。お腹が痛くなったけれど元気になってきた証って感じがした。

4.14
休日。ずっと風邪。また一日中寝る。「市子」をみる。評判に違わずとってもよかった。杉咲花さんはすごいなあ。危うさや欠落みたいなもの。漂っている。「俺が君のヒーローになるから」とか言っていた男の子は昔の自分を観ているみたいでいや〜な気分になる。もうわたしは誰のヒーローにもなれないしならない。ただわたしでいるだけだ。

4.15
月曜日。風邪の治り度が毎日6%ずつくらいしか上がらない。早めに帰る。一ヶ月ぶりに撮った先日のラジオを聴き直す。なんだか生活の中で「ここが自分の居場所である」という感覚をもっていないので(住んでいる土地にしても仕事にしても)、すごい「ホーム」がここにあるんだなあ、ありがてえ、と思った。
なんだかちょっとずつ辛い。何がかわかんないんだけど。風邪のせいか季節のせいか。いや、はっきりとした原因なんてどうせわかんないんだけれども。

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