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6月の日記-最終バス乗り過ごしてもう君に会えない

6.24
ほんと梅雨。わかってはいたけどひどい。起きれない。重たい。なんとなくみていたら新しく出る日記本の誤字をみつけて、「ああ、そうかあ」という気持ちになる。大抵のことはミスもあるし、ミスもあると思って進めているのだけれど、なんだか、けっこう落ち込む。よりにもよって。

6.25
朝まったく起きれないのが続く。重い。夜になるとちょっと動ける感じ。日が暮れてからギターを触る。最近なんか急に色んなことが分かった気がする。コードについて。出したい色とコード名があってきたかんじ。遅いって。
たのしい。けど隣の人の迷惑になるので夜遅くまで弾けない(エレキをシールド通さず弾いていてもなんか迷惑な気がしてしまう)。諦めて寝る。

6.26
結構だめだめ。はやめに帰って、流石に早めに帰りすぎたなと思って散歩。マックまでいく。帰りにふと思い立ってポケモンカードをかった。ペパーといういまいち苦手な登場人物が出た。

6.27
だめだめで午後休にしてしまう。明日の夜から京都なのと、明日の午前に日記本が届くので、明日になったらなんか気分も良くなるだろう、とか楽観的に考えてみる。いてもたってもいられなくなってイオンモールに行ってパソコンポチポチ。最終バスで帰ったら午後10時過ぎ。

6.28
会社やすんでしまう。本が届いたので献本や本屋さんへの見本を梱包したりする。落ち着いたらもう東京に行っちゃうことにした。吉祥寺の百年によって新刊の見本を渡す。その後ギャラリーイロでさらささんの展示へ。それから下北の日記屋月日へ行って新刊の見本を渡す。
月日の店員さんと長話をした。雨がひどくって、ほとんど誰もお客さんが来なかった。気がついたら店員さんのこれまでのお仕事についてだったりとか、わたしがこれまで作ってきたものや、作ってる時に思っていることについての話になった。「誰かと作品を作るって、誰にでもできることじゃないんですよ」と店員さんが言ってくれた。そうなのかもしれない、と思った。
それから新宿の紀伊国屋短歌コーナーで岩崎くんと待ち合わせ。前もここだった。移転した珈琲西武にいって深夜バスの時間まで二人で作っている合同誌の編集をする。短歌暗記用に持ち歩いている単語帳の短冊を机に項目を記入してばーっとならべて、最適な順番をさがしていった。
深夜バスは久しぶりだった。雨の窓越しに見えるETCの通過ゲートのビビッドな緑が発光してるのをぼんやり見ながら「これ、腰、壊れるかも」と思った。

6.29
京都。朝ついて、マック食べて、銭湯いった。背中にもうすんごい刺青のおじさんの隣しか空いてなくって、座ったら「ん!」とボディーソープ渡してくれたから身体から洗った。熱すぎてすぐ出た。
色々なところを回った。京都タワーとか清水寺とかシーシャバーとか。シーシャバーがあまりによすぎて京都にパートナーと次来たらここに連れてくるんだ、と思った。深夜に銭湯にどうしてもいきたくってとぼとぼ歩いているときに岩崎くんが終電を調べてくれて、そしたらバスの経路が乗っていたらしく「最終バス乗り過ごしてもう君に会えない」とくるりの「ばらの花」を歌った。ああ、確かに、このフレーズって京都に住んでいるから出てくるフレーズなのかも、とか思って嬉しくなった。
最終36000歩くらい歩いていた。満身創痍になりながら宿に帰ってすぐに寝た。

6.30
京都2日目。恵文社一乗寺店が本当にすごくってんとはあと1時間くらいみたかった。新刊の見本を渡す。堂園昌彦の「やがて秋茄子へと到る」など購入。その後ラーメン食べて新幹線乗って帰った。ただの観光ではなく、京都にルーツのある人たちと出会って話をすることで京都に少し立体的に触れられた気がする。沢山のことをメモしたけれど、それは全て本になるから、ここには書かない(お楽しみに)。むろんとても楽しかったし、なにより、そこまで大変じゃなかった。
これはつまり、またすぐにやろうと思えば実現出来るということだ。大人になってしまったことをがっかり思うことがある。なんだか昔みたいにはしゃげないし時間もないし友達もすぐには会えないし。けれど、思い立てば京都にいって、京都の人とあって、シーシャバーで自分の内側の話をしたり、夜の京都をゆっくりと、京都タワーめがけて歩いていくことが出来る。ちゃんと自由になっている。それは多分、大人になったという責任のかわりに信頼を、自由に使えるお金を得ているからだ。このことを、しっかり分かっていたいと思う。

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