言葉が全部ふわふわのパン
昨日夜半まで打ち合わせをして、家に帰ったらなにもせずに寝てしまった。
夜に書く文章は、あたりが見えていない感じがするというか、とても主観的で、自分のなかだけの理で整理された、ぐちゃぐちゃな言葉を使いがちだけれど、朝は逆に、言葉が全部ふわふわのパンみたいになって、どれをとっても優しい。
遅刻しがちであっても、執着のように会社へ向かう電車に各駅停車を選ぶのは大学のときと同じで、自分の時間を獲得できる場所がわたしはずっと、行き帰りの最中なのだった。どこかに着く手前、その真ん中でこそ、わたしは音楽を聴いて、本を読んで、さまざまな個人的な悩みと顔をつきあわせてきた。
「人生は望んでいない方へ進んでいくけれど、君を愛し続けるから」
シャッフルで流したapple musicのnew musicプレイリスト。つらいことは全部終わった朝みたいな曲調で、毎日に漂う濃い雲のような悩みに心地よいそよ風を吹かせている。
いつもどこかに向かう途中でだけ、わたしはわたしらしい。