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神域リーグ2024最終節 長尾氏の麻雀
ついに神域2024もレギュラー最終節が終わりましたね
これまで見てきた長尾氏の麻雀について今回の打ち方で気になったところを書きたいと思います
放銃に関してはほぼほぼ回避できなかった感じの放銃なので問題ないと思います
点棒が減ってからは押すしかなくなるので前回書きました「唯一安定型が大敗するパターン」がこれなので気にしないで良いと思います
しかし今回は少し気になるところがあったので数か所について書きたいと思います
まずは下の場面
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ここで七萬を切ったんですが、567があるので萬子を切るのであればここは4萬切り一択で良いと思います、打点も欲しいところなので567固定でも許される場面だと思います、それか最終形の良さを考えて4567からの伸びを見て愚形の間6sを嫌って7s打ちもありではありますが、点棒的には最高形の567を捨てることは無いかなと思います
次は下の場面
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萬子が245679から9萬を切った場面ですが、ここはたぶん形が分かっていなかったのかなと思います
9萬切りが悪いわけではないんですが、245679から9を切ると受けは間3萬になりますが、実はこの形は間3萬と間8萬の「離れリャンカン」という形になります、最速で聴牌を取りたいならばピンズの1を切るのが良いと思います
ただ最終形が愚形になる可能性が高くなるのとドラ5ピン引いての打点上昇を見て、マンズの愚形を払う選択もあるため、9萬切りが間違いでは無いです
ここで愚形先制リーチを打っても次親があるので親で頑張るという選択ができるから悪い選択ではないですが、1234ピンを最後まで残していたのでもう少しだけ我慢して4ピンのくっつきからのリーチを見ても良い場面ではあったかなと思います
しかし特に間違いではないので長尾氏の選択も良いと思います
次は下の場面
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この対局で一番の盛り上がりとなった四暗刻の場面ですが、ここで4萬を引いてきて發を切ったところですが、ここは絶対に4マンツモ切ですね
点棒的にも四暗刻か最悪鳴いてのトイトイ三暗刻又はトイトイで形は決まっているので、4マンを残す選択は絶対にNGです
發は2枚切れでほぼ安全牌であって、4マンは下家の現物ですが上家と対面には特に安牌ではないためです
絶対に押す手ですけどもかといってほぼ安牌の發を切り飛ばしてまで4マンを残す意味が全くないのでこれは4マンツモ切一択でしたね
最後は下の場面
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つもり四暗刻聴牌した場面ですが、ここで1ピンを縦置きしたんですが、ここは絶対に追っかけリーチです
先制リーチが入っていますがこちらの待ちの「6ピンと北」が先制リーチ者の現物でもない牌なため他家からの出アガリも期待できないし、点棒状況的にもダマって出アガリトイトイ三暗刻にするよりもリーチで裏ドラでの打点上昇も考えれば、ここでダマにする選択はまず無いです
他家が3人とも手が遅くて自分が先制聴牌だとしてもリーチでいい点棒状況だとは思いますが、どうしてもアガリ率を上げるためにダマを選択したとして、現時点の点棒状況を考えるとこの手をダマで出アガリマンガン12000点にするのはもったいないかなと感じます
ツモれば当然四暗刻ですが、ダマにした場合出アガリを見逃すのか?という選択が産まれてしまうことと、親がダマにしてる間に他家は自由に進めるのでそれも損になります
今回は先制リーチを受けての聴牌でしたが、もし自分が先制聴牌だとしてもリーチで良いと思います
それは他の3人を降ろして一人旅でツモるためです
そして他家がもし安牌が無くなったときに北を打ってくれる可能性もあるからダマならトイトイ三暗刻ですが、リーチしてれば裏ドラが乗っての打点上昇が大きいからこれはリーチ一択で良いと思います
降りられてアガリを逃すことを嫌うのはわかりますが、そもそもこの手は四暗刻ツモを狙いたいので、先制でもリーチでいいし、追いかけならば余計にリーチです
先制リーチした対面は降りれないので追っかけリーチすればリーチトイトイ三暗刻が確定し裏ドラが乗れば最低ハネマン、3枚乗れば倍満になります
追いかけリーチするメリットしかないのでこれはリーチする判断を身につけたいところです
といろいろ気になった点を書きましたが、この場面に至るまでの放銃が全て気にすることのない「仕方ない放銃」だと思っていいし、その後も上記で書いた場面以外は特にミスっていうミスは無かったですから、良い麻雀だったと思います
安定型が点棒を失うと「危険だな、普段なら切らないけど点棒無いしこれくらいは押すか」っていう選択がどうしても増えるので、展開が味方してくれないと大敗してしまうんですよね、それに点棒が減ってからの放銃はほぼ「リーチ後の放銃」なので全く気にしなくていいと思います
打ち手は「リーチまでが仕事」であって、リーチ後は神のみぞ知る領域になります
当然上手い人はそのリーチまでの手組で「アガレる形」を作るんですが、それも無理やり作るわけではなく、基本は「手なり」で作っていくものですし、「無理やり打点に寄せる」こともありますが、それでも結局はツモ次第ですからツキが無ければ難しいことだと思います
対局後のインタビューでも「上手く打ててた」と話されてましたが、ほぼほぼその感覚で正解かなと思います
上記に書いた内容も「ミス」ではないですし、「結果が大きく変わっていた」わけでも無いです
ただ上手い人と打つときに「小さい選択の違い」が最終的に大きな差になるのが麻雀で、いかに「ミスになり得る選択を減らすか」が勝負に影響してきますし、今回は「結果に影響しなかった」ですが、この選択が「結果を大きく左右する」こともあるからできるだけ「自分に得になる選択」を選んでいくことが大切かなと感じます
しかし、麻雀を真剣に勉強し打ち出した期間を考えれば、驚くほどの成長だと思いますので、もしこのまま続けて勉強していけばもっともっと上手くなっていくと思います