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テクノロジーで心を揺らすには

4/6(火) 19:30から、日経主催のオンライントークイベントに出演します。

テーマは「テクノロジーで心を揺らすには 〜ライブビジネスの今後〜」

根っからリアル好きのアフロが、テクノロジーテーマのイベントに出るようになるとは・・・

今となっては、オンライン音楽フェス「BLOCK.FES」や、スマホを活用した「ドライブインフェス」など、テクノロジーを絡めた企画もやっていますが、コロナ前まではほとんどやっていませんでした。

本当、必要に迫られて、テクノロジーを取り入れて、試行錯誤した感じです。

その上で思うのは、テクノロジーは「手段」で、一番大事なのは心を動かすこと。その結果、人もビジネスも動く。そう思っています。

せっかくの機会なので、僕なりに「テクノロジーで心を揺らす」ポイントを3つあげてみました。


同じ時間を共有する

突然ですが、質問!

オンラインイベントとYoutube動画の違いは何でしょう?

例えば、あるアーティストの「オンラインライブ」と、Youtubeにアップされている「過去のライブ映像」を想像したとき、かっこいいライブ映像と音楽が楽しめるのは一緒です。

コンテンツがリアルタイムであること?

間違ってないけど、もう少し踏み込むと「同じ時間を共有すること」がポイントだと思っています。

もちろんコンテンツ(さっきの例でいうと、アーティストのライブ)がリアルタイムの配信である、というのは緊張感ふくめて、盛り上がる要素になります。

でも、例えば「収録済みのライブ映像をアーティストやファンが一緒に見てコメントし合う」もオンラインイベントとして成立します。これは実際に体験したんですが、アーティスト本人ふくめ、コメントが飛び交って結構盛り上がるんですよね。

つまり、配信されるコンテンツに目がいきがちなんですが、「画面の中の誰か」や「同じ映像を見ている誰か」と、同じ時間を共有すること。そして、それが実感できる仕組みや仕掛けが大事だということです。

具体的には、コメントで語り合うこと、また、それを促進する演出はわかりやすい例です。ちょっと変わった企画だと、夏に開催したBLOCK.FESでは皆の投げ銭が集まることで、リアルな花火が打ち上げる、という企画もやりました。あとで映像で見ることはできますが、その時に参加した体験とは別物だと思います。

理屈で考えれば、365日24時間いつでも同じものが見れる方が便利と思っちゃいますが、いつでもどこでも手に入るものほど、価値を感じれなくなるものです。テクノロジーを使いながらも、今この瞬間にしかできない体験をどうつくるかがポイントかなと思います。


画面の中だけで考えない

これはオンラインイベントやテクノロジーを絡めた企画を考えている時に、ハマりがちな罠なんですが、ついつい「画面の中だけで企画を考えてしまう」ことがあります。

どんな映像を見せるのか。

どんな演出を入れるのか。

でも、実際に見る人は、スマホの中に住んでいる訳ではないので、画面の中だけで提供できるものは限られてます。だからこそ、画面の枠を超えた発想をしていくとアイディアも広がります。

具体的な例だと、BLOCK.FESを開催したときに、ライブ中に投げ銭をすると、後日、自宅にフェスTシャツが届くという企画をやりました。

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画面の中を飛び越えて、自宅にTシャツが届く。ただ、ライブ映像が流れているだけよりもワクワクしませんか?初回はなんと数時間のフェスで、1300着を超える応援アイテムが集まりました。

また別の事例だと、オンラインメロン狩りというのも人気だったようです。

こちらも、ただ、画面上でメロン狩りを楽しむだけではなく、画面の中で選んだメロンが実際に後日、自宅に届く訳です。

もはや、オンラインでの体験とリアルにモノが届くこと、どっちの方が主役かわからないですが、参加者にとっても、メロン農家にとっても、画面内だけで完結しない体験の方がいいでしょう。

他にも、画面の枠を越えれば、色々考えられます。

・服装(全員パジャマを着て参加するオンラインイベントとか)

・ロケーション(全員海辺から参加するオンラインイベントとか)

・グッズ(事前に届いた覆面をかぶって参加するオンラインイベントとか)

実際、そういった発想でつくられた企画も増えています。

最終的にいいものになるかは組み合わせの妙もあれば、企画やクリエイティブの力もあるんですが、考える切り口の一つとして持っておいてもいいんじゃないかと思います。


リアルじゃないからできることを考える

そもそも、この1年で急速にオンラインが普及したのは「リアルができないから、その代わり」として求められた結果です。

なので、どうしても「今までリアルでやっていたことを、どうやったらオンラインでできるか」といった、置き換えの発想になりがちです。

でも、オンラインで提供できるものと、リアルで提供できるものは、根本的に違う部分があるので、別物として考えた方がうまくいきます。

例えば、BLOCK.FESの初回は、緊急事態宣言下ということもあり、アーティストの家をライブ配信でつないでいく企画だったんですが、そもそもリアルイベントだとアーティストの家に行くこともないし、見ることもできない訳です。何気ないことですが、これもオンラインだからできる企画です。

また、MOMENT TOKYOがプロデュースする「EXPERIMENTAL VIRTUAL LIVE」は、リアルだと実現が難しい世界観を作り出しています。

ジャングルの遺跡のようなステージでDJしていますが、実際はグリーンバックのある小部屋から配信しています。

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他にも、海の中や、宇宙空間など、まさにリアルでは不可能な空間でDJプレイするバーチャル配信を行っています。

これはまさにリアルの置き換えではなく、テクノロジーによって生まれる別物の体験と言えると思います。


テクノロジーで心を揺らすには

ここまで

・同じ時間を共有する

・画面の中だけで考えない

・リアルじゃないからできることを考える

など、3つのポイントを書きました。

これらは、どれか1つというよりは、色々組み合わせて企画するのがいいと思いますが、まずは考える時のヒントやキッカケになればいいなと思っています。

全てに共通して言えることは、「テクノロジーを使うことが目的になってはいけない」ということ。

受け手の人間が、どういう気持ちになるのかをフラットに考える。

心を動かすために、テクノロジーもリアルも、できる形で組み合わせていくのがいいと思います。


そして、この続きは4/6(火) 19:30からのオンラインイベントで話せればと思います。お時間ある方はぜひチェックしてみてください!

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イベント詳細ページ:
https://events.nikkei.co.jp/36908/


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