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スクール事業の成長を支援できる補助金・助成金の活用

知らない、使い方がわからない、と難しいものとして考えてしまいがちな補助金や助成金。存在自体の認知度は高まってきてはいますが実際の利用率はまだ高くないのが現状で、使う会社は積極的に活用して有利に展開しているそうです。まずはどんな助成金や補助金があるのか、自社で活用できるものがあるのかを考えていただき、新規事業や事業拡大の機会にしていただければと思います。

※本記事は、2023年10月17日・18日に行われた、KIKKAKEカンファレンスの登壇内容のまとめ記事です。(2023年10月時点での情報です)

セミナー講師のプロフィール
古山香織氏

社会保険労務士 アサンテ社会保険労務士事務所 業務部長兼キャリアコンサルタント
セミナータイトル「プログラミング教室で活用できる助成金~助成金を賢く使って教室を展開する方法~」

奥山大地氏
株式会社WellFlags代表取締役
セミナータイトル「女子向け等の新口座開設や教室展開、そして販路拡大のための活発な広告宣伝活動を実現するための補助金活用セミナー」



補助金・助成金の違いについて

助成金は「雇用環境改善、組織の基礎固めの支援」であるのに対し、補助金は「事業拡大支援」を目的としたお金です。どちらも返済不要なお金ですが、主体となっている団体や財源が異なっているため、この目的や期間などに違いが生じています。

〈画像挿入〉株式会社WellFlags 奥山氏 セミナー画像

スクール経営と相性がいい2つの「補助金」をご紹介

補助金は、会社の新しい取り組みや販路拡大を目的とする場合に活用できる返済不要なお金です。1年に3〜4回程度締め切りがある場合が多く、助成金と比べると比較的高い金額の補助がおりますが、受給率が30%〜60%のものが多いため、審査に通る申請書を作成することが重要です。投資対象の購入は交付決定が確定した後になること、入金は最後の工程になるため一時的に自己資金で経費の立替が発生すること、の二点を念頭に置いて補助金の選択をしてください。今回はスクール経営と特に相性がいい補助金を2種類紹介します。

(1)事業再構築補助金

○概要
コロナや物価高の影響で既存事業が苦戦している事業者の新規事業を後押しする目的の補助金です。
・財政状況が安定している事業者であること(二期連続赤字、債務超過の事業者は補助金採択がされにくいため)
・2022年移行の売上が2019年~2021年比で一定期間減少していること、または、政府が定める成長領域で新規事業展開すること
・直近売上額が投資額に見合った金額であること

上記三点を満たしている必要があります。
「政府が定める成長領域」には、プログラミングスクール事業も対象に含まれます。

○補助金額:1/3~3/4補助 上限は5億円
(建築費、システム、導入費、広告宣伝費、外注費、その他多数)
補助額上限は従業員数に応じて変更

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(2)小規模事業者持続化補助金

○概要:
販路拡大のために新たな取り組みを行う小規模事業者に向けた補助金です。法人だけではなく個人事業主も対象で、販路拡大のための取り組みであること、その中でもHP等のウェブサイト関連費用が全体の1/4以内であること、という条件があります。新規事業支援という点では事業再構築補助金と一緒ですが、小規模事業者補助金はこれまで行ってこなかった広告宣伝に着手する取り組みも対象になります。

○補助金額:
2/3~3/4補助 上限250万円
(対象経費:建物費、機材・システム導入費、広告宣伝費、外注費、その他多数)

注意点:
・ウェブサイト関連費用1/4ルール
小規模事業者持続化補助金は、11種類の経費が補助対象として定められています。なかでも、ウェブサイト関連費は総申請額の1/4(25%)以内に治めなければいけません。「ウェブサイト関連費」のみでの補助金申請はできません。

○補助金額と補助率
誰でも申請できる「通常枠」と、一定の要件を満たす事業者が申請できる「特別枠」があり、補助上限額や補助率に違いがあります。


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○補助金入金までの流れ(事業再構築補助金・小規模事業者持続化補助金)

一般的な申請から入金までの流れ

1,補助金申請する新規事業計画の確定
2,締め切りまでに申請(毎月4回程度、おおよそ3か月に1回締め切り)
3,審査
4,採択者発表(締切から2か月程度)
5,見積書をもって交付申請・交付決定
6,事業実施(投資対象の購入・支払い)
7,実績報告
8,審査を経て入金(事業報告から1か月~2か月程度)

スクール経営に欠かせない人材育成に活用できる「助成金」

助成金は、従業員を直接雇用することで企業が受け取ることができる、返済不要なお金です。雇用環境の改善や社員の能力向上を目的として申請する場合は、助成金が活用できるかもしれません。通年申請可能で、条件に合致する必要な情報を不備なく揃えて提出することが受給のポイントとなります。多種ある助成金の中でも、スクール経営の上で役立てやすい助成金を詳しく2つご紹介します。

(1)キャリアアップ助成金 [雇用安定]

○概要
雇用の安定を目的としていて、非正規社員の従業員を正社員に登用すると受け取ることができる助成金です。

○助成金額:
対象者1名につき80万円  ※令和5年11月末より金額が変更されました
申請の流れ:
大まかには、ひとりの人を雇用してから1年半後に入金されるような流れで、従業員を雇用するごとにこれを活用することによって、コンスタントに助成金が会社に入る流れを作っていくことができます。

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(2)人材開発支援助成金 [人材育成]

○概要
人材の育成を支援することを目的とした助成金で、雇用保険に入っている従業員が、会社が費用を負担して研修を受ける際に、コストを抑えて人材育成することができます。研修の内容は、10時間以上のOFF-JT研修(座学+演習)かつ業務に必要な一般知識であることが条件です。直接的なサービス内容以外の知識や育成も助成対象になります。

○助成金:
研修にかかる経費と賃金の一部

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おわりに

詳しい内容や具体的な事例は、KIKKAKEカンファレンスの女子向け等の新規講座開設や教室展開、そして販路拡大のための活発な広告宣伝活動を実現するための相談会を実施していますので、ご遠慮なくご相談ください。

▼ [無料] 個別相談申し込みはこちら

――――――――――――――――――――――――――――――――――より詳しく知りたい方や自身で行うと悩みそうだと感じる方は補助金助成金の申請を専門家に頼ることもおすすめです。

■今回セミナーでお話してくださったお二人のご相談窓口

アサンテ社会労務士事務所
TEL:03-6300-4652
FAX:03-6276-3612
Email:info@asante-sharoshi.com
https://asante-sharoshi.com/

株式会社WellFlags
TEL:03-6555-2259
Email:daichi.okuyama@wellflags.com(担当者)
https://wellflags.com/




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