The Origin of the Maulers
本記事はAFKA英語版FBに掲載されているSSを、翻訳したものです。
最後にソースを張っておりますので、適宜ご確認をお願いします。
The Origin of the Maulers
ババリアの起源
Part I: A Nomadic Life
Ⅰ 遊牧生活
ブライト王国の人々は常に不死を求めて来たが、魔法の使用を習得してからは更に一層、不死への道を探ってきた。
魔法使いの始祖は、飴玉を見つけた子供のように無邪気であった。
彼らは戦争、製品製造、日々の生活の質の向上のために躊躇いなく魔法を使い、さらには「死」という敬意を払うべき現象の克服さえも模索し始めた。
そのため、彼らは死の神アナイの嘘を信用して魔法によって人と獣を融合させた「亜人」を生み出した。
註:原典では「Ya」のみであるが、恐らく「亜(yà)」の事を指していると思われる。
公式にもババリアは「亜人」と呼ばれている為、ここでは「亜人」と訳す。
しかしブライト王国の人々は彼らの研究成果を意に介さず、亜人を排斥した。
ランホーンを追いやられ、亜人は灼けた大地への挑戦を余儀なくされた。
註:ランホーン(Ranhorn)は、英語版におけるmap1の名称。map1の他、絆やストーリー等にもその名称が見られる。
王都であるという見解もあったが、20年10月に「ブライト王国の王都はサバンナ(savannah)である」旨が日本運営より明らかにされた。
そのため現在は、ブライト王国の一都市という認識が適切と思われる。
エスペリアで最も不毛な地である灼けた大地には、生きているものはほとんど住んでいない。
過酷な環境下で作物を育てようとする事は、虚しい幻想でしかなかった。
亜人は、生き延びる道をみつけようと必死になった。
生命の女神であるデューラは、砂漠に巨大なオアシスを創り出して救いの手を差し伸べた。
デューラ神の介入がなければ、その時点で亜人の命運は尽きていただろう。
豊かなオアシスは、灼けた大地の西部に位置していた。
オアシスには豊富に供給される水に支えられた様々な植物の実りがあり、まるで天国と地獄が隣接しているかのように、灼けた大地の他の部分とは全く対照的であった。
亜人は、命の恩人であるデューラ神の事を永遠に忘れることのないように、その地を「デューラの恵み」と名付けた。
亜人は「デューラの恵み」を故郷とし、その周辺地で狩りを行い、遊牧生活を送ってきた。
PART II: THE BIRTH OF THE MAULERS
ババリア部族の誕生
亜人は「デューラの恵み」にて繁栄し、彼らの数は増え始めた。
しかし、ブライト王国人の亜人に対する嫌悪は薄まることはなく、彼らは彼らの犯した「過ち」を一掃する術を探していた。
それに対して亜人は、抵抗するための軍を組織し始めた。亜人とブライト王国との関係は、幾度かの小競り合いの後、長い長い時を要する全面戦争へと発展していった。
ブライト王国勢は神々に匹敵するほどの強大な魔法を使ったが、亜人は勇敢さと不屈さ(に支えられた戦意)を失わなかった。
王国内の勢力争いという要因もあったが、巧みな戦術によって亜人は、彼らの勢力を保っていた。
戦争の日々が数ヶ月となり、それがまた数年と続くうちに、亜人の一部は闘いを放棄して、彼らが平和に暮らすことのできる新天地を求める事を選んだ。
そして闘い続けることを選んで、灼けた大地に留まった者達とブライト王国との闘争は、手のつけられない憎悪へと発展していった。
彼らは闘いから逃げ出した者達を軟弱な腰抜けの集団だとみなし、真の戦士とはブライト王国人の血によって敬意を勝ち取るのだとした。
彼らは互いに結束して「打ちのめすもの(Maulers)」を名乗り、ブライト王国を永遠に終わらせることに終生をかけた。
註:「Maulers」は英語版におけるババリア部族のことでありこれには製品版で固定された訳語が既に存在するが、ここは「Maulers」として翻訳しなければ意味が通らないため、ここだけはMaulersを用いた訳とした。
両陣営に膨大な犠牲者が出て、やがて戦争は終結に向かった。
戦争を継続するにはあまりにも陣容が薄くなり、双方ともに休戦同意を締結する気はなかったとは言え、もはや撤退する敵軍を追撃することもままならなかった。
数世紀に渡る和平にも関わらず、ババリア部族はブライト王国への憎しみを決して失うことはなかった。
その間も警戒を続け、ブライト王国から身を守るべく常に備えをおこたらなかった。
PART III: THE MAULERS’ TOTEM: BLOODY WILL
ババリアの象徴(トーテム)
デューラ神はヴェルディア連盟の民には緑豊かな森を与え、ブライト王国の民には光と魔法を授けた。
ババリア部族の民に対してデューラ神は、戦士たちが繁栄するように、また彼らの氏族が灼けた大地で生き延びるために必要な軍国主義的な生活を受け入れられるよう、強靭な肉体と不倒の意志を与えた。
ババリア部族はエスペリアにおいて最も勇敢な生物であるとみなされているが、部族外の者達は、彼らの野性的な風貌からババリア部族は非文明的で野蛮であると誤解しがちである。
彼らは不屈の精神と、そして骨の髄まで染み込んでいる忍耐そのものを見過ごしているのだ。
ババリア部族はこの比類なき不撓さを、彼らの間での誇りの証として「血の意志」と呼んでいる。
このババリア部族の意志は、カタストロフとの戦いにおいても重要な役割を果たした。
悪魔達がその鉄の蹄で灼けた大地に踏み込んだとき、彼らは想定もしていない相手、数百年を戦争の備えに充ててきた戦士社会に遭遇した。
「血の意志」はババリアの戦士達を一人の例外なく才能ある戦士へと変えた。
戦争と戦闘に焦点を置いた社会において、彼らは意見の不一致のほとんどを戦いで解決する。
全ての氏族間紛争は戦いによって解決された。
ババリア達は他勢力との戦争をしていないときはいつでも、領土や資源を巡って戦いを繰り広げている。
終
ソース