【ネタ帳グランプリ】 コント 恩返し
【昔話風のセット。引き戸といろり
Aはおじいさんの格好でいろりの近くに座っている】
A「今夜は冷えるな〜。外は雪も降ってるし。そういえば今日の昼間、罠にかかっていた鶴、思わず逃してあげたけどあれから元気にしてるかな〜」
【ドアを叩く音】
A「こんな時間に珍しいな。もしかして、昼間助けた鶴が恩返しに来たのかも!はいはい、今開けますよ〜」
【引き戸を開ける。全身白タイツの男が立っている】
B「こんばんは!」
A「びっくりした!昼間助けた鶴が来るかと思ったら、全身タイツの変態きた!」
B「こんばんは!」
A「誰だよお前!」
B「私は昼間あなたに助けていただいた、ヒダリマキマイマイです!」
A「ヒダリマキマイマイ!?」
B「はい!カタツムリです!」
A「なんで!え、いつ助けました?」
B「あなた、今日罠にかかっていた鶴を助けたでしょう。」
A「あー助けましたけど…」
B「あの鶴を逃したおかげで、私は鶴に食べられずに済んだのです!」
A「鶴ってカタツムリ食べるんだ…」
B「なので、恩返しにやって参りました!それでは早速お邪魔します!」
【B すごくゆっくり歩く】
A「カタツムリ歩くの遅!」
【B 普通に歩き始める】
A「びっくりした!普通に歩けるんかい!」
b「イッツ、マイマイジョーク!」
A「マイマイジョーク?」
B「カタツムリ界隈で大受けしますよーこれ。いや普通に歩けるんかい!ってね!」
A「全然面白くないわ!もう帰ってくれよ!」
B「そんなこと言わずに、恩返しさせてください!」
A「恩返しって、カタツムリに何ができんだよ」
B「ふふふ…いくら可愛らしい見た目をしてるからってぼくたちを甘く見ないでください。」
A「可愛いなんて一言も言ってねえよ!恩返しって何すんだよ!」
B「壁を舐めます!」
A「汚ねえ!」
B「よく壁にくっついているカタツムリを見るでしょう?あれは壁を舐めて栄養を摂取しているんです!だから壁を舐めて綺麗にして、栄養も摂取する。一石二鳥、いや一石二マイマイですね!」
A「お前今人型だぞ!側からみたら全身タイツの変態が壁舐めてるだけ!一発通報だろ!」
B「そんなこと言ってると、あなたの体も舐めちゃうぞ♡」
A「触覚引き抜くぞ!」
B「ははは、ジョークですよジョーク」
A「またマイマイジョークか?」
B「これはただの私の冗談。マイジョークです」
A「やかましいわ!もうお前でてけよ!気持ち悪いんだよ!」
B「そんな…せっかく恩返しに来たっていうのにひどいです…」
A「なんだよ、急に泣くなよ…」
B「もういいです!帰ります!」
【B、後ろを向いて走って出て行く】
A 「あ、おい待て!…確かに背中に左巻きの渦巻きが書いてあった。…流石に言いすぎたかな」
【B、すぐに走って戻ってくる】
B「イッツマイマイジョーク!」
A「もう帰れー!」
【暗転】