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【アルバイト体験談#1】初めてのアルバイト【寿司屋編#1】
~前回分はこちら~
初めてアルバイトに手を出したのは高校3年生の秋ごろ。
部活も引退して時間ができたので自動車教習所に通うがてらお小遣いを稼ごうと思いアルバイトを始めることにした。
でもでも、初めてのアルバイトなんてどないしたら良いか全くわからんで、ただただ有言実行しない日が1週間くらい続いてたところ、同じく時間を持て余した友達がアルバイトを始めたことを報告してきた。そいつは確か某しゃぶしゃぶ店でのアルバイトだった。
なんかその同級生は「俺はアルバイト始めたけどなあ」みたいな優越感に浸ってた気がしたから、ほんなら俺らも始めるがなって数人の友達と行動に移すことになった。
といっても職場はどないしましょか。とにかく家から近くて客がワーワー入らない、どちらかといえば接客しないで良い店がええなあと思いながら高校終わりに最寄り駅周辺を散歩していたら、アルバイト募集のポスターが目に飛び込んできた。
そこはお持ち帰り専門の寿司屋だった。店頭のショーケースに寿司を作って陳列し、お客さんはそれを選んでレジまで持ってくるタイプの店。
10分くらい店の周りをうろうろしていたけど、そんなにお客さんが込み合うことはなく、店内で作業しているのはパートらしきおばさまが2、3人。殺伐とはしてなさそうと思い、その店名と電話番号をメモって家に帰った。ちなみに僕の家は最寄駅から徒歩30分。自転車だと10分ちょいになる不思議な道。
家に帰ったあとネットで最寄り駅周辺のアルバイト募集情報を見ると、さっきメモした寿司屋も掲載されていた。高校生OKで時給は950円くらいだった気がする(当時の高校生の最低賃金)。とりあえずここに電話してみるかーと思い、ネットでさらに「アルバイト 応募 電話 かけ方」みたいなページで下調べした。そりゃ初めてのアルバイト応募だもの。緊張くらいさせておくれやす。
こうして土曜の15時ごろ。だいたいお店が暇になる時間はこの時間って書いてあったから、震えながら電話した。
電話口から女の人の声が聞こえてきたんで、「アルバイトの求人みて電話しました~」とあたかも平静を装って会話を自分のペースに持っていく努力をしてやった。そこからはあれよあれよと平日の夜に面接をすることが決まり、履歴書を準備する運びとなった。おぉ履歴書。願書ではないんやな。
履歴書を買いにコンビニへ歩き5枚セットの履歴書を購入。さらには証明写真も撮影。なんでバイト始めるのに金が必要になるのだと高校生のお財布事情に不服を申しつつ準備を進める。証明写真は一応制服で撮影した。正装だもんで。
さて、面接の日。指定された日時に店舗へ赴く。レジ横の店員さんに「バイトの面接で来たんですが~」と伝えるとバックヤードの方に連れてかれた。そこには制服に長靴をはいた目の大きいおばさまが待っていた。どうやらこの人が店長らしい。バックヤードは人が4人程度入ると結構ぱつぱつなくらいのスペースしかなく、そこに2名の店員と店長と僕。すでに定員いっぱいといったところ。履歴書を店長に渡すとそれを冷凍庫の上に置き目を通しながら「高校生?いつから働ける?」と言われた。むっちゃ人手不足やん。
一応高校生なので夜にしかシフトに入れないことを伝えいつからでも働けますと意欲を見せると「じゃあ採用で」と5分くらいでバイトの採用が決まった。立ち話だけで採用決まるのだいぶ楽々ちゃう?
肩透かしをくらったようにあっけなく面接は終わり、働き始めるためのもろもろの手続きを進めた。そして店長から告げられた。
「それじゃ、築地の方で研修してきてね」
どうやら、会社の決まりとして築地にある研修センターみたいなところで寿司づくりの研修をしてからでないとバイトに入れないとのことだった。築地なん本格派やん。
てなわけで初めてのアルバイトに採用され、神奈川に住んでいた高校生は東京の築地に赴くことがあれよあれよと決まったのでした。
~次回~
「高校生、東京へ行く。寿司の本場築地にて寿司握り研修!」