あなただけの物語を紡ぎ出せるカードゲーム「Altered TCG」
マジギャザファイターー・遊偽王
『第13話、城ノ内、覚醒す!』
城ノ内「見ててくれ遊偽!俺は、自分でパックから引いたこのドラゴンに賭けるゼ!」
遊偽「じょ・城ノ内クン!全然、土地が足りてないよ!いい加減ルール覚えろよ!」
城ノ内「クソッ!土地とかめんどくせえ!山を置いてターンエンドだ!」
対戦相手「こちらはシ●オルドレッドを召喚してエンドです……」
城ノ内「・・・・・・・」
遊偽「じょ・城ノ内クン!どうしたの?またウンコ漏らしたの?」
城ノ内「・・・・・・・おかしい」
遊偽「え?何に気付いたの?まさか……」
城ノ内「この敵、なんか対戦したら、案外普通の人だなって思って……いつもの敵なら『ケケケ……シェオルドレッド様ァ召喚!』とか言うじゃん」
遊偽「城之内クン!対戦相手を敵とか呼んだらアカン!ジャッジ案件だよ!」
城ノ内「……オレのライフは残り1点。だが俺はこのドローにすべてを賭ける!ついでに家族全員の魂と花京院の魂も賭けるぜ!」
遊偽「いけええええええええ!」
城ノ内「うおおおおお!ドロー!!」
対戦相手「あ、今、カード引いたので、誘発2ダメージですね。対戦ありがとうございました」
城ノ内・遊偽「………」
対戦相手「正直、その50円のクソレアドラゴン、メタじゃないですよ。大会出るならシュオル4枚集めるところがスタートラインですし。今は1枚1万円くらいですかねえ。僕は1枚5000円のときに買えましたけど。あとギャラリーの人もうるさかったですね」
城ノ内・遊偽「………」
ロマンを殺すのはいつだって現実だ。
いつからだろう。
強いデッキをコピーして、同じコピーデッキばかりの大会に出るのが当たり前になったのは。
いつからだろう。
ブースターを剥いて「うわ、50円レアやんけ」って値段でカードを語るようになったのは。
カードゲームは死んだ。
いや、インターネットに殺されたんだ。
一瞬で強いデッキレシピがネットに出回る。
すべてのカードに値段がつき、その価格の上下に一喜一憂する。
崇高な祝福だったカードゲームはインターネットによって、ただの情報に成り下がり、投資に成り下がってしまった。
カードゲームの時間より、強いデッキやカードの値段をネットで検索する時間のほうが長くなっていく。
それで、最後はF●NZAに行きついて寝る。
ネットサーフィンで薄められていく人生。
それが僕の人生。
いつのまにか僕はカードゲーマーではなく、ネットサーファーになっていた。
30年前、インターネットが普及していなかった頃。
僕がまだカードゲーマーだった頃。
僕が地方の高校生だった頃。
インターネットもなく、スポイラーもなく、シングルカード屋もなかった。
昼飯を水道水にすることで本屋で買ったパックを放課後に夢中で剥く。
なんだこれ!なんかすげえクリーチャー!
仲間内で俺しか持っていないカード!
このカードのためにオリジナルデッキを組む。
マナカーブやテンポやアドバンテージとかいう理論をぜんぶ無視したそのデッキで勝利をつかんだとき、紛れもなく僕は人生の主人公だった。
このカードが50円だったことを後から知るけどそんなことは関係ない。
あの体験は今100万円出しても味わえないから。
当時、今よりもずっと金も無く、情報も無かった。
だけど幸福だった。
未知のカードをぶつけ合う体験。
それはまるで未知の魔法で戦う魔法使いの気分だった。
今でもカードゲームを続けているのはあの幸福がまぶしすぎて、もう一度味わいたいから。
でも、現実はインターネットをみてるだけ。
もちろん、コピーデッキを作らずに、オリジナルデッキを作ることもある。
でも現実は、溢れるコピーデッキにボコボコにされ、お金を無駄にしてしまうだけ。
それが現実だ。
そんな現実が繰り返されカードゲーマーの心はやがて折れて、ネットサーファーになってしまう。
ロマンを殺すのはいつだって現実だ。
今日はネットサーフィンの話じゃない。
カードゲームの話だ。
「Altered TCG」(オルタード)だ。
今年発売された「Altered TCG」は、まず、ゲームとしてめちゃ面白い。
シンプルでテンポがいい。ルールがよくできている。
キックスターターでTCG部門で過去最高額の金を集めて
最初の大規模大会で、1000人が参加したってだけで、その面白さはわかるだろう。
でも正直、よくできたルールの面白い投資ゲームはたくさんある。
面白い投資ゲームがやりたいなら、M◯Gでも、ワ◯ピでもポ◯モンでも、好きなやつをやってデッキをコピーすればいい。
ネットサーフィンすればいい。
でも、そんなのって人生生きてないよ。死んでないだけ。生きろよ自分をよ。
そう。今日はカードゲームの話だ。
Alterdが最高なところは世界に1枚しか無いレアカード「ユニーク」が出る。
6パックに1枚、AIによって作られた世界のまだ誰も見たことがないオリジナルカードが入っている。
どこかのゲームで1枚だけ入ってたた指輪が3億円の価値があるらしいけど、あれが6パックに1枚。しかも効果が1枚1枚効果が違うオリジナルカードだ。
世界に1枚オリジナルの効果だから、値段なんてついていない。
ネットのデッキリストは役に立たない。
優勝者のデッキのコピーもできない。
デッキを組むのは自分自身。
価値を決めるのは自分自身。
立ち向かうのは自分自身。
そして対戦で自分のデッキと相手のデッキのオリジナルカード同士がぶつかりあう。
つまり、お互いが未知のカードをぶつけあう戦いだ。
それはだれかのコピーでない、自分自身の物語だ。
盤面に見たことのない効果のカードがキャストされる。
「このカードに俺は賭ける!」
「ギャハハ!なんやそれ!強!イカサマや!じゃあ、俺はこれ出すわ!」
「うわ、それびっくりするくらい弱いやん!あははは」
戦場にまだ見ぬ未知のカードたちが飛び交う。
この感覚。
Alteredは、もう一度夢を見ながらパックを剥いていた頃に戻れる。
カードゲーマーに戻れるんだ。
コピーデッキよりも、ワクワクを。
カードの値段を気にするよりも、ドキドキを。
インターネットよりも、生きている実感を。
インターネットに殺されたカードゲームが
今、もう一度立ち上がろうとしている。
さあ、現実を殺される時間はもう終わりだ。
ブラウザを閉じて、もう一度、ロマンを語るときが来たんだよ。
もし、この記事でAlteredに興味をもっていただけたなら幸いです。
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現在、日本でプレイしているコミュニティは
https://twitter.com/Unofficial_PS
(質問や入手方法をサポートしてくれるはずです)
もし、あなたといつかプレイできたら僕にとって、これ以上は無い幸せです。
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