「星のいらない街にて」と「鹿のうつし」について
おはようございます。革波です。
今年の1〜3月頃に創作したお話ふたつに関して綴ります。
「星のいらない街にて」
今年初の記事(https://note.com/affei13/n/n5b009437034a)より、有言実行ということでTapnovelさんに一作投稿できましたので、その報告と備忘録です。
TapNovelさんの公募『第1回ひと駅Novelコンテスト』
コンテストのテーマが『渋谷』だと!!?これは挑戦するしかない!!
……というわけで、投稿したのがTapnovel作品『星のいらない街にて』です。
https://tapnovel.com(Tapnovelトップページ)
いわゆるノベルゲームを自分で作れるよ!というサイトなのです。
https://tapnovel.com/stories/2546(「星のいらない街にて」URL)
表紙絵は前バ!様に依頼いたしました。
前バ!様は言わずもがな、自作『シブヤのサンゾク』の表紙・挿絵依頼をお願いしている方です。
今回はTapnovelさんには既存のキャラがいるということで、その外見に合わせて描いていただくこと、またあくまでも『シブヤ』ではなく『渋谷』なので、いつもより明るく鮮やかな感じで……と色々お願いごとをしてしまいました。
前バ!さん、毎度ながら、いつも快く聞いてくださってありがとうございます。
▼恥ずかしながら私のお願いした際のラフ
(ここからあれだけ素敵な絵が出来上がるのだから、やはり前バ!さんはすごい)
『星の見えない街にて』あらすじ
PCで開いてみるとわかりますが、Tapnovelというサイト名の通り画面をTapして進めていく=スマホで物語を追っていく特性があるので、スマホで見やすいような短文のあらすじの方がいいのかなと思って、これにしたって感じです。
あらすじ文上限が200字なのでぎりぎりまで攻めて書いたという感じ。
表紙絵の話でも書きましたが、あくまでも『渋谷』が題材であること、またエロ・グロなどがない安心・安全設計が応募条件にございましたので、『シブヤ』と『渋谷』は全く異なる世界です。
ただ、シブサンを読んでくださる人は本作を読んで「あ、やっぱこの題材好きなのね」と楽しめるかもしれません!笑
残念ながら入選することはなかったのですが、ノベルゲーム創りはとても面白く、また小説とは違う大変さなど学ぶことも多かったです。
今回の公募が2000字までという縛りがありました。前に実は2000字の縛りも設けて書いた掌小説の自作がありまして、
(『ありふれた未破裂』)https://novelup.plus/story/250306429 )
それと比較するとよくわかるのですが、『ありふれた未破裂』(小説)では大きく、『自室で眠れない』→『学校で緊張して過ごす』→『下校口で彼となんやかんやがある』という3つのシーンしか表現できないのに対して、『星のいらない街にて』(ノベルゲーム)では『コウちゃんへの回想』→『ユウセイから見た渋谷』→『駅でおばあちゃんが困っているのを見つける』→『おばあちゃんを案内する』→『数ヶ月後、おばあちゃんともう一度出会う』……と、表情の機微や、外見や街の描写が絵でほとんど補完できるので、その分2000字で展開を大きく動かすことができるなと感じました。
コンテストに出す話ということでいつもの革波節(エロかったり、グロかったり、ハッピーエンドにならなかったり)を出してしまうと駄目だろうなぁとか、上記の通り、諸々の描写を地の文で書かないようにしないとなぁとか、かなり気をつかって創った作品です。
それでも地の文がTapnovelさん推奨の率よりも多く、展開がゆるやかだったことが予選突破できなかった一因だろうなと反省しています。それと同時に、自分がやりたいのはあくまでも「小説」だったのかなとも感じました。
そんな感じで『星のいらない街』にてを作成した、その反動で出来上がったのはノベルアッププラスで投稿した『鹿のうつし』でした。
「鹿のうつし」
(表紙画像はpakutaso様、加工はCanva様でやっております)
「星のいらない街にて」を創り終えて、あああなんか疲れたああとなり、そのまま「シブヤのサンゾク」の連載を書くのなんかしんどいなと思っていました。
そんなとき、某フォロワーさんの創作に関するエッセイを目にしました。それは効果的な台詞を創るのはどのようにすれば良いかというものが論じてありました。「効果的な台詞」というのは「星のいらない街にて」を創るにあたって、自分にはまだ足りないなぁと感じていた部分でした。
そのエッセイの末尾には、どのようにトレーニングすれば良いかというものが書かれていました。それが「一度、台詞が一切ない短編を書いてみること」でした。
ちょうど地の文をものすごく書いたいフラストレーションが溜まっていた時期だったので、書こ!!!となったわけです。単純ですね。
ちょうどそのとき、奈良へ旅行に行って大好きな鹿を観た後だったので、じゃあ一切台詞のない鹿の小説を書こう!となったわけです。
(奈良の春日大社で撮った鹿達。かわええだろう)
最初はマジで鹿一人称の小説を書こうと思ったのですが、鹿の心理を汲み取るのは流石に難しいぜ……となったので主人公は鹿に没頭するカメラマンにしました。
あとは今まで観てきた鹿に関する写真や、実際に触れ合った印象などを混ぜ合わせて、季節折々に見せる鹿の様子を表現しようとしたわけです。
(プロットもどき→推敲文→本稿。すごく楽しそうに書いてるでしょ)
なので「鹿のうつし」と「星のいらない街にて」はある意味、血の繋がった兄弟みたいな関係性です。自分が創作する上で何に対して面白い、楽しいと思うのかなと再確認した体験でした。
どちらも一生懸命向き合って書いたのには変わらない作品なので、よろしければご覧いただけますと幸いです!
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