ワイヤレス給電の未来をデジタル展示に。1200名以上が来場 【スマビルEXPO】
昨年12月5日から3日間の会期で開催された建築の先端技術展「ジャパンビルド東京」。その構成展の1つである「第7回スマートビルディングEXPO」で、ビルマネジメントのワイヤレス化を実現する【AirPlug™️】のビジュアルがついに明らかになりました!そこで今回は、中長距離ワイヤレス給電空間を体感できるデジタル展示をプロデュースしたプロジェクトマネージャーの加藤木健さんに出展の反響を伺いました。(note編集部)
ビルマネジメントの常識を一変させるAirPlug™️ に大反響
最先端技術に高いアンテナを持つ国内のビルオーナー様や建築士の方々、ゼネコン・デベロッパー・ビル設備などの企業様にAirPlug™️の全貌を初めて公開する機会となった今回の出展。1200名を超える方々がブースにお立ち寄り下さり、エイターリンク全社員が総出で商談に臨みました。
そして、今年発売するAirPlug™️ Power Tx(送電機)、AirPlug™️ Sense(環境センサー)、AirPlug™️ Beacon(ウェアラブル無線通信端末)のビジュアルも世界初公開!シンプルかつスタイリッシュなデザインで、これならどんな空間にもさりげなく導入できそうです。やさしく丸みを帯びたフォルムは「電子機器」であることをほとんど感じさせません。
それにしても、こんなに薄くて小さいセンサーやビーコンであらゆるデータをリアルタイムに取得できるようになるなんて、ちょっと信じがたいのですが……。
加藤木さんによると、【AirPlug™️ Power Tx】【AirPlug™️ Sense】【AirPlug™️ Beacon】によって提供できるソリューションは大きく3つ。
①カーボンニュートラル、②インテグレーテッド・ヘルスケアサイエンス(ヘルスケア)、③プロパティ・マネジメントです。
「カーボンニュートラルに関する既存のソリューションとしては、人がいなくなったときに自動で空調や照明を切る装置などが一般的ですが、例えば人がいるときにフロア全体の照明がついてしまうなど、制御粒度が粗くなってしまうという課題があります。また、環境センサーはバッテリー交換に多くの人手とコストがかかるため導入が進まず、『換気の見える化』などはできても、そこにいる1人ひとりの体感に寄り添って快適な空間を創出することは難しい状況でした」(加藤木さん)
【AirPlug™️ Power Tx】はバッテリーを使わずワイヤレスに給電できるので、ワイヤレス給電空間内であれば、より人に近い場所、例えばデスク1席ごとに環境センサー【AirPlug™️ Sense】を設置できます。つまり、人がいる環境下で空調や照明を最適化できるのです。また、【AirPlug™️ Beacon】を携帯すれば人やモノの位置情報を同時に取得できるので、レイアウト変更しても環境データとの連携が自由自在です。
「私たちがこれまで重ねてきた実証実験では、センシングのみ(制御の変更なし)でも初夏の段階でCO2を約5%削減できるという結果が出ています。寒暖差の激しい冬場はさらなる効果が期待できます」(加藤木さん)
しかし、これまで「あった」はずものが「なくなる」というのは想像しにくいものです。思い返せばLANケーブルを使っていたころ、私たちはWi-Fiの便利さをイメージできませんでしたし、有線のイヤホンを使っていたころにワイヤレスイヤホンを使う日常を想像できませんでした。ワイヤレスに給電されることで、メンテナンスフリーでオフィスやビルの環境データをあらゆる場所で取得することができるようになるなんて、なかなか想像できないのが正直なところです。
電池なしであらゆるデータを取得できるワイヤレス給電空間を体感
そこで今回のデジタル展示では、エイターリンクが実現する5年後・10年後のビルマネジメント構想を体感できるシアタールームを設置。天井・壁面・床面にプロジェクションマッピングで映像を投影し、AirPlug™️が導入されたバーチャルなオフィス空間を来場者の方々に体感して頂くことにしたのだそう。「ビルオーナー様をはじめ、『今すぐ導入したい』というご相談を何件も頂きました」と、加藤木さん。まさに百聞は一見にしかずですね!
Beyond5Gそして6GのIoE時代に突入すると、これまでの常識が一気に変わると言われています。世界初の中長距離ワイヤレス電力伝送【AirPlug™️】は、建築・建設業界をはじめ、日本の産業がさまざまな領域で次世代をリードしていく上で不可欠なコアプロダクトになるはずだと改めて感じました。
スマートビルディングEXPOダイジェスト映像はこちら。
次回は、米国ラスベガスで開催されたCESに出展したときの様子と、世界初公開したティザーサイトをお伝えします。ご期待ください!