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49歳になってふと思った

今から四半世紀前。結婚式を挙げたばかりの兄嫁が倒れ生死の境を彷徨った。これから人生の輝かしい時期を過ごすはずなのに信じられない。私は「神様、どうか50歳まで生きさせてください。それ以上の贅沢は言いません。」と祈った。兄嫁はその後奇跡的に順調に回復、無事誕生した甥も数年前に成人し、気づけば兄嫁は50歳を過ぎていた。ふと阿刀田高の短編小説が思い浮かんだ。「3年で(3年後に)死にたい」と願った主人公が、病に倒れてから3年の月日をかけて「3年で死んだ」話。あれ?神様…その小説の主人公の願いが、思惑と違う実現の仕方をしたように、あの時の願いを聞き入れる代わりに50歳までの寿命となったのは兄嫁ではなく私の方ですか?それはそれで本望。だとしたら49歳になった私はあと1年の猶予。親より先に死ぬのはちょっと順番が違ってしまうが、2人の息子は成人したし思い残すことはない。神様、あの時の願いを聞き入れていただきありがとうございました。めっちゃ充実した1年にするぞー!!!