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量子化学シミュレーションに憧れて
こんばんは。
化学結合とかのシミュレーションって憧れますよね。
仕事では分子スケールの解析は必要ないのですが、量子化学のシミュレーションが出来たらカッコイイなと思っています。
Winmostarというソフトで量子化学シミュレーションを体験してみたので、気になったところや感じたこととかをメモしておきたいと思います。
Winmostarの無償版でお試し量子化学計算
量子化学関係のシミュレーションについて調べていると、Winmostarというソフトで色々できるとのことなので試してみました。
このソフトを解説するサイトによってはフリーソフトって書かれていることも多々あるんですが、無償版があるだけでフリーではないですね。昔はフリーだったんでしょうか。
学生版はそれなりの機能が使えるようですが、無償版はかなり制限が限られていますね。単体の有機物は頑張れば行けるけど、金属原子が入ってくるとできなくなるパターンが多くなります。
MOPACという半経験的量子力学計算(?)くらいしかできないからかもしれません。
化学勉強してなくてもそれっぽいシミュレーションできる
私自身は化学についての知識が殆どなく、もちろん専門も違ったのですが、仕事の関係で文献を読みながら少しだけ知識があるという状態です。
化学の基礎的な部分の勉強は上手くやり過ごしてきたので、高校の参考書も知らないことが多いです…
それでも、「なんかそれっぽい!」と思えることが出来るので楽しい!というのが感想ですね。
この画像は”それっぽい”ことをやってる画像です…
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分子モデリング:PTナイロン(風)
チュートリアルを読みながら分子モデリングもやってみました。
書いてあることをトレースするだけでも面白いですが、自分の知っているものも作ってみたいと思って、これを作ってみました。
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クラレの9Tナイロンの骨格(?)を打ち込んでみました。ホントは両端の水素部分で同じ形の構造と連続的に繋がっているのですが、3つ繋げたら計算できなかったので1つだけの画像になっています。
〈参考〉
https://www.kuraray.co.jp/uploads/5b76915425927/150825_jp.pdf
IRスペクトルも出せるけど文献と合わない…
赤外吸収スペクトルも出せるということだったので、WinmostarにSampleとして入っていて単純そうなトルエンで試してみました。
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で、これをネットの文献と比べてみたのですが…
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雰囲気は似てるけど全然違う結果になりました。他の方が計算した結果も、私の結果と同じだったので、測定値と計算値はこれくらいズレるものでしょうか?
だとすると、ピークの同定はどうやってやっているのか…
今後勉強しないといけないことが出来ました。
近くに分子があるとIRスペクトルが変わる
普通、IR測るときって周りに水や空気があると思うので、試しに水分子を近くにおいて計算しなおしてみました。
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今見ると、だいぶ文献に近づいてますね。特に2000cm-1付近のピークが、トルエン単独のものと全然違っているように見えます。
この考え方であってそう!ということで、調子に乗って水分子を増やしてみたのですが、それは計算できませんでした。やり方があるんでしょうか…
プロフェッショナル版や学生版だと液体の系や、もしかしたら溶液場で計算もできるみたいなので、実用的な部分はお金を出すか、学校に行けということですね。
感想
量子化学の基礎知識はないけど、きれいな分子モデリングが簡単にできて、それっぽい計算が出来るのでとても楽しめました。
これ以上やるならもう少し量子化学の勉強をしないといけないですね。興味本位で化学結合論の本を図書館で借りてしまいましたが、なかなか時間がかかりそうです…
実際に仕事で使おうとすると無償版だとスケールは小さいですが、プロフェッショナル版のプレミアやエリートを使えば、ある程度大きなスケールでも出来そうです。要求されるPCのスペックとしても会社に買ってもらうレベルですしね。
量子化学の理論的な部分も案外面白そうなので、余裕があればもう少し突っ込んでやっていきたいと思います。
今日は以上です。