〈鉄材料の勉強〉鉄と鉄鋼がわかる本(6)
こんにちは。
新日鉄が書いた『鉄と鋼鉄がわかる本』を読んでいます。
第3章の後半は、連続鋳造工程と(2004年当時の)今後の展開について書かれています。
連続鋳造工程は、前工程である精錬工程で純度をあげた溶鋼をハンドリングしやすい鋼片にしていく工程になります。
本の図じゃないんですが、下記のような設備を使うようです。
(下図の内容についてはURL参照)
この工程のポイントは、介在物の混入と割れを極力なくすことです。
”介在物”とは、不純物や酸化物等の固体のことを指すようです。単に不純物と言わないのは、局所的に急冷され固化した溶鋼も含まれるからだと理解しています。(明記されていないので分からないですが)
介在物は不純物が含まれ、溶鋼より軽いので浮かせて除去するようです。
ただ、鋳型を通った後に側面に浮遊してしまうと欠陥になったり、局所的な温度ムラにつながるので、極力、装入口側で除去しないといけないので、そのやり方に技術が必要になると書かれています。
また、当時の大きな課題の一つに100μm以下の小さい介在物の除去です。
大きいものは浮力もあって浮きやすいですが、小さいものは除去することが難しいとあります。
介在物の除去や割れ対策も含めてですが、ここの章に書かれていることは、なかなか簡単に書き表せません。もう少し深く理解しないと、本の丸写ししかできない。
何となくですが、かなりノウハウの詰まった工程になっていそうです。
会社の製造ラインでもそうですが、不純物を減らす試みは、小さなことの積み上げになるので、一概には書きにくいですね。
ここでは、連続鋳造がどのように行われていて、介在物や割れが問題になることを知ることができました。