【学会誌】陽極酸化膜で見えないQRコードを作れる
こんにちは。
『表面技術』2023年4月号を読んでいます。
読んだ記事について、気になったポイントをメモしておきたいと思います。
今回読んだ記事のタイトルは「ニオブの陽極酸化による薄膜干渉を利用した見えないデジタル情報の形成」で著者は東海大学の前田さんです。
内容
ニオブを陽極酸化すると、酸化膜の厚さによってさまざまな色に変化するそうです。
この記事の技術で使用するのは、様々な色の中で、透明な色の酸化膜です。
ニオブの透明な酸化膜は、可視光ではニオブの素地と同じような反射分光特性ですが、赤外域では素地に比べて反射率が低くなるそうです。
この現象を利用して、見えないQRコードを実現しています。
ポイント
酸化膜をパターニングすることで、肉眼では殆ど視認することが難しいが、赤外線カメラではハッキリ観察することが可能なパターンを形成することが出来る
膜厚の異なる酸化膜を組み合わせることで、赤外線だけでなく紫外線で読み取ることができるQRコードも作成可能。組み合わせによって応用の幅が広がりそう。
透明なQRコードの応用例として、意匠性・デザイン性を崩さずに商品自体に情報を書き込むことが書かれていますが、そもそもニオブを使うブランド品がどれくらいあるんでしょうか。私が知らないだけで意外と使われる材料なのか?とか思ってしまいました。
他の金属や樹脂系でも同様のことが出来れば用途が広がりそうだと思いました。
今日は以上です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?