【学会誌】柔らかい素材へのDLC成膜

こんにちは。
『表面技術』2023年10月号を読んでいます。もう12月ですが…
読んだ記事について、気になった部分やポイントをメモしておきたいと思います。

今回読んだ記事のタイトルは「ゴム・樹脂・繊維へのDLC成膜技術」で著者は日本アイ・ティ・エフ㈱の三宅さんです。

内容

ゴム、樹脂、繊維材料に対するDLC成膜技術に関する記事です。

著者の開発した高周波プラズマCVD法を用いて製膜したDLCの各特性について説明されています。

ポイント

  • 表面クリーニング工程は、パルス変調高周波H2プラズマを使用

    • Arプラズマや脱脂洗浄では強力すぎるため素材を痛めてしまう

    • 水素イオンやラジカルで表面のCやOをガス化して除去

    • クリーニング工程で、樹脂表面のC原子がHで終端された状態になる

  • パルス変調高周波で、CH4などの炭化水素系ガスでプラズマを作る。CH4が表面のHをスパッタし、C-C結合を形成することで、DLCが成長する

  • PTFEへDLCコートしたワークは耐摩耗性が大きく向上した

    • 摩耗堆積が1/9になった

  • 柔らかい素材へのDLCは、摺動部のOリング等、シール性と摺動性がともに求められる用途で適用できる。

今日は以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?