【学会誌】UV照射を用いた無電解めっきのパターニング
こんにちは。
もう4月ですが、まだ『表面技術』2023年2月号を読んでいます。
この号では2022年度受賞記念特集ということで、学会で受賞された方の研究概要が紹介されています。
読んだ記事について内容とポイントだと思ったことをメモしておきたいと思います。
今回読んだ記事のタイトルは「UV照射による表面改質法を用いた無電解めっきパターンの形成に関する研究」で著者は関東学院大学の堀内さんです。
内容
紫外線を用いた樹脂材料の表面改質と、それを前処理とする無電解めっきプロセスを用いて微細金属パターンを成膜する手法について説明されています。
樹脂材料の種類に合わせて、紫外線は200nm以下のVUVおよび230~320nm付近のDeep UVを利用することで、レジストのような保護膜なしで、L/S10μm以下の微細配線を実現しています。(パターニングは石英のフォトマスクを使用)
ポイント
ドライプロセスであるUV照射とウェットプロセスであるアルカリ浸漬の2工程で、低分子成分が除去された改質層を作る
新規アミノ酸パラジウム錯体触媒(ビスアルギナトパラジウム(Ⅱ)錯体$${[Pd^{Ⅱ}(L-arg)^{2}]^{2+}}$$やチオ尿酸処理を用いた異常析出抑制処理によってパターン外での析出を抑制する
無電解メッキ液に2-MBTを添加すると、パターン配線広がりを抑制した異方性成長を実現できることを見出した
今日は以上です。