【学術論文報告】

小林院長が埼玉の動物病院で診察していた眼窩腫瘍の症例のCase reportが、Clinical Case Reportに掲載されました。

Feline restrictive orbital myofibroblastic sarcoma treated with toceranib phosphate (Palladia) as adjuvant chemotherapy: A case study of one cat

https://doi.org/10.1002/ccr3.7582

 この論文では、猫拘束性眼窩筋線維芽肉腫(FROMS)における症例報告になります。FROMSは猫の目の奥(眼窩)に発生する悪性腫瘍ですが、現在治療方法は確立されておらず、平均生存期間は9か月と非常に予後の悪い疾患です。

この症例では、手術によって腫瘍を取り除いたのち、アジュバンド化学療法としてトセラニブを使用しております。残念ながら治療は奏功せず、最終的に腫瘍関連死に至ってしまいましたが、この報告は初めてFROMSに対してトセラニブによるアジュバンド療法を施行した報告であり、FROMSの治療についてに新たな知見を提供する内容となります。

当院では、獣医眼科医療へ寄与するために、今後も多くの学術論文を報告することを目指していきたいと考えています。


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