HONDA ラストダンス
昨シーズンの最終戦は、皆すごく盛り上がって俺もこの道10年近くF1見ていて一番最高のレースだった。そして彼等は、皆にこう教えてくれた。「最後の最後まで諦めずに頑張れば良い事が必ず起きる。」と。確かに最後のSCの時に誰もが「もうここまでか…今年もメルセデスで終わるのか…」と光が消えた様になっていた。あの時にトトさんも「Noマイケル!Noマイケル!こんなのレースじゃねぇよ!!」とマイケル・マシにキレ倒してたけどマイケルさんは最後まで自分を貫き通して「これがレースだ!!」と一喝入れた。そしてイエロー解除、これが本当に泣いても笑っても最後のラスト1周の最終決戦が始まった。この時、俺もそうだけど皆も「フェルスタッペン…ホンダに最後の花道を…」と祈っていた。あの瞬間は今でも脳裏に強く残ってる。もう誰も追いつけない。イエロー解除と共にハミルトンとフェルスタッペンの両者のマシンから最後まで全力全開でと言わんばかりのけたたましい音が会場中に響き渡り、観客のボルテージもレッドゾーンを振り切っていた。そしてバックストレートでフェルスタッペンがハミルトンを仕留めたその時、誰もが「これでやっと長い事見れなかった夢を見れる!」と確信したまま最終コーナーを全速力で駆け抜けて最後のホームストレート。マシンをカッコよくテールスライドさせてフィニッシュ。この時青山のウェルカムプラザでライブビューイングに行った人やDAZNやフジテレビNEXTで見ていた人、更にはTwitterとかで情報収集していた人も大喜び。そして現地では無線で「Oh myRoad!!!MAX!!」「wooooooooo!!!YEEEEEEAH!!!!!!」「Oh my God!!!!」「Max Verstappen your World Champion!!」と大喜び。俺も見ていてここまで良いレースは2004年FIAF1世界選手権 USGPと 2012年FIAF1世界選手権日本GPと2020年FIA-F2世界選手権ベルギーGPと最終戦バーレーンGPレース2以来だった。そしてこの時フェルスタッペンが王者獲得した事に皆して気を取られまくってたけど、裏では昨シーズンルーキーながらかなりのインパクトを残していた角田裕毅選手が自己最高位の4位を獲得していた。この時俺はかなり考え込んでいた。「もし、あと1周あれば角田は表彰台を取れた。もし1周あったらフェルスタッペンは王者を獲得出来なかった。」と。この時フェルスタッペンも「ホンダと踊る最後のダンスなんだ。絶対にメルセデスに負けてたまるか!」と思っていたはず。けどあの時ハミルトンは「頼むからやめてくれ…やめてくれ!ここまでして王者なんて欲しくない!!」とずっと無線で言っていたけど、その思いは届くこと無く、上が暴走して四の五の言い出したもんだからまぁ大変だったとの事。だけど改めてレースを振り返ると途中ペレスがリタイアした時、彼はインタビューでこう答えた。「なぁに、俺はやれる事を全てやっただけさ!マックスの王者獲得の為だ。あとはマックスに全てを託すよ!」と超清々しくて潔かった。と言っても作戦上彼のマシンだけ実は燃料満タンではなくてろくに入れずに走らせてメルセデスを妨害させるというF1史上最もすごいチームプレイだった。ちなみにあのファイナルラップの時はトトさんは怒りのあまり●●●万オーバーのヘッドホンを地面に叩き付けて破壊。トトさん…台パンは良いけど流石にこれはマズイよ…。多分昨シーズン一番ネタにされた監督だと思うよ。トトさんは。その前はフェラーリのマティア・ビノットがかなりネタにされてた。彼元々はフェラーリの営業部門の人だったけど何故か監督に大躍進していた。そしてあまりにもチーム内での連携が取れてるかどうかも分からない様なメーデー!でもこんな事はやらないだろというガバガバな作戦ばかりやるから着いたあだ名が「ク●ストラテジスト」と不名誉極まりないあだ名をつけられた。だけど終わってみれば最後のパルクフェルメであの2人が互いを称えあってる姿を見てホッとしてる俺がいた。あの時のパワーユニットネームは個人的には「ホンダRA621H-F(ファイナル)」と呼んでる。あの戦いの為だけに皆してありとあらゆる技術を駆使してメルセデスを倒そうとしたのはすごいという言葉では片付けられない。あの燃料1滴から莫大なパワーを引き出す為の技術や大躍進のキッカケにもなった航空機部門の活躍。特に航空機部門の活躍抜きで語る事はまず不可能だと思う。まずあの暗黒期とも言われているマクラーレン時代は基本的に航空機部門は一切合切干渉することは無かった。けどレッドブルとタッグを組むようになった2019年からは積極的に干渉してく内に航空機部門の人は「ん?何これ?これ勝つ為に要るの?要らないよね?」と勝つ為に不要な物を手当り次第に探しては全部取り払って「何ならターボチャージャーにウチらのテクノロジーぶち込んでみる?飛ぶぞ!」とホンダジェットのテクノロジーをF1に応用しようと言い出してパワーユニット部門も「それで勝てるのなら是非!!」と言った感じで名機RA619Hは生まれた。俺はこれ聞いた時に「何でもっと早く航空機部門に依頼しなかったのか不思議でたまらない。それより航空機部門Tueeeee!!」と思わず口にする程だった。実際RA621Hはシーズンで11勝してる時点でほぼ俺TUEEEEしてるんだよなぁ。でもメルセデスを超えるまでにかかった6年という歳月は絶対無駄では無かったというのもここで遂に証明された。「1戦」では無くて「1シーズン」という形で。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?