もはや乳酸菌飲料かっていうベアードビールのホワイト。Wheat King Wit。 1000BeerChallenge(58/1000)
■酵母を生かすのがベアードビールの特徴
ベアードビールは、ビールをつくる際の加工処理過程を最小限にするのを基本指針にしているそうです。そのため、発酵した後の酵母も濾過や加熱処理はせず、そのまま活かした味わいにしています。酵母を処理しないと濁りが生まれたり、品質維持が難しかったり、大変な面もあるようですが、そこを独自のノウハウでなんとかするのが腕の見せ所なのでしょう。
■ホワイトビールの主役は誰だ問題
ホワイトビールは麦芽ではなく小麦を使ってつくります。小麦はもともと処理が難しく、どうしてもできたビールに濁りが生まれるそうです。でもベアードビールはそもそも濁りがあるのが我々のビールであるという考え方なので、ホワイトビールの特性はウェルカムなのでしょう。
せっかくだし酵母を思い切り目立たせたビールにしてやろう、と思ってるのではないかと感じるほどです。
小麦を使うことで甘くて優しい味わいになったところに、ホップの苦味もほとんど感じられないように仕上げ、このビールの主役は酵母なんだ、と主張してるかのようでした。
■[beer058] Wheat King Wit
ラベルは小麦畑。青い空。
穏やかで爽やかな印象を与えるはずのモチーフなんですが、個人的にはアレルギーがあるもので目や鼻や口の痒さを連想してしまうのが申し訳ないところではあります。
■ビール情報
名称:Wheat King Wit
メーカー:ベアードビール
産地:静岡
タイプ:ホワイトエール
アルコール度数:5%
価格:500円くらい
入手場所:ビックカメラ
■味わいメモ
外観:濁りのある淡い麦わら色。
アロマ:麦っぽさ。酵母感。
味わい:酵母感。酸味。野菜のような香り。麦の甘さ。熟成香。
ボディ:ミディアムボディ
色からして小麦っぽさがあってイメージが膨らみます。
香りは優しい甘みという印象。華やかさや苦味は感じず、しっとりしています。
味わいも最初に来るのは酵母。酸味。もやっとした野菜を蒸した時の湯気みたいな印象も。そして小麦の甘さや熟成香が出てきます。苦味はほぼなし。
ホップの味が弱いので、酵母と酸味がさらに目立つようになっています。澄んだ感じはして飲みやすいのですが、まったりしてるという不思議なイメージ。
ホワイトビールはビールっぽくないとかって聞くこともありますが、これはもうあれだ、酵母を飲んでる感じ。最初から最後まで主役は酵母と酸味なので、これはもはや乳酸菌飲料なんじゃないかっていうくらいです。
好き度:★★
面白いし、飲みにくいわけでもないし、これはこれでありなんだろうとは思うんですが、好きなタイプかって言われるとそうでもないかなあ。