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月刊プレイリストボーイ2024年6月号

【今月のプレイリスト】

1.No Problemes/ジンジャー・ルート
中国系アメリカ人のオタク、キャメロン・ルーによるソロユニット(ソロなのにユニットという矛盾丸出しな造語を使うのは本意でないが)。この曲は9月発表予定のニューアルバムからの先行曲。アメリカの若者の間ではシティ・ポップが人気らしいが、容姿をタツロウに寄せてる人は珍しいだろうな。

2.鼻紙/キリンジ
キリンジにはこの季節に適当な雨の歌は数多あるのだが、ずっと鼻炎に悩まされていたので。こないだコンビニで売っていた「やわらかく水に流せるポケットティシュー」というのを買って使ってみたのだが、粘度強めの洟にはまるで耐性が及ばず、使いものにならなかった。素直に「鼻セレブ」を選べば良かったか。ちなみにこの歌は「鼻紙」を「クリネックス」と音読させている。ステマか。

3.Treet Her Right/ザ・コミットメンツ
映画「ザ・コミットメンツ」のオープニングで流れる曲。14日、南森町シカゴロックでのライブで対バンさせていただいた大阪ラリアットさんがカバーされていた。いやぁーこの曲のチョイスは嬉しい。「hey,hey,hey,hey」のリフレインに何度もシェイク。後日の筋肉痛はそのためと思われる。

4.コロンブス/Mrs. GREEN APPLE
件のMVを見ていないので何とも言えないが、歴史上の人物についての学説や評価が、今はどう変わっているのかを確認するのも、アーティストとして必要なファクトチェックだとは思うのだ。それよりも、この気恥ずかしくなるくらい溌剌な愛と希望の歌と、コロンブスが何の関係があるのか。

5.クソリプカリプソ/チャラン・ポ・ランタン
前段のような、言わなくていい流行歌手への批判めいた所感をネット上で述べることも、広義では“クソリプ”に当たるのかも知れないが、陰謀論者を自称する県警幹部による大学教授の罵倒は、クソリプご愛嬌じゃあすまんよねー。

6.Design To Kill/
ジェームス・チャンス&ザ・コントーションズ

際どいタイム感と狂ったSAXから、はじめはポップグループかと思ったが、歌が始まるとジョン・スペンサーそのものやんという印象だった。ウマいヘタを超えて、演奏にちゃんと破壊衝動をこめられる人でないと、この凄味は出ないのだろうな。R.I.P.

7.More Than Rain/トム・ウェイツ
いつ梅雨入りしたのかは知らないが、しばしば襲ってくる集中豪雨には、気候危機の凶兆を感じ、憂鬱になる。線状降水帯もエルニーニョ現象も、昔からあるのだろうが、年々酷くなってることだけはわかる。

8.パーティはそのままに/ビートルズ
パーティはそのまま。企業献金もそのまま。個人への政策活動費も…結局そのまま。なめんなや!

9.Burn Out/ポール・ウェラー
先月、66歳の誕生日前日に発表したニューアルバムの最後に収録されている曲。老成に甘んじることなく、果敢にRockし続けてきたポールの、涙が出るほど美しいBurn Out=燃え尽き。

10.Shinin' You, Shinin' Day(Live)
/Johnny,Lois&Char

こちらは今月69歳になられたcharさまの、若さと才気溢れる伝説のフリーLiveから。この人の最大の魅力はギターテクニックじゃなくてメロディだと思ってる。梅雨時季なので、やはりこの曲を。

11.ATTENTION TOKYO/スケッチ・ショー
ルールには必ず抜け穴があるものだが、本来的な目的を持ってそれを志ざす人ならフェアプレーに徹するはずだ。政治資金規正法も都知事選挙も、抜け穴を逆手に取って民主主義を愚弄するような人に政治をして欲しくないというのが、いち国民としてたったひとつの政治信条である。そして命の際まで、歪んだ公権力から神宮外苑を守ろうと訴えた坂本龍一さんの想いが届くことを、願ってやみません。

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