優秀な人材をデータベース化する【タレントプール採用戦略】
企業間の人材獲得競争が激化している中、新たな採用の仕組みとして「タレントプール」が注目を集めています。働き方も多様化しており、自社の募集条件に合った人材を採用するのは容易なことではありません。
エン・ジャパンの調査によると、「現在、人材が不足している部門はありますか?」という質問に対して、82%の企業が「ある」と回答しています。また人材が不足している原因として、約4割の企業が「中途採用で人員を確保できなかった」と回答しています。
このように多くの企業が人材不足に直面し、採用の難易度が高くなっていることがわかります。こうした人材獲得の競争が激化している中、新たな採用の仕組みとしてタレントプールが注目を集めているのです。
そもそもタレントプールって?
タレントプールとは、人材を意味する 「タレント(Talent)」と、蓄えを意味する「プール(Pool)」を組み合わせた言葉で、短期的あるいは中長期的に自社の採用候補となる人材の情報を蓄えるデータベースのことです。
「企業」と「候補者」といった堅苦しい関係性ではなく、将来的な採用の可能性も踏まえ、セミナー案内の送付やメルマガ配信といった形で、企業から直接、情報発信やコンタクトを取ります。これらを通じて、企業側は候補者の能力やスキル・近況を、応募者側は企業のカルチャーや事業内容の理解を深めることができます。
タレントプール対象者の例
・タイミングが合わずに採用に至らなかった人
・既に自社に関心を持っている人
・以前、内定を辞退した人
・以前、自社にて勤務していた人
・自社のセミナー / 転職イベント等に参加した人
・SNS等でコンタクトがあった人 など
タレントプール活用の企業側のメリット
【採用コストの削減】
まずタレントプールを活用することで、採用コストの削減につながります。タレントプールに登録している人材へアプローチすることで、求人広告費などが削減できます。
【潜在層にアプローチできる】
日本は積極的に転職活動を行っていない転職潜在層が多いといわれています。現段階で転職を視野に入れていないとしても、将来的に採用へとつなげられるタレントプールは、従来の手法ではアプローチが難しい潜在層の採用にもつながります。
候補者へのアプローチ方法例
・メルマガ配信
・SNSによる情報発信 / 情報共有
・個別にコンタクトを取り近況確認 / 連絡
・社内セミナー / 勉強会への招待 など
従来は求人サイトで応募があった候補者に対して、短期間で複数回の面接を行い、適性を見極めていたため、ミスマッチが多く発生していました。
タレントプールを活用することで、候補者の適性や能力を見極めたあとに採用プロセスに進むことで、採用活動が効率化され、結果的に採用コストの削減につながります。
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