FBS通貨のBooth機能(365夢Screen117)
各国の中央銀行が発行する法定通貨、
つまり国際金融通貨の制度設計では、
数字の上のお金の動きは
実業家の世界(実体経済)から
銀行家の世界(マネー経済)へと
一方的に流入しつづける。
中枢に位置する銀行形は
いまや数字の上の金額などは
どうでも良いとも言える。
ただいかにしてもっともらしい
形を取り繕うか、
実際はそれしか気にしてはいないだろう。
それに対して多呂ご兄弟が発明した
「FBS通貨」では
通貨の流通的側面(交換機能)の規模と
通貨の価値保存機能面の規模は
制度的に厳密にバランスが保たれている。
「FBS通貨」の「Balance」機能は、
流通紙幣である「Form」紙幣と
価値保蔵紙幣である「Stamp」紙幣(円と等価交換可)の
累積発行高をつねに均衡させる
「Booth」によって実現する。
「Booth」とは
「FBS通貨」の“取り扱い所”のようなものだ。
現行の銀行のような大きな施設は必要ない。
たぶん郵便局程度の施設に充分任せられる。
「FBS通貨」の流通紙幣である「Form」紙幣は、
一年間ですでに実質的に償却が完了してる。
ということは、
発行から一年経ったこの時点で、
1万円の「Form」紙幣には
裏面に1万円400円分の「Stamp」紙幣が添付されており
文字どおり1万円価値を保持している。
その時点でこの紙幣の償還者は
新札と交換する権利を持っており、
その新札を額面1万円の「Form」紙幣にするか
額面1万円の「Stamp」紙幣にするかを決められるわけだ。
ということは、
この発行後一年後の時点で
現行の法定通貨とはまったくことなる事態が
出来しているわけだ。
現行の法定通貨では、
信用想像された1万円は1年後には、
借り手である実業家の手に0円を残し、
貸し手である銀行家の手に1200円を残した。
だが自由貨幣である「FBS通貨」の場合は、
償還者の手に1万円の「Form」紙幣か
または1万円の「Stamp」紙幣を残し、
その他に、
「Booth」機能の中に
1万円の「Stamp」紙幣を残すことになった。
つまり、利用者たちの働きが
「FBS通貨」の市場規模を1万円拡大したわけだ。
この違いの意味がわかるだろうか?
「FBS通貨」圏は確実に富を蓄積して豊かになり、
「生活通過圏」はそれだけ安定したわけだ。
発行後1年経ったこの“償還紙幣”を
新券と交換するとき(つまり、償還時)に発現するのが、
「FBS通貨」の「Balance」機能だ。
「FBS通貨」の“取り扱い所”である「Booth」には、
常時「Form」紙幣と「Stamp」紙幣(つまり「円」)
との交換率(相場)が表示されている。
これは、分単位で更新される全国相場だ。
この“交換率”(相場)は、
どのように算出・決定されているか。
基準はただひとつ、
その時点までの「Form」紙幣と
「Stamp」紙幣(=円)の累積発行高が
等しくなるような交換率(相場)ということだ。
その唯一の基準に向けて、
コンピュータが算出した計算値が
「FBS通貨」の各ブースにはつねに表示されている。
日本全国で時々刻々に発生する、
「Form」紙幣と「Stamp」紙幣の発売状況に応じて、
その値(交換率、相場)は常時、変動している。
このことによって「FBS通貨」は、
流通通貨と保蔵通貨の累積発行高を
つねに「1:1」になるように保証しているわけだ。
国際“マネー経済”暴風圏に
若葉マークの「FBS通貨圏」が浮かんでいる
そんなイメージかもしれない。
だが、
どれほど小さな「FBS通貨圏」であっても、
国内の生活通過圏内では
あたかも若葉マークが左右に等しい大きさに
羽を広げているように、
“流通通貨”と“保蔵通貨”の累積発行高は均衡している。
この“若葉マークの国内の生活通過圏は、
国際“マネー経済”の暴風に翻弄され、
この暴風圏内で常に上下に揺らされながらも、
けっして転覆しない。
しかも「FBS通貨圏」は非常に活気を帯びた、
景気のいい通貨圏を形成する。
そこでは誰ひとり騙される者はいないし、
また人を騙す必要のある者もいない。
そして「FBS通貨」は、巡れば巡るほど、
周辺の“経済身体”を癒し、正常化してゆく。