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Advanced Squad Leader (ASL) 勝利への道:戦術探究 実戦編 J33 THE SLAUGHTERHOUSE (2)

次は、鉄条網と地雷原です。こちらはすんなり決まりました(下図)。

これらの野戦構築物は、つなげてこそ威力を発揮します。これによって攻撃正面を狭めることができ、火力を集中できる「チョークポイント(隘路)」を生みやすくなるからです

当初は全対人地雷原を、屠殺場の外縁部に置く予定でした。が、それですと自軍歩兵ユニットの置き場所と撤収路の選択肢が極限されることになります。対戦車地雷原は分散配置ですが、タバコ工場を制したAFVが、屠殺場へシフトしてくるのを予期してのものです。出て・入って、走行不能になる確率は1/3なので、所詮あまり期待できませんが。

そして歩兵ユニットの配置。まず、3つ目の2-2-8操作班を検討しましょう。『ASL Journal #3』の書き手は、パンツァーシュレックを持たせていますが、シナリオデザイナーの意図を推測するに、HMGを携えて、右上の高層建物から撃つことを提案しているのかもしれません。ですが、それだと満足に撃てるできる範囲・機会は、敵が石垣を超えてタバコ工場に迫ろうとする、ごく短いエリアに限られます。多少の牽制効果はあるでしょうけれども、さして多くは期待できません。よって、この案はボツです。このユニットは、対空砲の操作班が混乱・除去した場合の予備として、そばにいてもらいます。

残る歩兵ユニットの配置は、ポンポンと決まりました(下図)。タバコ工場界隈には、国民突撃隊1個小隊(うち2個分隊は展開)を置きました。下方の最前線には、機銃を持った分隊をはべらせ(ただしソ連軍がキラースタックをもうけたくなる置き方は回避)、少し後方にラリーポイント(回復地点)として8-1を置きます。これらの指揮官は4-6-7分隊とスタックしていますが、1ターン目に展開させるためです(ただし混乱状態ユニットが潰走してきていれば、その回復を優先)。ちなみに、火炎放射器は8-0指揮官に持たせています。通常ですとSWは分隊に持たせますが、火炎放射器と爆薬は8-0、7-0指揮官に扱ってもらうことがあります。最後に、与えられた?マーカーを載せて完了です。

実は、屠殺場にHMGやパンツァーシュレックを、ただ控置するのは本意ではないのですが、敵が鉄条網を乗り越える判断を下した場合に備えてのことです。

で、ソ連軍の初期配置は下図のとおり。

おおむね漠然と予想していた感じです。やはりタバコ工場を先に攻め落としてから、横ざまに屠殺場へと向かうのだろうとイメージできますね。ただ下側の建物の2階にキラースタックを置いているのはかなり意外です。この時点ではまともな目標はいないし、射界も限られているので。

ソ連軍第1ターン終了時は以下のとおり。

ソ連軍第2ターン終了時は以下のとおり。

これら2枚の画像を見てもらいながら、話を進めます。

一番気になる敵のOBAですが、のっけから無線接触成功→黒チット引き成功→追加の黒チット引き成功→着弾判定ドンピシャと、7%の確率の世界に挑んで、なんと成功しています。これはちょっと焦ります。

早速、88mm砲で「そこにいるだろう」と読んだ建物の上階(前の記事参照)めがけて撃ち込みます。

相手「そこLOS通りますか?」
自分「え、楽勝で通りますよ」

このやり取りで、その建物には前進観測兵はいないということが読めてしまいました。となると、どこにいる……? 焦りはいや増します。

ところがですよ。

次のターンにソ連軍は無線を故障させ、さらにその修理に失敗して永久に使用不能となりました。7%の確率の(ソ連軍視点では)素晴らしい世界から、一気に0.46%(DR12 & dr6)の奈落の底へと急転直下。なんやねんそれな世界です。「ともかく助かった」と、胸をなでおろしたのは言うまでもありません。

ところがですよ。

今後は敵キラースタックから88mm砲が丸見えであることが発覚。

前進観測兵はどうでもよくなったので、砲身をそちらに向け、対決となります。しかし、敵はピンゾロを出して、砲弾箱が誘爆したのか88mm砲はあっけなく粉砕されます。

なんやねんそれな世界です。

さて、別の所へ目を向けます。タバコ工場はたった2ターンで陥落。これは想定よりも早いので焦ります。敵は余裕を持って屠殺場へ攻めて来れますから。

下に視点を移すと、地雷原が入った敵分隊にヒーローが誕生。一兵卒が踏んだ地面に地雷が埋まっていて、起爆のリスクを冒して、フォークを使い命がけで信管を取り除いた同僚兵士なのでしょう。想像を膨らませると、そこにドラマがあるのです。

もっと下に目を移すと、歩兵2個分隊が地雷と鉄条網を乗り越えようとしており、T-34/85が鉄条網で一旦ボグとなりましたが、そこから抜けています。

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