パーセプションフロー・モデル 習得ゼミ 体験レポ
4月13日(水)、4月20日(水)の2日間に開講を予定している、音部大輔氏による「パーセプションフロー・モデル習得ゼミ」。3月に、オンライン受講生向けの収録とあわせて、ad:tech tokyo事務局メンバーが最速で受講してきましたので、そのレポをお届けします。
「パーセプションフロー・モデルってなに?」
そもそも、ではありますが、改めてご説明すると「消費者のパーセプションを中心としたマーケティング活動の全体設計図」のことで、本ゼミの講師でもある音部氏によって開発されたフレームワークです。これまで、ad:tech tokyoはじめ、Brand Summitなどのイベントに参加されたことがある方ならば、一度は耳にしたことがあるであろう「パーセプションフロー・モデル」。2021年の12月に発刊された「The Art of Marketing マーケティングの技法」で読んだ方もいらっしゃるかと思います。
今回の開講は、2回の講座に分けて、「パーセプションフロー・モデル」を正しく理解し、ワークショップや参加者同士との対話など、実践も通じてその学びを深めることを目的としています。
“繰り返す”ことによる学びの強化になる
詳しい内容は、ぜひ音部氏ご本人の言葉でお届けしたいので、今回は参加してみての「こんなポイントが有意義だった!」を共有します。また、私自身含め、事務局メンバーはこれまでのカンファレンス運営で何度となく聞いてきた音部氏の講義。今回ご紹介する得た学びは、時期を変えて繰り返し参加したことによるものも大いにあると思います。
★「行動」だけでなく「パーセプション(認知)」に着眼することで、表層・深層の両方から消費者理解ができるようになる
基礎講座では、「パーセプションフロー・モデル」と「カスタマージャーニー」との違いに触れるパートがありますが、ここをしっかり言語化して知識として身につけられるかどうかが、マーケティング発想の力を強くする大きなカギになると感じました。
これがどういうことかというと、戦略を考える上で、行動のような表層的な情報だけでなく、認知といった深層情報も付加していくことで、市場での消費者の動きをより細やかに捉えることができるようになります。また、モデルに落とし込むことにより、視覚情報としても組織の中でシェアできるようになります。
結果として、プロダクトが「どう認知されるようになるか」を考えるために、「自分のブランドが現在どう認知されているか」もしくは「このブランドがどのように認知されるようになるべきか」を考えることになるので、頭の中では“ブランド”をミクロの視点とマクロの視点両方で捉えられるようになるのです。
★モデルを活用することにより、行動変容、認知変容のマイルストーンが細かく分類され、PDCAを回すべきポイントの解像度が上がる
カスタマージャーニーでは、左から右へ、まさに「ジャーニー」のことばのように、態度変容を時系列で考えることができます。これに加えて、パーセプションフロー・モデルでは、縦軸と横軸、それぞれに分類項目が設けられているため、戦略を考える上での検討ポイントがあらかじめ細かくブレイクダウンされています。
「実際、脳内でやってるよ!」という方も少なくないかと思いますが、これを視覚化して“チームに共有できる”というポイントが何よりも大きなポイントです。チーム全員が、まわすPDCAの中で何の項目を検証していくべきかを正しく理解していることで、製品のフェーズごとに改善すべきポイントの理解もスムーズに行えるという効果が期待できます。
★ビジネスにおいては「ローコンテクスト」を前提にした方が、コミュニケーションはスムーズになる
日本語という言語は、世界の言語の中でも「ハイコンテクスト」と言われていると思います。つまり、言葉を尽くさなくとも“汲み取る”ことで、成立しているコミュニケーションが多いということです。
ただ、ビジネスの現場においては、「理解し合えた気になって物事が進んでいく」ということにも陥りやすいのではないでしょうか。「パーセプションフロー・モデル」のように、共通のフレームワークを用いることで、「いまどこに課題を抱えているのか?」「チームや会社のリソースを一番投下すべき課題はどこにあるか?」これらを、チーム全員が齟齬なく共有する上で、視覚的なモデルがあることで言語として共有することはもちろん、文字通り「ここが…」と指差し確認もできるようになる、というわけです。
こうしたモデル活用の有効性を体感することが、結果としてビジネスの現場における「ローコンテクスト」の重要性を推進する一番のドライバーになるのではないかと感じました。
ビジネスの現場に出ても、若手メンバーであればあるほど、フレームワークを使った思考に触れる機会が少ないかもしれません。世の中には、数多くのフレームワークが存在していますが、どれを使ったらいいか分からない…という方に向けても、フレームワーク思考を身に着ける第一歩として、「パーセプションフロー・モデル」は取り入れやすいだろうな、というのが今回受講しての一番の感想でした。
なぜ、対面の講義にこだわるのか
モデルや概略そのものは、書籍を読むことでも十分習得できると思います。ただ、今回この講座では、音部氏本人から講義を受けられること、直接質問ができること、何より参加者同士での対話を通じて学びを深められることが一番の価値だと思います。
これまで、「パーセプションフロー・モデル」の講義に参加したことがある方は、「今の自分ならばどのようなフローを描けるのか」を確かめる機会として、そもそも初めて参加の方はまっさらな気持ちで参加するのにぴったりの今回の講座。席に限りもありますので、ご興味ある方は、ぜひお気軽にお問合せください。
お申し込みや詳細は こちら から
■講義概要
《第1回…入門編》「パーセプションフロー・モデル」基礎講義を通じて、特徴と活用のメリット、カスタマージャーニーマップとの違いなどの理解を目指す
《第2回…実践編》「パーセプションフロー・モデル」を用いたワークショップ、ディスカッションを通じ、実際に活用したフレームワークの体得を目指す
■開講概要
日程:2022年4月13日(水)、20日(水)の計2回時間:18時 – 21時(3時間)
開催方法:対面&オンライン(参加方法は選択いただけます)
会場:リアル会場(六本木駅周辺) or オンライン
課題図書:『The Art of Marketing – マーケティングの技法』
■申込方法費用:150,000円(税込)※実践編を含まないオンライン講義のみの参加は、60,000円(税込)です。
内容:対面講義、ワークショップ、質疑応答、ワークシート添削、録画へのアクセス
お問合せ:info@comexposium-jp.com