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【アドソル日進】東京ガスネットワーク様「スマートメーターAPI」開発 導入事例を公開
こんにちは!
アドソル日進(東証プライム 3837)IR担当です。
アドソル日進グループは、東京ガスネットワーク様が2024年5月に開始された新サービス「スマートメーターAPI」開発に際し、「アジャイル型開発+ベトナムオフショア活用」をご提案し、参画しました。
このプロジェクトは、同社の将来的なデータ利活用ビジネス拡大につながる新規事業であり、開発には作りこみすぎず素早く価値提供を行う「アジャイル型開発」の長所を活かしたアプローチが採用されました。
東京ガスネットワーク様、アジャイル開発に強いベトナムの当社関連会社「テックゼン」、当社の3社の合同チームで実施したプロジェクトの導入事例を公開いたしましたので、概要をお伝えします。
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1.東京ガスネットワーク様の「スマートメーターAPI」について
東京ガスネットワーク様は 2022年4月、東京ガス株式会社から導管事業を承継し、事業を開始されました。
都市ガスの保安・安定供給の確保という大きな使命を担われる一方、新たな収益の柱となる独自サービスと して、スマートメーター基盤を活用した「API(Application Programming Interface)※1」の構築を決定されました。
将来のデータ利活用ビジネス拡大の観点からも大きな期待が寄せられるこの API 開発プロジェクトには、アジャイル型開発の長所を活かしたアプローチを取り入れられました。
2.スマートメーターAPI開発プロジェクトの概要
(1)背景及び当時の課題
「スマートメーターAPI」は、東京ガスネットワーク様の主力事業である導管事業に加え、スマートメーターデータを活用する新サービスとして、2024 年5月のサービス開始を目指し、2022年7月から基本構想の検討が進められてきました。
新サービスゆえに、スクラッチ開発で作りこみすぎず、クラウドサービスによる基盤構築などを検証しながら取り入れることを目指し、従来のウォーターフォール型開発とは違うアプローチを模索しておられました。
当社は、このご意向を受け、2023年初頭に「アジャイル型開発の長所を活かしたアプローチ」 「ベトナムオフショア活用」をご提案し、共同でスクラムチームを組成、開発を進めてきました。
(2)プロジェクトのポイント:「アジャイル型+ベトナムオフショア活用」
本プロジェクトは、東京ガスネットワーク様、ベトナムの当社関連会社「テックゼン」、当社の3社によるスクラムチームを組成し、実施しました。
① チームビルディング:受発注の関係にとらわれない一体感を醸成
アジャイル型開発においては、開発を行う「スクラムチーム」がスプリント※2 を通じた「透明性(現状の 共有) 」 「検査(変化や問題の確認) 」 「適応(軌道修正や改善)」と、受発注の立場にとらわれない一体感の醸成、柔軟なコミュニケーション、各メンバーの主体性を育む雰囲気づくりなど「チームビルディング」が重要なポイントになります。
本プロジェクトでは、毎朝のデイリーミーティングで情報共有し認識ズレの防止に取り組んだほか、バーンダウンチャート※3を用いて進捗・変化等をリアルタイムに確認、必要に応じてすぐ修正できる工夫を施しました。
また、参画メンバー同士が打ち解け合い、コミュニケーションを円滑にするための「小話タイム」な どを取り入れ、一体感の醸成も進めました。
➁ベトナム活用:時差、距離を超えたベトナムアジャイルチームの熱量
本プロジェクトに参画した「テックゼン」は、当社OBが立ち上げたアジャイル開発を得意とするITスタートアップです。日本企業の文化 ・商習慣に合わせた対応に加え、WEB画面テンプレート開発においてデザイン性の高い意欲的な提案を行うなど、エンドユーザーのお客様からも高く評価される取組みを行いました。
③ ブラッシュアップ:稼働後の課題にも素早く対応。ブラッシュアップを継続
2024 年5月に予定どおりサービスを稼働し、現在は安定的に稼働しています。サービス稼働後も、 クラウドサービスの仕様に応じた修正や小売事業者からのご要望などについて、スクラムチーム一体となって対応しており、運用・維持管理面のブラッシュアップが継続的になされています。
3.お客様のコメント
東京ガスネットワーク株式会社 スマートメーター推進部長 坂中 竜巳 様
新サービスの提供にあたり、アジャイル型のアプローチを取り入れることは、私たちにとって大きな決断でした。
アドソル日進は、東京ガスグループの TAXIS(タクシス:東京ガスネットワーク託送システム)や LIVALIT(ライバリッ ト:ガスの開閉栓や機器販売・修理、設備定期保安点検などの顧客情報を一元管理する業務支援システム)などの開発プロジェクトで得た知見を存分に発揮するとともに、アジャイルの長所を活かした手法、ベトナムオフ ショア活用の提案などにより、柔軟に対応し、私たちのチャレンジを支えてくれました。
「スマートメーターAPI」は現在、東京ガスグループの見守りサービス「マイツーホー」※4 で活用されており、当初想定よりも多くのご利用をいただいております。
今後も、東京ガスネットワークエリア内1,200万個のスマートメーターデータを利活用するサービスの創出に向け、このプロジェクトで得た知見を活かしていきたいと考えています。
私たちのチャレンジははじまったばかりです。アドソル日進とは、今までも、そしてこれからも、一緒にチャレンジできる 関係性を維持できればと思います。
4.アドソル日進の今後の展望
当社は、今回のプロジェクトも含め、これまで培ってきたアジャイル開発のナレッジとグローバル開発体制をパッケージングし、アジャイル開発特化型サービス「AgileLeap(アジャイルリープ) 」の提供を開始しました。
PoC(Proof of Concept:概念検証)から開発、運用、運用後のブラッシュアップまでをシームレスに提供することにより、DX によるビジネス変革と素早い価値提供の実現に貢献してまいります。
※1 API(Application Programming Inter face)
異なるソフトウェア、プログラム間で情報をやり取りする際に使うインタフェース
※2 スプリント
アジャイル開発におけるスクラムチームが一定量の作業を完了させるために区切られた期間 、単位
※3 バーンダウンチャート
プロジェクトの進捗状況を可視化するグラフ。縦軸にタスク量 、横軸に時間 、残りのタスク量を線グラフで表す
※4 マイツーホー
ガスの消し忘れ確認 ・遠隔遮断(復帰)やエネルギー使用量の見える化のほか、ガス未使用の際 、離れて暮らす 家族に通知できるサービス (https://home.tokyo-gas.co.jp /service /watch_over/my24/index.html)
【お問い合わせ先】
アドソル日進株式会社 経営企画室 広報・IR担当
TEL(代表):03-5796-3131
email:ir@adniss.jp
アドソル日進 ウェブサイト