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重層長屋物件で暮らす工夫~気温に着目して~

1. 重層長屋型とは?

私は重層長屋型のアパートを借りて暮らしています。
これは、1階に玄関があって、部屋は2階や3階にあるタイプの物件のことです。これを重層長屋というそうです。
最近、新しく建てられているアパートを眺めていると、このタイプが多いような気がします。共用部を持たないアパートなので、なにかと都合がよいようです。住んでいる人も多いのではないでしょうか。

(レオパレスさんのサイトに書いてありました)

重層長屋とは

共有部分がなく、1階に全住戸の玄関がある賃貸住宅です。

集合住宅(賃貸アパート)は、共用部の有無によって「共同住宅」と「長屋」の2つに分けられます。 共用廊下・共用階段のある集合住宅(賃貸アパート)を「共同住宅」、これに対し共用部分がなく1階に全住戸の玄関を設けた集合住宅(賃貸アパート)を「長屋」と定義されています。 住戸を上下に重ねるつくりを『重層長屋』といい、2階住戸には専用階段が設けられます。各住戸の独立性が高く、プライバシーを守りやすい点からも人気の高い賃貸住宅となります。さらに、狭い土地や変形している土地に多い消防法による避難通路確保などの厳しい規制も緩和されるため、都市部などの土地活用にもフレキシブルに対応することができます。

株式会社レオパレス21

https://www.leopalace21.jp/lineup/structure/nagaya.html

さて、私の部屋は3階にあります。採光性や風通しもよく、晴天の日はよく日差しが差し込み、気温がぐんぐん上がっていきます。冬は暖房がいらないほどで(※比較的寒さに強い人間という理由もある)、夏は辛い暑さです。これはなんとかして涼しく暮らす工夫をしなくてはなりません。

ある日、気が付きました。玄関は随分と涼しい気がする。冷たい空気は下にたまるものですからね。しかし3階と1階の玄関では気温差がかなりあるような気がしました。さっそく気温の観測をしてみましょう。

2.気温観測の方法

気温の観測には、「おんどとり TR-72wb」を使用しました。この機種は温度と湿度の観測が可能です。測定間隔は1分としました。機器を2台準備し、1階の玄関と3階の部屋にそれぞれ設置しました。
観測日は2024/7/9であり、私が外出していた4:30~19:30を観測期間としました。このとき、普段の生活環境を再現するため、3階の窓は全開放し、外気を取り込める条件としました。1階には窓はありません。

3. 観測結果

観測結果を示します。私の家の最寄り気象観測所であるつくば(舘野)の観測結果も併せて示しました(黒線)。この日は梅雨期にしては非常に暑く、屋外気温は9時前から30℃を超え、14時に最高気温36.6℃に達しました。

室内気温に着目すると、3階(赤線)では朝から30℃を超えており、外気の温度上昇に伴い14:30には38.1℃を記録しました。その後は気温は低下に転じたものの、外気の温度低下に対しては鈍く、19時でも33℃台となっていました。

一方で、1階(青線)は、3階とは異なる温度変化の傾向を示しました。外気の温度変動の影響をほぼ受けておらず、観測期間全体において29℃程度を維持しています。室内気温が最高となった14:30時点では29.7℃であり、このとき1階と3階の気温差は8.4℃もありました。

気温観測結果

4. 重層長屋物件で快適に暮らす工夫

さて、体感のとおり、明らかに1階(玄関)と3階では大きな温度差があることが明らかとなりました。3階の38℃は耐え難い暑さでありますが、30℃に満たない1階は比較的涼しく、生活可能なレベルと思います。

この結果から重層長屋物件で快適に暮らすために、1つ提案をすることができます。

暑い日は1階の玄関で暮らそう!
玄関のスペースを活用しよう!


というのは、冗談ではありますが、今回気温を計測してみて、同じ家の中でこんなにも温度差があることに驚きました。言い換えれば、1階の空気は循環していないということでもあります。清潔に保つためにも時々玄関を開けて、意識的に換気をする必要があるようです。

来週には梅雨明け、いよいよ夏本番となりそうです。今年の夏も酷暑となるようです。暑い日には、玄関で暮らすのではなく、きちんと冷房をつけて暮らしていきたいです。熱中症にならないように!


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