ワクチン接種の行列は「サクラ」というデマを信じる日本人。
いつもお読みいただきありがとうございます。代表の竹村です。
私が独断と偏見で決めた先週の時事ニュースから1つピックアップして、仕事やビジネスに繋がる考え方をご紹介します。
こちらは、あまりメディアに取り上げられていませんでしたので、知らない人も多いと思いますので、簡単に説明します。
岡山県美咲町という町で、ワクチン接種のデモンストレーションを行うために4月の下旬にワクチン接種者のふりをしてもらう人員を派遣会社経由で求人票が発行されました。
それが、8月の下旬にSNS上に拡散され、あたかも現在のワクチン接種の行列は「サクラ」であるように広がりました。
というお話です。
では本題です。
なぜ人はこう言う考えたら嘘だと分かるデマを信じるのか?
理由は2つ
1、新しい情報がほしい
2、言いたい
この2つです。
あるマーケティングの理論で、イノベーター理論と言われる有名な理論があります。
これは、商品が市場に広がるスピードやどの段階にあるのか?でどうマーケティングを行うべきなのか?
という理論です。
イノベーター理論では消費者を5つにグループ分けします。
1、イノベーター(新しいもの好き)
2、アーリーアダプター(流行に乗りたい)
3、アーリーマジョリティー(できるだけ時代についていきたい)
4、レイトマジョリティ(皆が持っているなら持ちたい)
5、ラガード(保守的)
という5段階にグループ分けされます。
そして、2と3の間には大きな時間の壁が生まれます。
ようするに、時代を席巻する様な商品であると認知される時間です。
商品を販売する場合は、この2と3の壁にぶち当たり、多くの新商品は世の中から消えていきます。企業が潰れる理由もこの壁に勝てないのが理由です。
これをデマが浸透する理由と合わせると
1、新しいもの好きが、得体の知れない誰かが流した情報源の分からない噂を目にして拡散する。
2、流行に乗りたい人が目にして言いたくなって拡散する。
3、現代社会では、情報の拡散力が強いため、時代に乗り遅れたくない人たちがまた拡散する
4、皆が言っているなら正しいだろうとまた拡散される
5、保守派は、一応目にするが気にしない。
この様な流れで噂は広がり、あたらかも信じるかの如く世の中に浸透していきます。
もう一つ噂が広がる理由として
仲間を欲する気持ち
です。
これは、1991年のアメリカで発表された論文の一部ですが、
悪口は仲間内で行ういわゆる秘密ごとであり、秘密ごとを共有することで結束力を高める。一つの社会的機能である。
という論文が発表されました。
ようするに、噂やデマ、悪口というのは、人が人して社会を構成する以上流れるものである。
というお話です。
人が生きていく上で、噂の流布は必要不可欠な要素です。
SNSなどでデマを拡散する人間の心理は私は分かりませんが、それを信じ拡散する人の心理は、こういう形で進み、拡散されていきます。
情報化社会で生きていく上で、情報の選別は必須条件と言われ、小学校や中学校でも教育過程に組み込まれています。
しかし、この拡散される原理を知らずして、この情報が正しいのか?正しくないのか?という選別はほぼ不可能です。
というのは、多くの人はある程度拡散された状態の情報を目にしているため、嘘である理由を探すより、皆が言っている情報の方が多いため、信じてしまいます。
人間は一度信じた事を覆すのは自力ではほぼ不可能です。
というとことは、
正しい情報を選択しましょう
と言ったとしても、無理な話です。
社会人として、まず、デマがどう広がるのか?
自分が得た情報は現在どの点にいるのか?
初期段階なのか?ある程度拡散された後なのか?
を把握しなければ、情報の整合性を調査する場合適切な調査ができません。
これは、会社においても同じことです。
A商事の業績が悪いそうです。
と、ビジネスパートーナーから情報提供があった時、それがデマなのか?真実なのか?というのは、その情報がどの段階にあるのか?把握する必要があります。
デマを信じて、大きな失敗を踏まない為にも、まずはデマがどう拡散されていくのか?の原理を把握し、適切に対処できる社会人になりたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
現在、新しい事業を開始しました。
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