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[雑記] 先読みと金とコンテンツ

先日友人の佐城雪美担当Pと話していて、サイコミで連載している「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」に遂に佐城雪美ちゃんが登場した話を聞いた。友人の担当は自分の"推し"……義侠心も程々に、即座にサイコミのアプリを起動し、読んでいなかった二話分のコインを支払って最新話まで読んだ。雪美ちゃんがどう登場していたかやどれほど可愛かったかはさておき、気になったのはその友人のテンションがあまり高くなかったことだ。満を持しての登場なのだからもっと喜べばいいと思うのだが、聞いてみれば「先読みの情報なのにスクショがTwitterでシェアされている」と。

サイコミの先読み機能は、一言で言えば「古い話は無料だが最新話を読むには課金が必要」というタイプのwebコミックのモデルだ。最新の2話はコインを消費するが、それ以外の古い話は全部無料で読める。問題はそこに「お金が払われていること」と、それが「先読みという名前であること」。お金を払わないと読めない/お金を払った人だけが先に読めるサービスに対して、その画像をtwitterでシェアするのはリテラシーが低すぎる、ということに気を揉んでいるようだった。

問題の分析をする。

・先読みのためのコインについて
お金を払うと手に入るが、一日一度ランダムな数のコインが手に入るガチャが回せる仕組み(1〜300枚だが、多くても20枚くらいしか僕は当たったことがない)。待てば無料のほか、貯めれば無料にもなる。またこの無料コイン入手には動画の視聴などの手間がかからない。

・他サービスとの比較
他サービスと比べると、話数単位で販売しているものでは最新話をなんらかのチケットやポイントで縛っているもの(マガポケ、マンガワン)と、最新話に近い数話のみ無料でそれまでの話が全部有料のもの(ジャンプ+)で大きく二つに分けられる(前者も過去話の閲覧には時間で回復するチケットを要求するものが多い)。
最新話を観るためのチケットやポイントは、金銭による購入か、またはたいてい動画広告を観るなどの手間をかけることで結果的に金を払わず読めるようになっていることが多い。そういった無料で読むための機能についての導線や手間の量はサービスごとにまちまち。
また最新話を読むための制限として「先読み」という単語を使っているかどうかもまちまち(マンガワンは先読みと呼んでいる)


インターネットにおける画像データの二次利用や有料であったコンテンツの共有、twitterにアップロードすることの是非、またマンガをはじめとしたコンテンツの価値や対価を支払う義務など、広げようと思えばここから無限に話が広がる。飲み屋で話のわかるやつと広げれば一晩中話せるだろう。結論を出すためにまず必要なのは、自分がどのポジションにいるのかをはっきりさせることだが……断言、言及できるだけの気力がないので、とりあえずこうして雑記として書いている。
自分の気持ちとしてはー……なんとなく、今回のケースではサイコミが「先読み」という呼称を使っていなければ、友人はもう少しマシな気持ちだったような気がしている。それは友人と僕に「コンテンツには金を払う」という共通認識があるから、ということが今回の話でわかった。それと正義を振りかざしかねない事の危うさと、そのめんどくささも。続きはそのうち。

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