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GDの回答視座
対策のしようがないような言われ方をしばしばされることのあるグループディスカッションだが、明確な解法が存在する。正しい解法を身につけることによって、巷に浸透している訳の方法論から解き放たれ、確実に正答することができるものと考えている。
GDの目的は一つ、貢献、である。
あなたの発言がグループの意思決定に及ぼした影響、そのプラス方向の度合い、が評価である。
間違った方法論としては以下の通り
・役職を決めることに意義がある。
→役割を与えられないと動けない人間に価値はありません。
・共通認識という言葉に意義がある。
→共通認識を形上とったとしても、納得を得られてなければ実質的に意味はありません。
・ブレストすることに意義がある。
→ブレストについて説明できない、もしくは必要としないディスカッションに大半の学生が分からないカタカナを用いることは、議論をかき乱すだけです。
・時間配分を決定することに意義がある。
→インターンのような数時間のグループワークなら分かりますが、数十分のディスカッションには不要です。
・書記やタイムキーパーに意義がある。
→書記がいないと議論についていけない、タイムキーパーがいないと時間が分からない、ような人はレベルが低いです。また、こうした機能は各人が常に意識し、必要に応じて共有することが重要で、役割として意思決定に貢献するのではない。
1. お題の解釈をすることで、時間配分を決定できる
数十分のグループディスカッションにおいて必要な時間管理は、時間配分を決めることではなく、短時間で回答が出せるような解釈を提示することです。思いつきで議論を初めてしまうと、話の方向性が散らばってしまい、話について来れないメンバーを出してしまったり、制限時間内にチームとしての意思決定が困難になる恐れがあります。
では、どのように解釈すればよいのか。
ここでは、二項対立、という思考法を紹介する。二項対立は、以下のような2つの区分に分けて考えるものである。
二項対立とは、
「A」と「Aでないもの」に区別する思考法である。
表現方法としては以下のようなものがある。
・〇〇と〇〇以外
・〇〇する者と〇〇される者
実際に解釈をしてみる。
二項対立による効果は、意見を出させると言うこと。
基本的には、大きな枠組みの中で自由に意見を交わすことで柔軟な意見の発想が可能であると誤解している学生が多いが、決してそんなことはない。
何のバックグラウンドも持たない学生が自由に独自の方向性を以って発言したところで、多数決で決めるだけで、グループでの意思決定とは言い難い結果になることは明白である。
だからこそ、二項対立、は重要なのである。
二項対立に従って区切ってしまえば、領域が限定されているからこそ、発送できるのである。
よくあるお題だが、小売店の利益を上げるにはどうしたら良いか、というものを考えてみる。
噂によると、小売店を定義しようとする人間がいるらしいが、論外である。一般名詞を別の言葉に置き換えることは、お題自体を変更することだからである。小売店は小売店であって、コンビニでもなければ、スーパーでもない。限定などできないのである。
我々が定義付けするのは、利益の定義である。知っての通り、売上から費用を引いたものが利益であるから、売上を上げる施策、費用を下げる施策、の2つしかないのである。
トピックが決まったら、売上を上げる施策について、議論しあう。ここでは否定せず、全ての発言に"なるほどですね"と適当に同意しておくことがポイント。最後に優先順位を決めて、大したことのない意見は切り捨てれば良い。
次に、費用を下げる施策について、議論し合う。同様にして優先順位を決めれば良い。
最後に、提案をする訳だか、ここで加重平均というものを提案したい。仮に3つずつ提案したとして6つの施策のうち何を提案したら良いのか、という問題が生じる。ここで、お題の前提に立ち返る必要がある。GDによっては具体的な場面設定があるからだ。無限の資金力があって暇な大学生がオーナーの小売店であれば、売上を上げる施策の優先順位が上がるかもしれない。一方、脱サラをした子持ちのサラリーマンがオーナーの小売店であれば、費用を下げる施策の方が優先順位が高いかもしれない。補足の情報として、売上を上げる為の確実な施策はなく一般的にリスクが高いとされる。一方、費用を下げる為の施策は概ね確実であり、一般的にリスクが低いとされる。
また、前提のない場合はグループで、どんな風に利益を上げるのが良いか、話し合っても良いかもしれない。
2. 最も評価される立ち回りは、ファシリテーター
ファシリテーターとは何か、いわゆる司会者である。私が実行したことは以下の2つ。
1. それまでの発言をまとめる。
2. これからの発言を提案する。
ポイントは自分の意見は極力言わないこと。これをするだけで良い。
1番は、自分でノートをとっておくことで、それをそのまま発言するだけで良い。ただし、注意しなければいけないポイントとして、そのまま言うのではなく多少の分類をして、大体〇〇種類の意見が出ました。〇と×と△です、くらいで良い。
次の、これからの発言を提案する、が意外と難しい。言い換えれば不足している発言を求める発言である。どのような情報があれば良いのかを判断しなければならない。分からなければ上記の二項対立の分類に従えば良い。
3. 属性別の回答例
概ね以下の3パターンくらいに分けられる。
・お題を出されて自由にディスカッションする。
・資料を読み込んだ上でチームでの回答をする。選択肢が与えられる場合もあり。
・各メンバーに情報が把握され、口頭で情報を共有しながら答えを導き出す。
・お題を出されて自由にディスカッションする
GDの基本パターンはこれだ。そして、最も簡単である。
1. お題を解釈する。
大学生にモテる人の条件は?
→モテるを「人に好かれる人」程度に解釈
→男性目線・女性目線に区切ってディスカッション
社会人として成長するには?
→成長を「できないことができる」程度に解釈。ただし論点は方法。
他人からの成長と自身での成長に区切ってディスカッション
上記のように、解釈と二項対立によって、議題を決めることで時間配分が概ね決定する。現実的に2テーマ以上を話し合う時間のあるGDは少ないため、基本的にはこの形。
2. 議論に行き詰まった場合のファシリテーション。
最初に区切った二項対立をさらに、区切る。
男性目線・女性目線のような性別による視点は範囲としては広い。ざっくりと内面と外面に分けると良い。内面だけに偏っていたら、外面的な理由で考えましょうか、と一言ってやると良い。
社会人として成長するには、も同様にする。人から学ぶにしても社内・社外があるし、社内でも部下・同期・上司に分けられるであろう。
このようにして、狭く深く話して結論が出ないという状況を避けることができる。
3. 書記とタイムキーパー
こんなものは役割ではなく、全ての人が心がけるものである。
前提として、オンラインを想定。
書記について、基本的な発言はメモを取るようにする。可能であればオンラインソフト(ZOOM)と同時にwordやメモアプリなどでメモを取っておくと良い。そして、議論が落ち着いた頃にチャット欄で共有する。
タイムキーパーについて、スマホのタイマーを使い、定期的に時間を共有する。誰が会話していたり、時間を共有する空気ではない場合は、コメントに残し頃合いを見て発言する。ここで重要なのは、共有したというポーズではなく相手に情報が伝わっている、ということだ。
4. プレゼンや発表について
あくまでも、グループの意思決定をプレゼンする、ということが重要である。当然のことだが、発表者はグループメンバー全員の代理としての代表者であって、何ら決定権を持っているものではない。そのため、話し合われていない情報で自身がいかに有益な情報を持っていたとしても話すべきではないのである。
具体的にすべきことは、入念な意思決定の確認作業である。各トピックについて、この内容でいいか、を確認し、時間に余裕があれば一度聞いてもらいフィードバックをもらう。あくまでも好き勝手に話してはいけない、ことに注意する。
・資料を読み込んだ上でチームでの回答をする。選択肢が与えられる場合もあり。
基本的には上記と同じパターンである。
1. 資料の読み方
まず、前提条件の確認である。基本的にはGDで目指すべき目標設定が書かれていることが多い。経営上の意思決定であれば経営理念、新規プロジェクトであればプロジェクトを立ち上げた背景、である。これをGDの目的とイコールにする必要がある。勝手な解釈で目的を創ってはいけない。また、課題として挙げられそうなポイントはチェックしておき、その中で自分の意見を持つ。
2. 課題の解釈
課題を解決する具体的な方法をいくつか考える。資料によって対処方法は様々であり、なんとも言えないが、目的に適した課題、であるのか、という点は押さえておきたい。経営再建を目的としたディスカッションで、木を植えるための資金不足、は課題にはならない。おそらく営業力の強化や新商品開発、余剰人員の削減、BPOの活用などが一般的だろう。
3. 課題の解決
適当に意見は出されるので、数には困らないだろう。重要なのは優先順位である。例えば、「課題の目的への適合度合い」と「解決度合い/企業へのインパクト」などといった指標で数値化し掛け算すると、それらしくなる。
・各メンバーに情報が把握され、口頭で情報を共有しながら答えを導き出す。
実は最も簡単である。
1. 答えに必要な情報を把握する。
席順の確定や地図の作成など様々であるが、どのような情報が必要かを把握する。
2. 必要な情報のうち、充足している情報と不足している情報について区別し、共有する。
大きな声で、「今〇〇が分かっています。〇〇に関する情報をお持ちの方はいませんか。」、と言う。これだけだ。もう少し言えば、積極的に書記をしながら行うと良い。こうすることによって、メンバーは現状把握を何をすべきかが明確になる。
3. 注意事項
このタイプには注意事項がある。
他のタイプに比べて、置き物、になる可能性が高い。他のタイプであれば、発言量に応じて助け船が出されることもあるだろう。しかし、このタイプでは名指しで発言が求められることは無い。なぜなら、誰がどのような情報を持っているか分からないからだ。そのため、聞かれ方は上記の通り、情報の保有者、を尋ねる聞き方になるのである。