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絶望日和 1話

1話|始まった絶望

悲しみは、単独では来ない。必ず群れをなしてやってくる。

シェイクスピア
『ハムレット』より


4月。桜の散る学園の門を通る。

それが、私の人生を狂わせる、最大の間違いだった。

1年C組。それが私の教室だ。
騒々しく、されど優しいような。
楽しそうな教室。そう最初は思った。担任が来るまでは。
担任は、見た感じ若そうな感じがした。5年目くらいか?
担任が教卓の前に立った瞬間、
バン。
鼓膜が破れそうなほどの轟音と共に目に飛び込んできたのは。


頭から血飛沫をあげて倒れる、担任の姿だった。

悲鳴が飛びかう。なんで?なんで?なんで?
本物の銃が私の机にある。血がついてる。は?は?
意味がわからない。
必死でべんきょうしたのに。頑張ったのに。
入学して、初めてのHRがこれ?
あの時はあんなに嬉しかったのに。

そんな、錯乱した状態で、飛び込んできた声。

「テレビ…映ってるよ?」







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