絶望日和 2話
2話|ルール
「テレビ…映ってるよ?」
そう呟いたのは、茶髪の、ベストを着ている女の子。
クラス中全員が、テレビの方を向く。
そこには砂嵐しか写っていなく、なんだ、ついただけか。
そう思った瞬間、
「清流第一学園1-Cの皆さん。こんにちは。」
さっき死んだ担任が、写っている。
全員の心臓の音が聞こえてくる。そんな気がした。
「入学早々死んでしまって、ごめんなさいw」
「単刀直入に言うと、」
「デスゲームです。」
…は?
「こんなの創作物の世界の話だと思ったでしょうw」
「でも残念…ほんとなんです」
…私もそういう漫画とかは知っている。
でも、漫画と同じようなデスゲームだったら?
同じだとするなら…
そう思った時、テレビが動き出す。
「とりあえずこれは言わないとね…」
「生きて帰れるのはこのクラス30人で、3人だけです。」
「1人じゃない分、優しいでしょ?」
「話疲れたから、あとはアプリで見てよ。」
「じゃーねーー!」
そこで映像は途切れた。
意味のわからないことが多すぎる。
デスゲームって?
アプリって?
そもそも、担任はなんで死んだ?
銃の発砲がテレビの起動のトリガー?
なら死ななくていい。それより…
生きて帰れるのは…3人だけ?
とりあえずスマホを見よう…
ん?新しいアプリ…これか?
『1–C』と書いてある…
開いてみよう…
その瞬間、みんなもアプリを開いたのか、クラス中から音が割れた「歓喜の歌」が流れてくる。うるさい…!
アプリを見ると、私の学生証の写真と、みんなのデスマホと言う文字。
うるさくてホーム画面に戻ろうとしても、戻れない。
吹き出しに「もう、ウイルスが入ったから、電話もできないよ!」と言う文字。
そして、また発砲音がした。その方向には、
クラスメイトの女子が、血を流し、動かなくなっていた。
湧き上がる悲鳴。それと同時に、またテレビが映る。
「山田美香 死亡 死因:スマホの電源ボタンから、緊急通話をしようとした
残り29人」
の文字。それと、その子の学生証の写真。すると、教室のスピーカー?から、担任の声。
「1人目が死んだよ皆さん!もっと喜んで!」
喜べるか…クラスメイトが死んで…
ふとスマホを見る。そこにもさっきテレビに映っていた『死因』の画面が写っている。✖︎ボタンを押すと、「ルール」と言う画面が出てくる。
ルール
緊急通話は禁止!
指示がないのに教室、または学園外に出ない!
指示があったら従う!
食事は教室などのどこかにありますが、しっかりみんなで分ける!
ルールは追加されるかも?追加されたらそれも従う!
これを守らなかった人は処刑!
補足/他の教室の奴らと職員の奴らは帰らせました!
…もう笑うしかないじゃんか