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今さら聞けない印刷&デザイン用語その8 「化粧断ち」

こんにちは。アドパブリシティのタカヒロです。

しばらく期間が空いてしまいましたが、
今回は、今さら聞けない印刷&デザイン用語シリーズの、
「け」から始まる言葉シリーズの最終回になります!
さっそくいってみましょう!

[前回の記事はこちらから]

化粧断ち

化粧断ちとは、印刷物を指定のサイズ通りに断ち切ることで、仕上げ断ち、三方断ち、四方断ちなどと呼ばれることもあります。文字通り化粧をしたときのような、綺麗な紙の断面が特徴です。

けしょう2


例えばチラシなどの印刷物では、例えばA4サイズ(縦297mm・横210mm)のデータでも、基本的には塗り足し用にA4よりやや大きめのサイズで作られているので、それをA4サイズ通りに切り落とす作業です。(ちなみに、これは天地左右の4方向を切るので四方断ちと呼ばれます。)
二つ折りや無線綴じなどの製本をするときも、折り曲げる際や背を糊付けした際に生じる紙のわずかなはみ出しなどで、ページがガタガタしていると見た目や使用感などが悪くなってしまうので、それを切り落とす作業があり、こちらも化粧断ちになります。(こちらは表紙カバーが付く部分以外の3方向を切るので、三方断ちと呼ばれます。)

また、上記を印刷するための原紙も、一枚一枚の僅かな大きさのズレを無くすためや、紙粉などの細かなゴミを取り除くために化粧断ちを行います。これは紙が私たちの手元に届く前に行われ、あまり表にでないことではありますが、数ミリの長さのズレが重なって大きなズレに・・・とならないための、大事な一工程です。

けしょう2のコピー


サラッと見てしまえば、紙を切ることなんてただの作業の一工程と思われてしまうこともありますが、実は全体の仕上がりをグッと引き立たせる、陰の立役者なのです。一見ペラペラな紙には、見えない工程がたくさん詰まっている・・・のかもしれません。

いかがでしたか?
普段目にするポスターや本は、デザインの美しさも重要ですが、こういった細かなところにも、美しさを引き立たせる工夫が詰まっているのです。

次回は一文字進んで「こ」シリーズ第1回!お楽しみに!