今さら聞けない印刷&デザイン用語その3 「黒」
こんにちは。アドパブリシティのタカヒロです。
今回も、今さら聞けない印刷&デザイン用語シリーズの
「く」から始まる言葉を4回に渡ってご紹介するシリーズの
3回目になります。それではさっそくいってみましょう!
[前回の記事はこちらから]
https://note.com/adlove/n/n5ff9a5985d58
[黒]
黒・・・?といわれると、黒猫やカラスの黒、海苔の黒、今これを読んでいるあなたの髪の毛の黒など、ちょっと色味の違う、色々な種類の黒色が浮かんでくるかと思います。
DTPにおいても黒色にはいくつか種類があり、それぞれの特徴を把握して
適切な使用をしないと、思わぬトラブルの元になってしまうこともあるのです。今回は、そんな「黒」をまとめて紹介します。
DTPにおいての黒は、C(青)M(赤)Y(黄)K(黒)の4色をそれぞれ0〜100%の濃度で掛け合わせて表現をします。
その中でK100%のみを使って作る黒を、①スミベタと呼びます。
スミベタの一番の利点としては、版ズレが起きないことが挙げられます。
(版ズレは前回ちょっと触れた、色を重ねていく都合上で色の重なりのズレができる事です)
次に、K100%にCMYを少量掛け合わせて作る黒を②リッチブラックと呼びます。スミベタと比べると深みのある綺麗な黒に見えるのが特徴です。
版ズレの可能性やインク量が増えるため乾きにくくなり、色移りの心配があるため、インクの合計を大体300%以下に抑えることが重要です。
最後に、CMYK全て100%にした③4色ベタと呼ばれるものです。
前述の通り、インク量の多さから版ズレその他色々の懸念があるため、印刷所から入稿NGをくらいます。
スミベタとリッチブラックは色の差が意外と出てしまうので、同じ黒だと思って併用してしまうと印刷した時にものすごいことになってしまうので、注意が必要なのです・・・
逆に言えばこの2つを使い分けることで、黒地に黒のようなシックな表現も可能ですので、ここはデザイナーの魅せ所と言えるかもしれません。
いかがでしたか?
今後の漆黒のシックな印刷色を見かけた時、「もしかしてリッチブラック?」と思い出していただければ嬉しいです!
次回は「く」からはじまる言葉第4弾にして、「く」シリーズ最終回!お楽しみに!