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QC検定1級論述例:顧客価値の創造
こんにちは。現在私は9/1に行われるQC検定1級の合格を目指して勉強中です。QC検定とは以下のような試験です。
品質管理検定(ひんしつかんりけんてい)とは、一般財団法人日本規格協会(JSA)と一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)が主催し、一般社団法人日本品質管理学会(JSQC)が認定する品質管理に関する検定である。英: QualityControlからQC検定とも呼ばれる。
品質管理(QC)の知識およびその改善能力を評価することを目的とした検定試験。近年では製造業や食品産業を中心に、社内評価や社員教育に取り入れる企業や、従業員に受験を推奨する企業が増えている。受験者層は製造業だけでなく、ホテルや百貨店などのサービス業も対象としている
私が受講するのは最上位資格の1級で以下のようなメリットがあります。
QC検定1級を取得することで、様々な問題に対して自ら主導して解決する力が身に付きます。製造業で働く方にとっては、品質管理部門のリーダーや管理職へキャリアアップするための手助けとなるでしょう。
また、QC検定1級は民間資格ですが転職でも有利になる資格です。近年は企業のミスやクレーム等の情報がネット上に出回ることが多く、様々な企業で品質意識が高まっています。そんな中、品質管理に強い人材を求めている企業は少なくありません。特に1級は難易度が高く合格者数も少ないため、合格できれば市場価値の高い人材となれるでしょう。
私が働いている業界屈指の化学メーカーでも有資格者は少なく、恐らく数十人いるかいないかという資格です。特に開発業務で品質管理技能は大きな威力を発揮するので資格取得をして美味しい仕事をもらいたい・・・というモチベーションで勉強に励んでいます。
今日取り組んだ問題と解答例
自身が携わった事例を用いて、顧客価値創造に向けた取り組みを1000字程度で論述せよ。
【解答例】(973字)
私は化学メーカーの技術開発業務の実施者である。顧客の要望の把握から製品化に向けた取り組みついて、私が関与した事例について記述する。
顧客の要望把握について
私の担当している製品は、特にX(地域名)市場の規模が大きく、全体売り上げのうち約5割を占める。特に利益率に寄与するX市場をターゲットとしてインタビュー調査を実施したところ、性能指標Aに対する改善要望が多いことが分かった。更にアンケート調査を進めることで顧客の潜在的なニーズを定量的に把握した。顧客要望の展開について
製品の仕様を検討するために性能指標A、B、C及びコストの4属性についてL12直交表を用いて選好度を調査した。結果を分析すると選好度に対して性能指標Aとコストが選好度に対する寄与率が9割を占め、意外にも性能指標B、Cは選好度に大きな影響をもたらさないことが分かった。以上の結果から、設計する商品プロファイルについて営業部・製造部・品質保証部と議論し、「コストを従来製品と同等に維持しながら性能指標Aを20%改善可能な新製品」をX市場に新規投入することに決定した。仕様の最適化を効率的に進めるために実験計画法を活用してパラメーター設計を行なった。ラボで最適化した使用を元に大型試作へ移行して技術的課題の有無を評価した。大型試作品の評価後に改めてデザインレビュー(DR)を関係部署と行い、技術的観点以外に法務・販売面での問題がないかを総合的に判断した。DRではトラブルの発生確率は限りなく低いと結論づけられたが、予期せぬトラブルが発生する可能性を考慮し、市場評価用の量産試作を行う際には初期流動管理を行うことにした。具体的には、①検査用のサンプリング数を通常製品に比べて多くすること、②市場評価先の情報を集約できるように1ヶ月に1度テクニカルサービス担当者が訪問することとした。得られた結果
市場評価で1年間問題は起きておらず、市場評価後も継続的に新製品を購入したいというフィードバックを得ることができた。管理の仕組み化
製品設計およびDRの取り組み方をフローチャートに整理し、以下のような観点で標準化を進める。
(1)要点のみを標準化して「がんじがらめ」にしないこと
(2)標準化した内容を教育訓練することで組織内に標準を定着すること
(3)標準の改廃を適宜行い、継続的に標準を改善していくこと
まとめ
重要と考えるポイントを太字で強調しました。
技術者として数年間経験を積むと新製品開発や上市後の製品トラブル対応に立ち向かった経験があり、何らかのエピソードは思い浮かぶと思います。
一方で、試験時間内に文章にまとめるには何度か自分で言語化する必要があるので、原稿用紙に書きながら自身のこれまでの業務を整理してみてください。
明日も別の問題の解答例をアップします、それでは!