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「ボスマネジメント」「1.1倍返し」とは?社会人1年目のみなさんに伝えたいこと

4月になり、アディッシュにも新入社員が入ってきてくれました。新しい環境に飛び込むのはワクワクもしますが、最初は不安もたくさんありますよね。新入社員の彼らを見て、「私の新入社員のときってどんな気持ちだっただろう?」とふと思い出しました。

社会人1年目の頃、私は自分を追い込んでしまうタイプでした。今振り返ると、当時の仕事の仕方について「こうすればよかったのに」と思うことがたくさんあります。
その経験をもとに、今回はこの春社会人になる方に、仕事をするうえでのポイントをお伝えできればと思います。

まず伝えたいのは、「会社は自分が変えていく」という気概

アディッシュの場合、入社された皆さんにはまず、「会社や事業は『今あるもの』ではなく、『今までに誰かが作ってきたもの』だ」と伝えています。今たまたまこの形なだけであって、基本は「自分たちで作っていくものだ」と捉えてもらいたいからです。

組織は不思議と、ルールひとつ取っても「この会社はそういうものだ」という認識が生み出されやすいものです。でもそれでは、新しいものが生み出されづらい環境になってしまうのではないかと思います。

本当は、今ないものを作ることもできるし、今あるものを変えることもできる。そういう「自分で会社を変えていく」という思いを持って仕事に取り組んでいけたらいいですよね。

そのためにまずは、自分なりにブレない芯のある考え方を持つといいと思います。アディッシュは特に変化のスピードが速い業界にいる企業です。そんな中で自分の中で芯が無いと、業界の速さに翻弄されてしまうこともあるでしょう。

とはいえ、最初はみんなそれが何か分からず、ブレてしまうかと思います。
ですが、仕事をしていくうちにだんだんと「自分の考え方ってこうだな」と見えてくるものなので、最初の2年くらいはブレても良いです。
「芯を見つけよう」ということだけは意識しつつ、試行錯誤を繰り返してみることをおすすめします。

同期から抜きん出た存在になるための「1.1倍返し」

日々の中で同期に差をつけるには、まず最初に「期待値の1.1倍」で返し続けるといいと思います。つまり、「相手の期待はこれくらいだろう」と予想して、その1.1倍の成果を出し続けるということです。

1.1倍で返し続けていくと、自然と負荷がかかって自分の能力も引き上がっていきます。これが2倍だときっと続けられませんが、1.1倍ならちょっとした努力や工夫で続けることができます。

最初は期限や量について、「相手の期待値をちょっとだけ超える」といいと思います。例えば上司に、「3日後に仕上げてほしい」と言われたら、2日後の午前中に仕上げる。そういう少しの工夫が積み重なると、相手からの信頼を得ることができます。社内で信頼ができると、自然とその人に仕事が集まってきます。

「ボスマネジメント」で上司を把握する

あとは、うまく上司の期待値を計るのが大事だと思います。私はこれを「ボスマネジメント」と言っています。まずは上司の自分への期待値をしっかり把握する。次はその人の仕事の振り方、判断の仕方。そこまでわかると、相手が求めていることを把握できるようになるので、先回りして仕事ができスムーズに進みます。

上司も人間なので、全てを完璧にできるわけではありません。時には、納期を切るのがあまり上手ではない上司もいるかもしれません。「こっちがコントロールするぞ」くらいの気持ちでいる方が、お互いにとっていい関係になると思います。

最重要ミッションを説明できるようにする。考えるのは大枠から

1年目は気合いが入りすぎていろんなことに手を出しすぎる、ということになりがちです。そこで大事なのは、今自分が所属しているチームの最重要ミッションは何なのかを把握し、それをわかりやすく他人に説明できるようにしておくことだと思います。

説明できるということは、理解しているということです。理解していればタスクの優先順位付けができて自分をコントロールできますし、最重要ミッションがおろそかになるということもなくなります。

具体的なやり方のひとつが、「大枠から考える」ことです。ミッションを把握しておくのが重要な理由のひとつは、ミッションという大枠から個別のタスクを捉えるときに役立つからなのです。

例えば資料を作るとしたら、1ページ目から作るのではなく構成を先に終わらせるなど、大枠としての全体像をまず考える。
全体が見えていれば、仮に最初でつまづいても別の部分を進めるなどの方法がとれます。なので、どんなことでも大枠から決めていくのが一番早いです。

1年目におすすめの4冊

最後に、社会人の基礎を学べる書籍として、おすすめしたい本が4冊あります。気になった本があれば、ぜひ一度読んでみてください。

①『イシューからはじめよ』

「大枠から考える」ということについて、テクニック的に参考になる本です。ほかにも、仕事をする上で参考になるヒントがたくさん出てきます。

②『SPRINT 最速仕事術』

アジャイル開発(短期間での開発)についての本です。チームでの動き方などがよくわかる本なので、入社後すぐよりも、チームで動くようになってから読むといいと思います。

③『自助論』

この本は「こういう考え方で生きていけば成功する」という、心の持ち方について書かれています。活躍した偉人達の成功例を集めた、世界的名著です。

④『生きがいの創造』

「生まれ変わりがあるとしたら、今の人生にはどんな意味があるのか」という問いについて書かれた、少し変わった内容の本です。好みの分かれる本ですが、個人的には一度読んでみてほしいと思います。
私は「人生を問うべきではなく、人生に問われていると思うべき」だと、『生きがいの創造』を通じて学びました。それが今、私の人生においてとても大事な心構えになっています。


今回は私の経験をもとに、社会人1年目の方向けに書きました。
ちょっとしたテクニックや心構えの部分が多かったかもしれませんが、一番大事なことは、自分が社会の一員として経済を生み出しているという意識をもって仕事を楽しむことかなと思います。
次回は「マネジメントする側」の目線で新しいメンバーとどう接していけばいいのか、アディッシュの事例を交えながら、私の場合どのようにしているのかをご紹介できれば思います。

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