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【プロスピ2021架空選手】#2 ザ・長距離砲 広島・秋元和洋


ドラフト指名(2022年)

即戦力投手坪内の一本釣りに沸いていた広島陣がもう一波盛り上がったのがこのドラフト2位、秋元和洋であった。外角球も苦にせず、ホームランバッターらしい弾道を描き柵を超えて行く打球に、強靭な肉体、そして得点圏にめっぽう強いのだ。2位で残っているのですら不思議な長距離砲だった。懸念点は年齢が既に26歳であることと、遊撃守備がお世辞にも上手いとは言えないことか。だがきっと彼なら近い将来チームの4番打者になってくれる。皆の期待を背番号5に受け、彼のプロ野球人生はスタートした。

2023年シーズン(1年目)

一軍出場無し

この年は一軍での出番はなく、下でじっくり育てられた。チームは63勝75敗5分で最下位に。チーム本塁打数は60本でリーグ5位、長距離砲の出現が待たれていた。来季年俸は750万円。

2024年シーズン(2年目)

143試合113安打17本75打点0盗塁打率.226

このシーズン前にパワーが飛躍的に向上し、秋元は2年目にして早くもレギュラーの座を掴んだ。小園をサードに押し退け恐怖の8番遊撃手として全試合に出場。打率.226ながら17本75打点と周りが期待した通りの成績を残し、新人王を獲得した。プロに入ってもチャンスでの強さは健在で、3割近い得点圏打率をマークした。8番打者で70打点以上を稼ぐのは並大抵の技ではない。一方でリーグ最多となる144三振と遊撃手ワースト2位の28失策もあったが、実質レギュラー1年目でここまでの成績を残した広島期待の長距離砲、それはご愛嬌であろう。チームは59勝80敗4分でリーグ5位に。秋元はチームも浮上させることができるか。年俸は約9倍アップの6700万。期待の若手に広島フロントも大盤振る舞いを見せたが、きっとこの皺寄せは同期のドラ1君に来ているのであろう。

2025年シーズン(3年目)

143試合123安打26本77打点0盗塁打率.234

実質2年目となった秋元だが、彼に2年目のジンクスは関係ないらしく今年も元気に全試合出場。今年は主に7番打者の役割を担っていた。去年よりほとんどの数字を改善させ、チームを代表する長距離砲としての地位を確立しつつあった。唯一気になるのが得点圏打率。チャンスに強いという評判はどこへやら、今年の得点圏打率は2割を切り、若干物足りなさが残った。まあそもそもの打率が2割3分代なので、もう少し確実性が欲しいところではあるが。ただ三振の数も確実に減らしてきており、来季への期待を持たせている。減っていないのは失策で、今年も元気に両リーグワーストの26失策。良くも悪くも超攻撃型遊撃手である。チームは62勝76敗5分でリーグ最下位に沈んだ。ある意味今は秋元が伸び伸びプレーできる環境なのかも知れない。年俸は2100万円増の8900万円に。1億円プレーヤーまであと少しである。

2026年シーズン(4年目)

142試合132安打34本115打点0盗塁打率.248

秋山の成長は今年も止まらなかった。昨年で退団したマクブルームの代わりに4番に座り共にリーグ3位となる34本塁打115打点をマークした。115打点は広島のシーズン個人打点新記録であり、秋元は4年目にして球団史に名を刻んだ。各指標は今年も改善され続けており、打率も.248と、長距離砲として十分見れる数字になってきた。オールスター出場も果たし、とうとう彼もチームの顔として認識されるようになってきた。他チームからの警戒も強くなってくるであろう来シーズン以降も持続した成績を残せるか。ちなみに今年も24失策で順当にリーグ失策王。あまりの守備に恐れをなした首脳陣が、左翼で起用する場面もあった。年俸は順当に大台を突破し1億2000万での契約となった。坪内の心境や如何に。

2027年シーズン(5年目)

117試合102安打30本塁打66打点.231

前3シーズンで欠場したのは1試合のみと怪我とは無縁だった秋元だったが、この年は開幕直後に怪我をしてしまい登録抹消。1ヶ月間2軍で過ごすこととなった。ただそれでも持ち前の長打力は圧巻の一言で、117試合の出場ながら30本の大台に乗せてきた。オールスター戦にも2年連続の出場を果たした。ただ30の大台を超えたのは本塁打だけではなかった。なんと試合数が例年より少ないにも関わらずこの年の失策数は31。守備率は驚愕の.945であった。彼は盗塁の代わりにこの数字を用いてトリプルスリーを達成しようとしているのかも知れない。ただこの年大問題となったことがもう1つあり、それは彼の勝負弱さだった。4番を任され尚且つ30本塁打を放ちながらも打点はたったの66、3倍打点ニキも憤死の数字である。得点圏打率はわずか.176と、チャンスでことごとく凡退してしまった。チームは60勝77敗6分で最下位に転落し、秋元の年俸は2000万減のちょうど1億円に。自身もチームも、来季は勝負強さを取り戻すことができるか。

2028年シーズン(6年目)

143試合122安打36本塁打100打点0盗塁打率.216

この年の秋元は、開き直った。「ランナー返せば良いんでしょ?」と言わんばかりの打撃で、なんと打率.216ながら自身2度目のシーズン100打点をマークした。得点圏打率も.203であるため、彼はとことん本塁打で走者をホームに帰したのであろう。もう訳が分からん。ただこの年彼が大きく改善させたのは失策数であった。この年の失策はわずか(秋元比)14で、失策王の名を返上してみせた。守備やる気あったのか、彼。今年もオールスター戦には選ばれていた。チームは65勝74敗4分で5位に終わったが、来季へ向けての光が無いわけでは無かった。年俸は4000万増の1億4000万に。広島フロントの心も寛大である。彼に対しては。

2029年シーズン(7年目)

143試合141安打43本塁打112打点0盗塁打率.255

秋元はついに、球界最強打者の1人に名を上げようとしていた。この年43本塁打を放ち、初の打撃タイトルである本塁打王を獲得した。打点もリーグ2位であり、得点圏打率も3割に迫るなど今年の打撃には文句のつけようが無かった。今年も失策王と2冠達成にはなってしまったが、それでもその数字は19であり、守備にも改善の兆しは確かに見られている。オールスター戦にも例年通り出場した。チームも70勝66敗7分で久しぶりのAクラスである3位と、充実したシーズンとなった。年俸は5000万増の1億9000万となった。来季以降2億の大台突破を狙いたい。

2030年シーズン(8年目)


137試合117安打32本91打点0盗塁打率.234

この年はやや昨年よりも成績を落としたものの、今年も変わらず4番打者として打線の核を担った。ただ社会人卒で入団が遅かった彼は今シーズンでもう33歳。この年もオールスター戦の一員であったが、この驚異的な打棒はいつまで見られるのかと影で心配するファンもいないわけではなかった。守備の方では3年ぶりにエラー30の大台に乗せ、失策王となっていた。こちらに関してはファンはすっかり慣れたものであろう。チームは56勝83敗4分で最下位へ転落。来季巻き返せるか。この順位もあってか年俸も3000万円減の1億6000万へ減額となった。

2031年シーズン(9年目)

133試合126安打43本99打点打率.236

なんと秋元、34歳にして成績を上げてきた。今年も4番ショートの座を守り抜きオールスターにも選ばれ、そしてなんと43本塁打を放ち2度目の本塁打王に輝いた。前回タイトルを獲得した時より50打席少ない中でこの数字を残しており、彼の進化は未だに続いているというしかない。OPSもキャリアハイである。さらに驚くべきことに今年はゴールデングラブ賞も獲得した。一回聞いただけではベストナインの聞き間違いとしか思えないのだが。確かに今年も失策数は16に抑えていたがそれでもリーグワーストである。セ遊撃手トップの守備機会606が評価されたのだろう。そんなスーパー秋元でもチームを浮上させることはできず、59勝79敗5分の5位という結果になった。球団は彼の攻守にわたる活躍を評価し、1億1000万増の2億7000万で次年度の契約を更新した。

2032年シーズン(10年目)

110試合85安打24本塁打71打点0盗塁打率.212

この年は、オリックスから紅林が移籍。かつての自分がそうしてもらったように、彼はレフトへコンバートされた。ゴールデングラブをとった次のシーズンに外野コンバートというのもひどい気もするが。打撃には波が見られ、前半戦で成績不振を理由に2度の登録抹消を経験。シーズン後半戦ではなんとか持ち直したものの、レギュラー定着後自己最低の成績に終わり、6年続けていたシーズン30本塁打の記録も途切れてしまい、毎年出場していたオールスター戦にも出られなかった。彼ももう35歳、あと何年第一線で戦うことができるのか。ちなみに外野での失策数は4と、見れる数字になっていた。チームはこの年華麗なる復活を果たし、75勝66敗2分で首位とゲーム差なしの2位につけた。秋元がいる間にビールかけをしたいと願うファンも多くいたことであろう。年俸は複数年契約締結中のため来季も変わらず2億7000万。

2033年シーズン(11年目)

143試合125安打29本塁打90打点0盗塁打率.233

今年は4年ぶりとなる全試合出場を果たし、36歳を迎えた鯉の主砲が意地を見せた。29本塁打90打点という数字は、若手の強打者が数多く揃う広島打線で4番を張るに十分な数字である。三振がここにきて少なくなるなど、秋元の中でも年齢に適応するための進化は日々起きているのであろう。チームは68勝73敗2分で5位に逆戻りしてしまった。まだまだ老け込むには早い大砲は、チームを再び浮上させられるか。年俸は1億減の激辛査定で1億7000万となった。全試合出場の36歳にする仕打ちではない。

2034年シーズン(12年目)

143試合119安打35本塁打105打点0盗塁打率.232

37歳秋元、なぜか年々成績が良くなっていく。今年も2年連続となる全試合出場を果たすと、35本105打点と、いずれも昨季を超える成績をマークした。というか普通に全盛期並みの成績である。老け込むどころかむしろ若返っている秋元に、広島ファンですらドン引きであった。チームの方も、69勝70敗4分の4位と昨季より順位を上げた。来季こそAクラス入りなるか。年俸は昨季の文を少しだけ取り返す1000万増の1億8000万となった。

2035年シーズン(13年目)

143試合125安打47本塁打116打点0盗塁打率.247

なんでなんだろう。絶対38歳がやることじゃない。この年秋元は3年連続となる全試合出場を果たすとキャリアハイとなる47本塁打を放ち、5年ぶりのオールスター出場と、4年ぶりの本塁打王のタイトルを獲得した。何故この男はこの年齢でこんなにも順調な成長曲線を描いているのであろう。おそらく自分の年齢を10歳若く勘違いしている。そんな秋元に引っ張られたチームは、この年76勝64敗3分でついにリーグ優勝を達成した。繰り返しになるが中心にいたのは38歳のこのスーパーおじさん、秋元であった。これには広島フロントも5000万増の2億3000万で契約を更改し、最大限の誠意を見せた。坪内にもその誠意を見せろ定期。

2036年シーズン(14年目)

143試合112安打31本塁打86打点0盗塁打率.214

ついに39歳となった秋元だったが、気づけば夏にはオールスター戦に出場しており、気づけばシーズンを全試合出場で完走していた。なんでやねん。もはや普段通りと化してしまったこの成績であるが、さすがに打棒の破壊力に衰えが見られるために、来年以降の起用方にも注目が集まるシーズンであった。チームは75勝63敗5分でリーグ連覇、日本一を達成した。なんだがここ数年の秋元のキャリアが今まで一番上手くいっている気がする。何度も言うが彼39歳である。おかしい。年俸は8000万限の1億5000万となった。広島フロントのおかしさに比べたら彼もまだまだなのかもしれない。

2037年シーズン(15年目)

一軍出場無し

不惑を迎えた鯉の大砲に、衰えの波は突然やってきた。4年連続の全試合出場を果たした昨季から一転、今季はプロ入り一年目以来となる一軍出場無しに終わった。76勝62敗5分で首位とわずか1.5ゲーム差の2位となる接戦を繰り広げた広島だったが、秋元はその戦いを2軍で見守ることとなった。シーズン終了後、今季限りでの引退を表明した。

引退

通算成績

試合…1783
安打…1542
本塁打…427
打点…1203
盗塁…0
打率…0.223
得点圏打率…0.242
内野安打…29
得点…874
三振…1798
四球…593
死球…85
犠打…1
犠飛…42
併殺打…121
出塁率…0.302
OPS…0.763

主な獲得タイトルなど

本塁打王…3回(2029・2031・2035)
新人王(2024)
ゴールデングラブ…1回(2031)
オールスター戦選出…7回(2026〜2030・2035・2036)
6年連続30本塁打(2026〜2031)
12年連続20本塁打(2025〜2036)
13年連続2桁本塁打(2024〜2036)

総評

長きにわたって広島の4番を務め、球団史に残るホームランバッターとなった。入団時の年齢こそ高かったもののすぐに一軍に定着し、欠かせない戦力へと成長していった。確実性に欠けながらも、その長打力でファンを魅了した。年齢を重ねても高いパフォーマンスを維持できたのは、彼の稀有な才能である。3度目の本塁打王を獲得した時、彼はなんと38歳だった。35歳の時にコンバートされ、守備の負担が減ったのも彼のベテランになってからの活躍を後押しした要因なのかもしれない。通算1500安打と400本塁打を社会人出身選手ながら達成できたのは見事という他ない。ほとんど負傷離脱がなかったのも選手としての彼の優れた点である。彼の後を継ぐクリーンアップの誕生に期待したい。

以上、秋元のプロ野球人生でした。



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